JST、GMT、UTCとは? 英語で押さえるべき日本と世界の標準時

11月 2nd, 2017 | Posted by maggy in 小ネタ
'World time' by Matisses

こんにちは、maggy です。日本から海外と仕事をするときほど、 時差(time difference)を意識するときはありません。例えば、「午後 1 時に電話します」と言われたら、 それが日本時間の午後 1 時なのか、あるいは相手の国・都市の時間での午後1 時になのかで、話は大違いだからです。

英文メールやチャットで、こんな風に確認されることも。

“Can I call you at 1pm JST?”

そこで頻繁に登場するのが JST です。Japan Standard Time の頭文字を取った略語で、日本標準時のこと。

つまり、質問のその意図するところは、

「日本時間の午後1時に電話してもいいですか。」

と、確認してくれたわけですね。

JST は、JSTM と呼ばれることも。Japan Standard Time Meridian の略語で、Meridian(メリディアン)= 子午線 のこと。そういえば、日本は兵庫県明石市を通る、東経 135 度子午線が日本標準時だって、社会科の授業で習いましたね!

それでは、他国の標準時はどう書くのでしょうか?

イギリスは、グリニッジ天文台を通る経度 0 度のグリニッジ子午線を標準とする、GMT = Greenwich Mean Time = グリニッジ標準時

日本から送った E メールなどの送信日時に [ GMT +09:00 ]と表示されていることがありますが、これはグリニッジ標準時から 9 時間進んでいる、という意味になります。

さらに GMT を調整して、世界共通の標準時と定めたのが、UTC = Universal Time, Coordinated = 協定世界時※。 Coordinated (コーディネーティッド)= 調整された という意味ですが、なんでも GMT をそのまま世界の基準として使ってしまうと、長い目で見ると微妙なズレ(100 年で約 18 秒)が生じるため、人工的に調整する必要があったのだとか(セシウム原子時計を基本にしているらしいです)。
※ 正しくは、Coordinated Universal Time

【 世界の標準時(GMT と UTC) 】

GMT = Greenwich Mean Time = グリニッジ標準時

 ▼ ▼ ▼ (微調整)

UTC = Universal Time, Coordinated = 協定世界時

アメリカは広いので、国の中でタイムゾーンが分かれています。東から順に並べると……

EST = Estern Standard Time = 東部標準時 (GMT -05:00)
 ニューヨーク、ワシントン、ボストンなど

CST = Central Standard Time = 中部標準時 (GMT -06:00)
 シカゴ、ダラス、ヒューストンなど

MST = Mountain Standard Time = 山岳部時間 (GMT -07:00)
 ソルトレークシティ、デンバーなど

PST = Pacific Standard Time = 太平洋標準時 (GMT -08:00)
 シアトル、サンフランシスコ、ロサンゼルスなど

AKST = AlasKa Standard Time = アラスカ標準時 (GMT -09:00)
 アラスカ州

HST = Hawaii-Aleutian Standard Time = ハワイ・アリューシャン標準時 (GMT -10:00)
 ハワイ州、アリューシャン列島

……となります。アメリカでテレビなどを見ていると、スポーツイベントなどの生中継番組などが、EST 10PM / PST 7PM と予告されることがよくあります。東部標準時(EST)では午後 10 時から、太平洋標準時(PST)では午後 7 時から……ということですね。ライブ中継は、リアルタイムで見ないと意味がないので、こんな告知がおこなわれています。

ヨーロッパは国が密集しているので、エリアでタイムゾーンが分かれています。

CET = Central European Time = 中央ヨーロッパ時間
 フランス、スペイン、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクなど

WET = Western European Time = 西ヨーロッパ時間
 ポルトガル、アイルランド、アイスランドなど

EET = Eastern European Time = 東ヨーロッパ時間
 フィンランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、ウクライナ、ルーマニア、モルドバ、ブルガリア、ギリシャなど

インターネットがあれば、世界各地とリアルタイムに仕事ができる時代になったとは言え、 地球と太陽は常に回っているのだと実感させられますね。

さらには、サマータイム(夏時間)を導入しているエリアは、導入時期はそれぞれ下記に変わります。

GMTBST = British Summer Time = 英国夏時間
PSTPDT = Pacific Daylight Time = 太平洋夏時間
MSTMDT = Mountain Daylight Time = 山岳部夏時間
CSTCDT = Central Daylight Time = 中部夏時間
ESTEDT = Eastern Daylight Tiime = 東部夏時間
AKSTAKDT = Alaska Daylight Time = アラスカ夏時間
CETCEST = Central European Summer Time = 中央ヨーロッパ夏時間
WETWEST = Western European Summer Time = 西ヨーロッパ夏時間
EETEEST = Eastern European Summer Time = 東ヨーロッパ夏時間

一部の地域だけご紹介しましたが、かなりややこしいですよね……。地球の自転を意識するどころか、目の前まで回ってきました。
※ ハワイは低緯度地域なので、サマータイムはありません

もっとも、会話ではシンプルに国や都市名を使って、こんな言い方もします。

1pm in UK time = イギリス時間の午後 1 時
1pm in New York time = ニューヨーク時間の午後 1 時

ヨーロッパのサマータイム(summer time)と、アメリカのデイライト・セービング・タイム(daylight savings)の違いは、こちらの記事をご参考ください♪

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