「よだれの出るような食べ物」がたくさんあります

8月 28th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (「よだれの出るような食べ物」がたくさんあります はコメントを受け付けていません)

'Non-SRC Leaflets' by Jani Hell

こんにちは、maggy です。ある海外の観光パンフレット(日本語版)を読み返していたところ、この文章は明らかに機械翻訳だな…ということに気が付きました。

それ自体はよくあることですが、ある高級レストラン(仮名:ABC レストラン)の紹介欄にあった、この一文を見逃すことはできませんでした。

ABC レストランには、よだれの出るような食べ物がたくさんあります。

よだれ……よだれの出るような食べ物がたくさん……ですか。レモン? 梅干し? 酢こんぶ? いやいや、海外の高級レストランだってば! という一人ツッコミを入れてしまったのですが。

お察しの方もいらっしゃるかと思いますが、こちらはおそらく、英語の形容詞 mouth-watering を直訳したのではないかと思われます。

mouth-watering とは、こんな意味です。

mouth-watering
[形]〈食べ物が〉よだれの出るような、おいしそうな

参考:Yahoo!辞書

動物としての条件反射としては事実ではありますが、高級レストランでその表現はちょっと避けていただきたいですよね。

あまりにも直接的な表現にパンチをくらった気分でした。それとも、そのレストランに行ったら、ダラダラよだれが出てしまわざるを得ない奇跡的においしいメニューか何かがあるんでしょうか。気になります。

おまけ : 機械翻訳のやや不自然な表現は、ネタや笑いを提供することはあっても、売上にはつながらないかもしれませんね。「スピード翻訳」サービスで、プロの翻訳者にお任せしましょう。

photo : “Non-SRC Leaflets” by Jani Helle


英語でも「辛い」はピリピリ?あるいはペリペリ?

8月 16th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (英語でも「辛い」はピリピリ?あるいはペリペリ? はコメントを受け付けていません)

'Nando's Peri-Peri Sign' by Mr. T in DC

こんにちは、maggy です。暑い日が続きますね。私は暑いとき、無性に辛いものが食べたくなります。担々麺、キムチ鍋、カレー…ピリピリする辛さで元気が出ます。

さて、舌に辛味を感じることやその様を日本語ではピリピリと表現しますよね。海外でも、辛いことをピリピリと言う国があることはご存知でしたか? あるいは、ペリペリとも言うようですが……。

2 年前にイギリスを訪れた際、ロンドンで話題のレストラン「Nando’s (ナンド)」に連れて行ってもらう機会がありました。1987 年にポルトガルで創業し、現在は南アフリカ、アメリカ、オーストラリア、インドなどでも世界展開しています。

目玉料理はポルトガル風の唐辛子ソース peri peri sauce (ペリペリソース) に漬けたチキンで、その名も peri peri chicken (ペリペリチキン)と言います。

さらに今年、再びイギリスに行ってみたら、Nando’s を見かける回数が増えたことに加え、パブや英国レストランのテーブルにも peri peri sauce (ペリペリソース)なるボトルがあり、スーパーマーケットでは peri peri pizza (ペリペリピザ)peri peri rice (ペリペリライス)という辛そうな食品も見かけました。

ペリペリだなんて、ずいぶんピリピリと似ていますよね。ちょっと気になって少し調べてみたところ、「Nando’s (ナンド)」の公式サイトの「Story of Nando’s」に、ペリペリソースの名の由来が記載されていました。

まず、南アフリカの先住民は唐辛子のことをスワヒリ語で pepper pepper を意味する pili pili (ピリピリ) と呼ぶそうです。大航海時代に、ポルトガル人が唐辛子を大陸に持ち込んだ際、発音しにくかったため peri peri (ペリペリ)と呼んだのだとか。こうした経緯で、ポルトガル風の唐辛子入りのソースをペリペリソースと呼んだそうです。

日本でも、唐辛子は 16 世紀にポルトガル人宣教師がもたらしたそう。つまり、ピリピリもペリペリも、アフリカ発祥ポルトガル経由でやってきたのでしょうね。世界と言葉の共通点を見つけて興味深かったです。

ところで Nando’s の「ペリペリチキン」は、辛さを Extra HotHotMedium の 3 段階から選ぶことができましたが、Medium でも相当に辛くて驚きました。言葉は似ていても、辛さの基準は国によって違いがあるようです。辛党の皆さん、旅先のピリピリ、あるいはペリペリする食べ物の辛さにはご注意ください。

photo : “Nando’s Peri-Peri Sign” by Mr. T in DC


「からあげ棒」を英語でおいしそうに紹介すると?

8月 8th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (「からあげ棒」を英語でおいしそうに紹介すると? はコメントを受け付けていません)

こんにちは、magy です。前回レポートしました、イギリス版「ジャパン・エキスポ」とも言える「HYPER JAPAN 2013」では日本食のフードコートエリアもあり、こちらも大盛況でした。

ロンドンでおなじみの寿司(Sushi)や麺類(Noodle)に加えて、からあげ棒、お好み焼き、かき氷といった B 級グルメのラインアップも。日本の新しい食べ物に挑戦してみようと、看板やメニュー表を凝視するイギリス人の皆さん。その顔、真剣そのものです。

出展者の日本人の皆さんも、「このお店みたいにさぁ、大きな写真を掲げた方が分かりやすかったんじゃない?」「今からプリント、間に合う?」と、お互いの PR 方法を参考にして、工夫を凝らしているようでした。

さて、看板いっぱいに、からあげ棒の写真がプリントされたこの看板。分かりやすくて目を引いていましたが、英語の宣伝文句にもご注目ください。Japanese Style Fried Chicken Skewer とありますね。

Skewer とは焼き串のこと。Stick とは言わないんですね。また、単にフライドチキンとは言わずに、Japanese style と冠がついていたり、さらには Kara-age Boローマ字も併記もされています。日本文化好きは、こんなちょっとしたポイントに、ついそそられるのかも。

さらには、「Crispy(サクサク)!」「Succulent(ジューシーな)!」という形容詞 2 連打で食感を想像しちゃったら、あとはもう、この写真の男の子たちのように、かぶりつくだけ!……ということだったのかもしれません。

ちなみに別の屋台で、チャーシュー麺には Asian BBQ Pork ramen と書いてありました。冠に Asian が付き、チャーシューが BBQ Pork となりますと、あらまあ、こんがりオリエンタルな香りが漂ってきそうですね。

ブツブツとそんな分析をしながら食事を終わりかけたころ、フードコートが満席で困っている女性の姿が。「今、終わりますので、どうぞ」と声をかけて席を譲ると「やっぱり日本の人は親切ですね」と、思った以上に喜んでもらえました。

看板で、ウェブサイトで、そして直接、こちらからどんどん語りかけて、日本に興味を持ってもらいましょうね。

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英・ロンドン日本文化イベント「HYPER JAPAN 2013」で聞く!日本のイメージは?

8月 6th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (英・ロンドン日本文化イベント「HYPER JAPAN 2013」で聞く!日本のイメージは? はコメントを受け付けていません)

こんにちは、maggy です。海外で開催されている日本文化の展示会といえば、仏・パリの「Japan Expo(ジャパン・エキスポ)」が有名ですが、英・ロンドンで 2010 年から開催されている「HYPER JAPAN(ハイパージャパン)」はもうご存知ですか? なんでも、この数年で盛り上がりを見せているそうなんです。

そこで、先日開催された「HYPER JAPAN 2013」に、わたしも参加してきました。ゲーム、マンガ、アニメや映画の DVD、洋服、雑貨、日本食などのスタンドが立ち並び、ステージでは来英した日本人アーティストたちのパフォーマンスが繰り広げられていました。

さて、イギリスの皆さんは、日本にどんなイメージを持ち、どんなことに興味を持ってこの会場にやってきたのでしょうか? 出展者・参加者に聞いてまわってみました。


ヘレン・ルイスさん(学生)

日本といえば、かわいいファッション! このキティちゃんの衣装は、ママが作ってくれました。ママはロンドンの仕立屋なんです。わたしは全然作れないけど(笑)。


ロココ・デーズさん(ファッションバイヤー)

日本といえば、ファッション、ディズニーシー、それと伝統的な建築物かな。神社っていうんですっけ? あれってすごくプリティ! いつか日本で見てみたいです。


ジョーさん(左)、ジェットさん(中央)、ジョンさん(右)

リバプールの大学を卒業したばかりです。実は来週、3 人で初めて日本へ行くんですよ。日本といえば、アニメ、最新技術、伝統文化の織り交ざった国かな? どれも全部楽しみたいから、行き先は東京と京都にしました。すごく楽しみです!



サナギ・アテニアさん(着物グッズアーティスト)

日本に 1 年間、留学していました。日本といえば、やっぱり着物ですね。ネットやイベントで、着物の布を使った手作り小物を販売しています。材料の生地は日暮里で買っています。9 月にまた日本へ行くんですよ。

ポップカルチャーから伝統文化まで、会場中から COOL JAPAN への熱気が伝わってきました。

日本の観光庁では「ビジット・ジャパン事業」などを通して日本へ来る外国人の旅行者数を増やすためにがんばっていますが、今年は 1,000 万人突破を目指しているそうです(2012 年は約 850 万人でした 参考:日本政府観光庁「訪日外客の動向」)。いずれは 2,000 万人突破という、さらなる高みも目指していくようです。

ロンドンでお会いした皆さんも、この 1,000 万人、あるいは 2,000 万人のお一人として、ふと日本のどこかでお会いするかもしれませんね。

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カフェで頼んでみたい「Decaf coffee(デカフェコーヒー)」とは?

8月 2nd, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (カフェで頼んでみたい「Decaf coffee(デカフェコーヒー)」とは? はコメントを受け付けていません)

'Daily image 2011--January 4, 2011' by Rochelle

こんにちは、maggy です。仕事のお供といえばコーヒー、午後のおやつと一緒に紅茶……といった具合に、カフェインの過剰摂取が気になる今日このごろ。しかしながら、コーヒーを片手にすると、なんとなく仕事が 2 倍速になるような気がしてしまい、どうも手が止まりません。心理的な効果もあるんでしょうか。

それではカフェインは摂取せずとも、格好だけつけばいいのでは? と思い立ち、最近はカフェインレスあるいはカフェインフリーと書いてあるものを選んだり、「たんぽぽコーヒー」で代用したりもしています。

ところで日本で見かけるこのカフェインレスという言葉、どうやら英語ではあまり使わないようですね。本来カフェインを含んでいる飲食物からカフェインを取り除いたり、通常はカフェインを添加する飲食物にカフェインの添加を行わないことでカフェインを含まなくなったもののことを指す言葉としては、decaffeinated(脱カフェイン処理をされた)という言葉を使います。

これを省略して Decaf(デカフェ/ディカフェ) ともいい、カフェのメニューなどにも Decaf coffee あるいは Decaf tea などと書いてあります。

欧米では健康志向の高まりを背景に、Decaf を常備しているカフェが増えているそうです。なんだか音の響きがかっこいいですし、こなれた感じでオーダーしてみたいですね。

特に夜はリラックスして眠りに入りやすくするために、カフェインの摂取は避けたいところ。就寝前は緑茶でゆっくりリラックス……と思いきや、緑茶にもカフェインが入っているんですっけ? カフェインレス……あ、違いました! Decaf green tea, please!

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photo : “Daily image 2011–January 4, 2011” by Rochelle


中国の信号は紅と緑と黄

7月 29th, 2013 | Posted by liang in 小ネタ - (中国の信号は紅と緑と黄 はコメントを受け付けていません)

'Traffic Lights' by bomvu

こんにちは!liang です。夏本番ですね。ところで夏の色と言えば、わたしは海や空の鮮やかな青色を思い浮かべます。

「色」は中国語で「颜色 yánsè」と言います。顔色(かおいろ)の意味もありますが、ふつうは色の意味です。日本語にも「顔料」という言葉がありますから、それほど違和感はないですね。

「青色」は、中国語では「蓝色」(「」は「藍」の簡体字)と言います。日本語では、藍色(あいいろ)はくすんだ青色を指しますが、中国語では blue の意味で使います。

中国語にも「」という字はあり、青色あるいは緑色を指しますが、「青天」(青い空)、「青出于蓝」(出藍の誉れ。弟子が師に勝る)のように、主に熟語の中で使うようです。野菜のことを中国語で「青菜」とも言いますが、この「」はもちろん緑色のイメージですね。日本語でも青は緑色の意味を含んでいて、「青虫は何色か」などと考えると少々ややこしく感じます

小さいころ、赤、青、黄色の信号機の絵を描いたときに、青信号のところに青色を塗ったことがあります。「青」信号だから安直に blue を選んだのでしょうが、信号機をよく見ると、どちらかと言えば緑色に近いでしょう。少し恥ずかしい思い出です。

青信号は中国語で「绿灯」と言います。英語の green light と同じですね(なぜ日本では青信号と言うのか、については諸説あるようです)。

赤信号は「红灯」です。中国語では、赤色は「红色」と言います。もちろん「」という字もあり、「赤道」(意味は日本語の「せきどう」と同様)などに使いますが、赤色を表す場合は、口語ではふつう「」を使います。なお、黄信号は「黄灯」です。

」は、中国ではおめでたい色とされていて、非常によく使われる色です。日本でも「中国と言えば赤色」というイメージがありますよね。本や雑誌を作る際、デザイナーに「中国っぽい感じで」と依頼したら、だいたい赤を基調としたものが出来上がるでしょう

色を表す中国語をいくつか紹介します。

【1】 红色 hóngsè 「赤」

【2】 黄色 huángsè 「黄」

【3】 蓝色 lánsè 「青」

【4】 白色 báisè 「白」

【5】 黑色 hēisè 「黒」

【6】 绿色 lǜsè 「緑」

【7】 紫色 zǐsè 「紫」

【8】 棕色 zōngsè 「ブラウン」

【9】 橘黄色 júhuángsè 「オレンジ」

【10】 粉红色 fěnhóngsè 「ピンク」

色というのは、国や地域によって、あるいは個人差によって認識が異なることもあります。言葉によって自分の頭の中にある色を正確に伝えるのは、とても難しいことだと思います。印刷・デザインの業界で、色を厳密に区別する必要がある業務では、色見本を使用し、色番号で指定するなどします。

翻訳を依頼する際、微妙な色の違いについて記述する場合は注意すべきでしょう。翻訳者に対してできるだけ正確にこちらのイメージする色を伝えて(理想的には目で色を確認してもらって)、ぴったりと合う言葉に置き換えてもらう必要がありますね。目的の言語の色名で Google の画像検索をしてみるのも、イメージを確認するのに役立つと思います。

photo : “Traffic Lights” by bomvu


海外の道路に出没する「眠っている警察官」とは?

7月 1st, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (海外の道路に出没する「眠っている警察官」とは? はコメントを受け付けていません)

'Traffic calming with aggressive speed bumps 1' by joshua_putnam

こんにちは、maggy です。7 月 1 日は「国民安全の日」という記念日なんだそうです。1960 年に産業災害や交通事故の増加を受けて、日本国民に交通安全を啓発するために制定されたとのこと。

以前、国際運転免許証を取得した旨をお話しました。

今回は、アメリカ、イギリス、ニュージーランド、ジャマイカなどの道路で見かける、交通安全のための”ちょっと変わったもの”をご紹介します。

それは、「sleeping police(眠っている警察官)」です。道路に横たわり、微動だにせず熟睡しております。しかも、結構こんもりしています。

一体どういう状態で寝ているのか……といいますと、百聞は一見にしかず。写真をご覧ください。

つまり、自動車を減速させるための隆起のことです。アメリカや日本では speed bump(スピードバンプ)と呼びますが、イギリスやジャマイカなどでは、道路でスピードの出し過ぎを見張る警察官に見立てて sleeping police あるいは、sleeping policemen と呼ぶのです。

ニュージーランドでは、ヘラジカを意味する moose(ムース) とも呼ぶそうです。そういえばニュージーランドに行ったとき、大自然に囲まれながらのドライブは気持ちが良かったものの、道路にゴロゴロと動物の死体が横たわっていたのを覚えています(かわいそうですが!)。ニュージーランドらしいですね。

道路で”寝ずの番”をしている警察官、あるいはヘラジカ。日本でローカライズするとしたら、なんと呼ぶのがいいでしょう。……なんていう考え事をしながら運転をしてはいけませんね。本日を機に改めて気を付けましょう。

おまけ : 急いで慌てるのは事故の元! 翻訳に間違いや勘違いがあると、信用に関わりますね。お急ぎの時こそプロにお任せ。「スピード翻訳」をご活用ください!

photo : “Traffic calming with aggressive speed bumps 1” by joshua_putnam


チョコレートに石が混入? さくらんぼの種明かし

6月 27th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (チョコレートに石が混入? さくらんぼの種明かし はコメントを受け付けていません)

'Cherries' by D H Wright

こんにちは、maggy です。さくらんぼがおいしい季節ですね。

英国ロンドンの郊外にある、かわいいスイーツ屋さんに行ったときのこと。「HOPE AND GREENWOOD(ホープ・アンド・グリーンウッド)」という人気のお店で、地元でじわじわと話題になり、流行の店が集まるおしゃれな地区コベントガーデンにも進出。今では日本の PLAZA でも商品の一部を取り扱っているそうです。

ディスプレイから包装紙まで、とにかくカワイイ! ひとしきり目で見て楽しんだ後、さくらんぼの形をしたチェリーチョコレートを買いました。すると、店員さんにこう声を掛けられました。

ストーンが入っているので、噛まないように気を付けてくださいね」。

ん? チョコの中にを入れたとは。さすがはロンドンで話題の人気店。やることが違いますね。いや、さすがに石を入れるのはおかしいような。

「ス、ストーン……ですか?」

ポカーンと口をあけ、目を丸くして聞き返すと、こう補足がありました。

「あ、このチョコの中には、生のさくらんぼが一個、丸ごと入っているんです。」

ここで、ようやく気が付きました。英語で stone といえば、という意味のほか、という意味も。「さくらんぼの種に気を付けて」ということだったんですね。

英語で果物や植物の「種」の呼び方は 3 種類あります。

Stone 硬くて大きい種。例. さくらんぼ、桃、アボカドなど。
Pip 小さくて噛めるくらい柔らかい種。例. ぶどう、りんご、梨など。
Seed 胚を含んだ種子全般のこと。

ということは、pip と stone は seed に含まれるんですね。地域によっても違いがあり、特に seed と pip の使い分けの違いは複雑なようです。

以上、石入りチョコレートの”種明かし”はいかがでしたか? “stone” には十分気を付けてください。

photo : “Cherries” by D H Wright

鍋に貼る餃子

6月 25th, 2013 | Posted by liang in 小ネタ - (鍋に貼る餃子 はコメントを受け付けていません)

'スヰートポーヅ' by hal_sk

こんにちは!liang です。最近は蒸し暑くて少々バテ気味です。こんなときはおいしいものでも食べて、スタミナをつけるのが一番ですね。

わたしは餃子が好きで、中国食品の店で冷凍のものを買っておいて、ときどき自宅でゆでて食べています。ゆでて食べるということは、つまり水餃子ですが、中国で餃子(「饺子 jiǎozi」。「ジアオズ」のように発音する)と言えばふつうは水餃子(水饺 shuǐjiǎo)のことです

日本で人気がある焼き餃子は、「锅贴儿 guōtiēr」(「」は「鍋」の簡体字)と言います。「鍋に貼る」なんて、面白い言い方ですね。北京で留学していたころは、日本で食べ慣れた物が恋しくなると、日本人の留学生同士で「ナベハリ(鍋貼り)を食べに行こう」などと言っていました。

わたしは水餃子に酢(できれば黒酢)をつけて食べるのですが、これは中国人の多くが酢をつけて食べているのをまねしたのです。中国人の知り合いに、日本人はしょうゆをつける人が多いと教えたら、「そもそも餃子自体に塩が入っているのだから、さらにしょうゆで塩を足したりしない」と言っていました。なるほど一理ありますね。

中国人にとって、小麦粉で作られる餃子はラーメンやチャーハンなどと同様、基本的に主食という位置づけです。日本に来たばかりの中国人が、日本人がラーメンに餃子を追加して食事をとっているのを見てびっくりする、というのはよく聞く異文化ネタになっています。

わたしは以前「たこ焼き定食」や「お好み焼き定食」なるものが存在すると知ってカルチャーショックを受けたことがありますが、それに近い驚きなのでしょうか。ただ、わたしは「焼きそばパン」はありだと思っているので、やっぱり慣れの問題ですね。

いまは日本でも皮の厚い本場の水餃子を手軽に食べられるようになり、うれしいかぎりです。昔は焼き餃子用の薄い皮で作られたなんちゃって水餃子を、中華料理店でけっこう見かけたものです。

日本の焼き餃子も、とてもおいしいですよね。とくに東京の神保町のすずらん通りにある有名店「スヰートポーヅ」の焼き餃子は、ときどき無性に食べたくなります。からしをつけてピリっといただくのです。

もともとは学生時代に中国人の中国語講師に勧められて食べに行ったのですが、お店の人気のメニューはご飯とセットになっている「餃子ライス」です……

すずらん通りには、中国の輸入書籍を扱う内山書店と東方書店があります。中国の文化、歴史、語学が好きな人からプロの翻訳者や研究者まで、中国・中国語に興味がある人なら一度は訪れたい書店です。運が良ければ、業界の有名人に会えるかもしれませんよ! ランチの時間にでも、ふらっと行ってみませんか?

photo : “スヰートポーヅ” by hal_sk


アメリカは「米」、中国は「中」。じゃあ、インドネシアは何?

6月 21st, 2013 | Posted by maki in 小ネタ - (アメリカは「米」、中国は「中」。じゃあ、インドネシアは何? はコメントを受け付けていません)

'Bali Tradition' by wYnand!

こんにちは、maki です。先日「スピード翻訳」の「スピード翻訳」サービスに ASEAN 諸語 5 言語が追加されました(2013/06/13)。こうした国々は、これまでは製造業などで世界の工場として活躍していきましたが、ここしばらくはこれらの国々をマーケットとしてとらえるビジネスも急増しているようです。

まあ、それはさておき、いつどんな機能を追加したかを忘れないようにメモに控えているのですが、この ASEAN 諸語の追加についてもメモしていました。スペースが限られるので、アメリカを「米」、中国を「中」と書くように、「ASEAN 追加(泰・越……」のように書こうと思いました。こういった国名の漢字表記の略称には、ちょっと自信があったのです。

タイ = 「」、ベトナム = 「」、マレーシアは……思い出した「」だ! フィリピン = 「」。ここまでは順調でした。インドネシアは……「」? いや、「印」だと「印度」(インド)とかぶっちゃうな。なんだろう……。思い出せません。

しばし考えた後、いつものように Wikipedia にお世話になりました。インドネシアは、「」だそうです!

どうしてインドネシアが「」なのかというと、「印度尼西亜」の「」なんだそうです。ちょっと難しいですね。ちなみに中国ではほぼ同じ字で「印度尼西亞」と綴られ、略称は「印尼」。2 文字にはなってしまいますが、こちらの方がわかりやすいですね?

ちなみに、それぞれの国名の漢字表記は、以下のとおりです。

  • タイ = 泰、泰国
  • ベトナム = 越南
  • マレーシア = 馬来西亜
  • フィリピン = 比律賓
    ※ タガログ語は、フィリピンの公用語のひとつ

Wikipedia の「国名の漢字表記一覧」を見てみると、(もちろん使っている漢字の字体の違いはありますが)中国語でも同じ漢字で表記するんですね。でも、アメリカは全然違います。中国でも韓国でも「美国」(美)です!

日本語からインドネシア語、タイ語、ベトナム語、マレーシア語への翻訳のご依頼は、「スピード翻訳」の「スピード翻訳」サービスをご利用ください。

photo : “Bali Tradition” by wYnand!