こんにちは、maggy です。最近、文字を書くときはパソコンかスマホとタイプ打ちばかり。久しぶりに手書きで書類を作ったら、平仮名の「め」と「ね」を書き間違える、という実にマヌケなミスをしました。
しかし、このことを周囲に白状すると、「『め』『ね』『む』『ぬ』は、ややこしいよね」「わたしもよく間違う」と、意外にも共感が集まりました。日本語の未来が心配にすらなりました。
そういえば英語の「Mind your P’s and Q’s(P と Q に注意)」という慣用句はご存知ですか。「言動に注意しなさい」という意味になります。
大文字で書くとピンと来ませんが、小文字だと分かりすいかもしれせん。
p と q に注意
そう。この 2 つのアルファベットは、似ていますよね。書き間違えないように気を付けなければ、という感じがします。
実はこの慣用句の語源は奥深くて、諸説あるそうです。そのうちの一つが、印刷用語から来たという説。昔、一般的だった活版印刷では、左右反転になっている活字を組んで版を作りますよね。このときに新米は p と q を間違いやすかったので、こうしてよく注意したことから来たとか。
もう一説はパブ用語。お酒の量を示す英語に、クオート(quart)とパイント(pint)があります。クオートはアメリカでは 0.946 リットル、イギリスでは 1.136 リットルのことで、パイントはそれぞれその半分の量を指します。
イギリスのパブにて、「勘定はつけといてくれ」なんてときに、客の飲んだ酒の量を p と q と表したことから、後でどちらだったかわからなくならないように……という意味で使ったとか。あるいは、大酒飲みに対して「あまり飲み過ぎないようにね!(p の方にしておきなさいよ)」のような意味で使われたとも言われています。
英語ネイティブの方々に聴いてみたら、まだまだ山ほどの諸説があるそうです。いずれにせよ p と q はあまりにややこしく、きっとさまざまな時代と場面で、いろんな人を困らせてきたのでしょう。
デジタルのタイプ打ちになってからというもの、こうした活字ミスはあまりないかと思います。でもタイピングミス、コピペミス、添付忘れ、その他デジタルならではのありがちなミスってあります。
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photo : “Minding one’s P’s and q’s” by Nathan Willis