中国の信号は紅と緑と黄

7月 29th, 2013 | Posted by liang in 小ネタ

'Traffic Lights' by bomvu

こんにちは!liang です。夏本番ですね。ところで夏の色と言えば、わたしは海や空の鮮やかな青色を思い浮かべます。

「色」は中国語で「颜色 yánsè」と言います。顔色(かおいろ)の意味もありますが、ふつうは色の意味です。日本語にも「顔料」という言葉がありますから、それほど違和感はないですね。

「青色」は、中国語では「蓝色」(「」は「藍」の簡体字)と言います。日本語では、藍色(あいいろ)はくすんだ青色を指しますが、中国語では blue の意味で使います。

中国語にも「」という字はあり、青色あるいは緑色を指しますが、「青天」(青い空)、「青出于蓝」(出藍の誉れ。弟子が師に勝る)のように、主に熟語の中で使うようです。野菜のことを中国語で「青菜」とも言いますが、この「」はもちろん緑色のイメージですね。日本語でも青は緑色の意味を含んでいて、「青虫は何色か」などと考えると少々ややこしく感じます

小さいころ、赤、青、黄色の信号機の絵を描いたときに、青信号のところに青色を塗ったことがあります。「青」信号だから安直に blue を選んだのでしょうが、信号機をよく見ると、どちらかと言えば緑色に近いでしょう。少し恥ずかしい思い出です。

青信号は中国語で「绿灯」と言います。英語の green light と同じですね(なぜ日本では青信号と言うのか、については諸説あるようです)。

赤信号は「红灯」です。中国語では、赤色は「红色」と言います。もちろん「」という字もあり、「赤道」(意味は日本語の「せきどう」と同様)などに使いますが、赤色を表す場合は、口語ではふつう「」を使います。なお、黄信号は「黄灯」です。

」は、中国ではおめでたい色とされていて、非常によく使われる色です。日本でも「中国と言えば赤色」というイメージがありますよね。本や雑誌を作る際、デザイナーに「中国っぽい感じで」と依頼したら、だいたい赤を基調としたものが出来上がるでしょう

色を表す中国語をいくつか紹介します。

【1】 红色 hóngsè 「赤」

【2】 黄色 huángsè 「黄」

【3】 蓝色 lánsè 「青」

【4】 白色 báisè 「白」

【5】 黑色 hēisè 「黒」

【6】 绿色 lǜsè 「緑」

【7】 紫色 zǐsè 「紫」

【8】 棕色 zōngsè 「ブラウン」

【9】 橘黄色 júhuángsè 「オレンジ」

【10】 粉红色 fěnhóngsè 「ピンク」

色というのは、国や地域によって、あるいは個人差によって認識が異なることもあります。言葉によって自分の頭の中にある色を正確に伝えるのは、とても難しいことだと思います。印刷・デザインの業界で、色を厳密に区別する必要がある業務では、色見本を使用し、色番号で指定するなどします。

翻訳を依頼する際、微妙な色の違いについて記述する場合は注意すべきでしょう。翻訳者に対してできるだけ正確にこちらのイメージする色を伝えて(理想的には目で色を確認してもらって)、ぴったりと合う言葉に置き換えてもらう必要がありますね。目的の言語の色名で Google の画像検索をしてみるのも、イメージを確認するのに役立つと思います。

photo : “Traffic Lights” by bomvu


You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 Both comments and pings are currently closed.