こんにちは、maggy です。最近、海外で行われるイベントの準備や PR の仕事に関わっているのですが、企画書、プログラムやポスターの草案といった英語の資料の山に目を通したりと、てんやわんやの日々を送っています。
さて、講演の登壇者リストに目を通していたら、こんな一行を発見しました。
Mr XXX (TBC)
「Mr XXX」は恐らく誰かの名前でしょうが、さて、このカッコ内は? エステの会社の人……が来るわけもないイベントなのですけれど。一体何者なんでしょう。
さらには、別の人からの草案にも、こんな一行が……。
“Untitled” (TBD)
似たようなのが出てきて、一層に謎めいています。
気になったので、これらの「TBC」と「TBD」の意味を調べてみたところ、下記の英語表現の頭文字を取った略語らしい、ということが分かりました。
- TBC = To Be Confirmed (確認中)
- TBD = To Be Determined (現在未決定だが、将来決定する)
ほかにも、もう決まっているけどまだ公にされていないものは、下記の略語を使うそうです。
- TBA = To Be Announced (後日発表)
似ているようで、3 者いずれも微妙に用法が違うんですね。詳しくは Wikipedia などをご参考ください。
担当者の名前が決まっていない、タイトルが決まっていない、だけど大急ぎて準備は進行しなくてはいけないというときなどに便利ですね。
「スピード翻訳」でも、イベントのプログラムやプレゼン資料、パンフレット、案内文などの翻訳のご依頼が多くあります。
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[TBC] や [TBD] などの英語のビジネス文書に困ったときは…… 実績で選ぶスピード翻訳 |
お急ぎのときは、タイトルや名前にはひとたび上記のような用語を入れておいて、内容の確定を待っている間に、翻訳を仕上げてしまってはいかがでしょうか。
もちろん、変更し忘れないように十分気を付けましょうね。
調べてみると、”To Be 過去分詞” というフレーズはたくさんあるんですね。誰にでもきちんと通じるものかどうかはわかりませんが、オンライン上の英英辞書サービスからこのようなものが見つかりました。
TBA |
= |
To Be Activated |
要アクティベート |
TBA |
= |
To Be Added |
追加予定 |
TBA |
= |
To Be Advised |
追って通知する |
TBA |
= |
To Be Approved |
承認待ち |
TBA |
= |
To Be Arranged |
手配予定 |
TBA |
= |
To Be Assigned |
担当者未定 |
TBB |
= |
To Be Billed |
請求予定 |
TBC |
= |
To Be Cancelled |
中止・取消予定 |
TBC |
= |
To Be Completed |
完了・完成予定 |
TBC |
= |
To Be Confirmed |
確認予定 |
TBC |
= |
To Be Considered |
検討予定 |
TBC |
= |
To Be Continued |
続く・継続予定 |
TBD |
= |
To Be Defined |
未定義・要定義・要解明 |
TBD |
= |
To Be Deleted |
削除予定 |
TBD |
= |
To Be Detailed |
詳細は改めて |
TBD |
= |
To Be Developed |
開発中 |
TBD |
= |
To Be Discussed |
要検討 |
TBD |
= |
To Be Done |
完了予定 |
TBE |
= |
To Be Edited |
編集予定 |
TBE |
= |
To Be Evaluated |
評価未定 |
TBE |
= |
To Be Expected |
予想される |
TBF |
= |
To Be Filed |
要整理(ファイルにまとめる) |
TBF |
= |
To Be Furnished |
仕上げ待ち |
TBH |
= |
To Be Hired |
要採用 |
TBI |
= |
To Be Implemented |
要実装 |
TBI |
= |
To Be Inserted |
追加(挿入)予定 |
TBN |
= |
To Be Negotiated |
交渉予定 |
TBN |
= |
To Be Nominated |
指名予定 |
TBO |
= |
To Be Ordered |
注文待ち |
TBP |
= |
To Be Printed |
要印刷・印刷待ち |
TBP |
= |
To Be Proposed |
提案予定 |
TBP |
= |
To Be Provided |
要支給 |
TBR |
= |
To Be Read |
必読 |
TBR |
= |
To Be Recommended |
推薦予定 |
TBR |
= |
To Be Recorded |
要記録 |
TBR |
= |
To Be Released |
リリース予定 |
TBR |
= |
To Be Resolved |
解消予定 |
TBR |
= |
To Be Reviewed |
要確認 |
TBR |
= |
To Be Revised |
要改定 |
TBS |
= |
To Be Scheduled |
調整中 |
TBS |
= |
To Be Selected |
選択予定 |
TBS |
= |
To Be Specified |
要指定 |
TBS |
= |
To Be Stopped |
停止・廃止予定 |
TBS |
= |
To Be Supplied |
供給予定 |
TBT |
= |
To Be Tested |
要テスト |
TBU |
= |
To Be Updated |
更新予定 |
TBV |
= |
To Be Verified |
要検証 |
TBW |
= |
To Be Watched |
要確認 |
TBW |
= |
To Be Written |
別途記載 |
例えば、TBA
→ To Be Arrangedですが、動詞の部分を「手配する」と解釈するか、「準備する」と解釈するか、また「手配中」と解釈するか、「要手配」または「手配予定」とするか……。どのようにこれらの英語の略語を日本語に訳すかは文脈しだいってところですね。
おまけ :余談ですが、エステティックサロン大手の TBC は Tokyo Beauty Center の略語らしいです。
photo : “Rama Day Spa” by thomaswanhoff
11月 13th, 2013 | Posted by xiaofan in 小ネタ - (アイに心は必要かをめぐる問題について。 はコメントを受け付けていません)
「あなたには心がないのよ。それってアイって言える?」
「君だっていつも時間がかかって人を待たせるじゃないか。それだってアイがあるとは思えないよ」
この手のケンカを久しくしていない台湾の xiaofan です(遠い目)。なんだか安っぽいセリフにしちゃいましたが、これ、中華圏でアイという字をどう書くか、つまりはいたってマジメな文字のお話をお届けしようと思います。
まずは中国本土や、台湾で使われている 2 つの文字を実際に書いてみましょう。
上の字は中国大陸やシンガポールで使われる字で簡体字と呼ばれ、下の字は台湾や香港マカオで使われる字で繁体字と呼ばれます。なんと中国大陸では、アイに心がこもってないんですね!
アイの 1 字だけなら日本で使う新字体と繁体字は同じに見えますが、日本で使う文字とも違います。ちょっと 3 つを並べてみましょう。
簡体字(中国大陸やシンガポール) : |
龙 |
对 |
让 |
发 |
烧 |
广 |
新字体(日本): |
竜 |
対 |
譲 |
発 |
焼 |
広 |
繁体字(台湾や香港・マカオ): |
龍 |
對 |
讓 |
發 |
燒 |
廣 |
いかがですか。いやはやなんとも…違うものですね!
そもそも。 漢字は今から 3,300 年前には使われていることがわかっています。中国で識字率向上を目的に漢字の画数を減らすことになったのは1956 年、つまりはごく最近のことです。
確かに 13 億とも 14 億ともいわれる人への文字教育を考えたら、できるだけ簡略化したいと考えるのも無理のない話です。簡体字の効果であったかどうか定かではありませんが、1970 年の識字率と 2000 年の識字率を比べたユネスコの調査では、中国での識字率は 52.9 % から 93 % へと向上したとされています。ただ簡体字よりも画数の多い日本は識字率 99 % といわれますから、調査をどう判断するかはまた別のお話です。
日本人の使用する新字体は、ざっくり言って簡体字と繁体字の中間くらいの画数なので、簡体字と繁体字、どちらの文字も馴染みやすいのではないでしょうか。いずれにしても「同じ漢字圏だ」と一括りにできないようです。
さて、アイに心が必要かどうか。皆さんはどう考えますか。
繁体字どころ台湾から xiaofan でした。再見喔~!
photo : “帥 仕 相” by Jonathan Chen
おまけ :「スピード翻訳」の「スピード翻訳」サービスでは、台湾で使われている繁体字の翻訳も承っております。もちろん簡体字の翻訳も承ります!
11月 11th, 2013 | Posted by liang in 小ネタ - (中国で 11 月 11 日は何の日? はコメントを受け付けていません)
こんにちは!liang です。日本にはユニークな記念日がたくさんありますね。11 月 11 日が「ポッキー&プリッツの日」(スティック状菓子のポッキーとプリッツが「1」に似ており、それが並ぶことから)というのは聞いたことがありましたが、この日が「いただきますの日」(「1」を箸に見立てている)になっているというのは最近知りました。
中国では、11 月 11 日は「光棍节」です(「节」は「節」の簡体字。記念日を表す)。若い人の間では、彼氏や彼女がいない境遇を祝う日とされていて、そういう人たちが集まって楽しく過ごすなどするようです。もちろん法律で定められた公式な記念日でも伝統的な祝祭日でもなく、「情人节」(バレンタインデー)のような非公式で新しいものです。なお、この日は一部の中国人男性の間で某日本人女優の誕生日としても知られているようです。
「光棍(儿)」はもともと男性独身者という意味ですが、この記念日は女性も含むようです。記念日の由来は諸説あるようですが、「棍」は棒という意味があるので、棒のような形の「1」が並ぶ 11 月 11 日と結びついたのかもしれませんね。
インターネット掲示板の「光棍节」のスレッドには、この記念日に乗じて恋人を求める人の書き込みがたくさんあります。
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天猫(TMALL.COM)の「双 11」キャンペーン |
そんな「光棍节」ですが、ここ数年は「ネットショッピングの日」として知られるようになっています。中国のインターネットショッピングモール大手「タオバオ」(淘宝)が、「光棍节」にからめてセールを始めたのがきっかけのようです。その後、多くのネットショップもこの日を「双 11」(「双」は「ふたつの」という意味)と呼んでキャンペーンをするようになり、大変な盛り上がりを見せるようになりました
「双 11」はネットショップ各社が大幅な値引きをするので、楽しみにしている中国人も多いようです。知り合いの中国人は「当日午前 0 時の少し前からパソコンの前で待機して、0 時になったら目当てのユニクロのセール品を急いで買い込み、そのあと寝る」のだそうです。
2012 年の「双 11」で、タオバオは 191 億元(約 3,000 億円!)という驚異的な取引額を記録しました。そんなタオバオへの出店を検討している日本企業(あるいは個人)も多いのではないかと思いますが、商品名や商品説明の中国語化には苦労しそうです。インターネット上には無料の自動翻訳(機械翻訳)サービスもありますが、日本語から中国語への翻訳については、その品質に不安が残ります。商売をするならやはり信頼できるプロにお願いするのがよいでしょう。 ※ 2013/10/28 現在のレート(1 元 = 16.04 円)での概算
もうすぐやってくる 2013 年の「双 11」に向けて、ネットショップ各社は「双 11 来了!」(11 月 11 日がやってくる!)と宣伝して盛り上げていますが、もともとの「光棍节」の影がだんだん薄くなっているのが気になります……。
おまけ :「スピード翻訳」では、中国語⇔日本語の翻訳案件も承っております。インバウンドマーケティング、アウトバウンドマーケティングのどちらにもご活用ください!
photo : “Pocky Chocolate” by maria
11月 8th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (赤いケシの花(ポピー)を胸元に?「Remembrance Day」とは はコメントを受け付けていません)
こんにちは、maggy です。秋が深まるこの時期、イギリスやカナダ、オーストラリアなどでは、胸元に赤い花を付けている人をよく見かけます。これは来たる 11 月 11 日の「Remembrance Day(リメンバランス・デー/戦没者追悼記念日)」を迎えるためだとか。
というのも、11 月 11 日は第一次世界大戦の終戦記念日にあたります。亡くなった人びとに想いを馳せ、二度と戦争を繰り返さないように……という願いを込めた意思表示なのです。赤い花はケシの花(ポピー)なので、「Poppy Day(ポピー・デー)」とも呼ばれるようです。
イギリスではこの時期、駅前や大型スーパーの前で「Poppy Appeal(ポピー・アピール)」という募金活動が行われています。そこで現役および退役軍人の支援金のための寄付をすると、造花がもらえます。
さて、道行く人、テレビに登場する人たちがことごとくこの花を付けているのを見ながら、どうしてケシの花なんだろうと考えを巡らしました。赤いケシの花といえば、わたしが一番に浮かんだのは映画『オズの魔法使い』。悪い魔女が主人公ドロシーの行く手を阻もうと、魔法で辺り一面をケシの花畑に変えます。その花からは毒が出ていて、ドロシーたちは眠くなってしまい……。というシーンを覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
「永遠の眠りにつく」ということの象徴なのかな、などとひとり納得していたのですが、調べてみたら、全然違いました。「ポピー(ケシの花)」と一口に言っても、ケシ科の花には園芸用に栽培されている無毒のヒナゲシ(Corn poppy)と、その本種にあたる有毒のアヘンケシ(Opium poppy)の 2 種類があるのだとか。
みんなが付けているのは、ヒナゲシ(Corn poppy)のほうなんだそうです。これは軍医であり詩人だったジョン・マクレー(John McCrae)が、戦没者を埋葬した地に真っ赤なヒナゲシが咲き乱れた様子を見て残した詩に由来するそうです。詳しくは Wikipedia などをご覧ください。
よく考えたら、悪い魔女が好んで使う毒の花を付けるなんて、おかしいはずでした。思い込みとは恐ろしいものです。スッキリとしたところで、皆さんも少し仕事や翻訳の手を止めて、一緒に祈りを捧げましょう。
photo : “Lest We Forget” by RHL Images
11月 7th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (「遅くなったけど(遅ればせながら)お誕生日おめでとう」便利な英語表現 はコメントを受け付けていません)
こんにちは、maggy です。ふと気付いたら、友人知人の誕生日をすっかり忘れてしまっていたことに気が付きました。
忘れないのが一番いいのですが、「人間だもの」。こんな状況下でとても便利な英語表現があります。
belated という形容詞をご存知ですか? こんな意味になります。
belated [形]遅れた、遅延した;手遅れの
この形容詞を使った、こんなバースデーメッセージがあります。
【バースデーメッセージ】
- Belated Happy Birthday to you!(遅れちゃったけど、お誕生日おめでとう!)
- I’d like to wish you a happy belated birthday.(遅ればせながらお誕生日おめでとうございます。)
メールや手紙の返事が遅くなったときに、こんな風にも使えます。
【遅くなったメールや手紙の返信】
- I’m sorry for this belated reply (response). (返信が遅れて申し訳ございません。)
これからの季節に役立つかもしれない、こちらもチェック。
【クリスマスカード、年賀状】
- A belated Merry Christmas and on time Happy New Year! (遅ればせながらメリークリスマス、そして時間どおりのハッピーニューイヤー!)
誕生日や記念日のカード、季節のグリーティングカード、メール、招待状などの送付や返信を忘れていた、遅れてしまった、タイミングを逃したときには、どうぞ使ってみてください。
そういえばイギリスのメッセージカードショップにて、さまざなシチュエーションにこの belated が使われた遅れてしまったとき専用のカードを揃えたコーナーを見たことがあります。
調べてみたら、オンラインで送れる海外の e メッセージカードサイトにもあったのでご紹介します。
【無料で使える「遅れちゃったとき専用」の e メッセージカード】
- someecards.com
「フェイスブックが教えてくれなかったんだ」「そんなに長生きすると思ってなかったもんで」など、ユーモアあふれる言い訳が楽しいメッセージカード。
-
123 Greetings
プレゼントをのんびり運ぶカメさん、青ざめるおさるさんの絵柄など、ほっこりするアニメーションカード。きっと、かわいくてつい許しちゃう?誕生日、結婚祝い、結婚記念日、記念日ほか。 ※ カードには広告が入ります
上記はいずれも送信日時の指定も可能なので、もうこうなったら、週末など相手に心の余裕がありそうな日にセットしてもいいかもしれません(送信日時を指定するくらいなら、belated になる前に送りなさいって話もありますが……)。
それにしても、みんな忘れちゃったり、遅れちゃったりすることくらいあるんだなと、少しホッとしました。ご紹介した表現や e カードなどを使って、うまく関係をメンテナンスしてください!
おまけ :忘れてしまっていた理由や近況などの英語のオリジナルメッセージを付けたい、あるいは長らくご無沙汰しているのでカードではなく急ぎ英語のレターを送りたい。だけど英語は苦手……という方は、「スピード翻訳」の「スピード翻訳」サービスをご利用ください。誠意を伝えれば、きっと大丈夫です!
photo : “Happy belated birthday Malaysia” by Sjors Provoost
11月 1st, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (自分の文章を自分で英語に翻訳してみたら…… はコメントを受け付けていません)
こんにちは、maggy です。今年の 5 月に、東北の被災地で生まれた復興のためのアート活動を見学するバスツアーに参加しました。現地の人たちと直接語り、アートを通して彼らの想いに寄り添うという、すばらしい体験をしました。後日、ツアーのリポート記事を書いてウェブマガジンに寄稿しました。
「ようやく私も何かできたかな?」という気持ちと同時に、現地の皆さんが「(こうした現地の活動を)海外の人にも知ってほしい」と口をそろえておっしゃっていたことが、どうも気がかりでした。
わたしは翻訳者ではありませんが、ライターであり、英語力はそこそこ。それでは英語の勉強にもなるし、記事を自分で翻訳してみたらいいのではないか。そう思い立ちました。
そんな経緯で手を付け始め、先日ようやく英語版の翻訳を完成させました。大したことない分量だったのですが、完成まで本当に大変でした! それでは自分で翻訳すると、どんな苦労をするのか。この場を借りてご報告いたしましょう。
- 1. 意外とわかっていなかった
以前、「翻訳フレンドリーな日本語を書こう」という記事で、「主旨が分かりにくくても成立する日本語の文章は、ときに翻訳しにくい文章になる」というプロの翻訳者さんのお話をご紹介しました。
私の日本語の文章は、見事に翻訳アンフレンドリーでした。特に今回は、「誰が」「どうした」という主語と述語の関係が曖昧だったことが、翻訳してみて初めて分かりました。例えば、「組織の設立者とチームリーダーは違う人である」と知らずに書いていても、日本語ではなんだか文章が成立していたのです。翻訳時には、組織構成や事実関係を再確認する必要がありました。
また、日本の人名や地名をローマ字にしてみたら、読み方が 2 通りある場合にも悩まされました。「あれ、取材させてもらった人は、オヤマさんだったっけ?コヤマさん?」どちらだったか記憶が曖昧だったことに気が付きました。Mr. Oyama なのか Mr. Koyama なのかの違いですが、読み手にとっては重要な情報です。原文の漢字だけ見ては分からないので、再確認が必要でした。
- 2. 相手が違えば、伝え方も異なる
日本人なら「石巻市」と聞けばピンと来ますよね。でも日本に来たことがない海外の方にも読んでいただくことを想定すると Ishinomaki city と書いたら which was devastated by the disaster などと続けて丁寧に説明する、といった工夫が必要でした。ただ文字面を言い換えるのではなく、意味を掴んでもう一本記事を書くような感覚でした。
- 3. ネイティブ英語の友人にチェックを頼んだ
英語の辞書を引いてがんばりましたが、どうも不安です。英語ネイティブ、とは言っても誰でも良いわけではないので、英語教師であり記者でもある友人にネイティブチェックをしてもらうことにしました(「お茶をごちそうするから」と捕まえて)。
すると a や the といった冠詞を中心に細かいミスが結構ありました。これは昔から苦手なのですが、どうも直りません。また、思い切って使ってみた辞書のかっこいい表現は、「意味は通じるけど、この場合には使わない」と指摘されてガッカリです……。
- 4. そうこうしてたら、4 カ月も経ってしまった!
記事の翻訳はボランティアで行ったこともあって、どうしても仕事よりも後回しにしてしまいました。さらには上記の通り、調べ物やネイティブチェックに時間がかかり、気が付けば翻訳しようと決めてからあっという間に 4 カ月も経っていました。
- 5. さらには、追加の修正の必要が生じてしまった!
ようやく公開の準備が整ったものの、取材当時から時間が経ってしまったので、現状の確認や、時制の変更などの追加の作業が発生しました……。
以上、こうした幾多もの困難を乗り越えて、ようやく公開にこぎつけたのです。自分で取材して書いた文章を翻訳しても、内容の再確認や確認事項が多々あり大変だったのですから、翻訳者の皆さんはもっと大変なんだろうと想像します。
今回は、私にとって「翻訳」という厳しい作業に触れるいい勉強になりましたが、場合によってはクオリティの高い翻訳がスピーディーに必要ですよね。そんなときは、「スピード翻訳」をご利用ください!
そして、できたらご発注いただく前に、「第三者(読み手、そして翻訳者)にも意味が通じるか」を一度読み返してみていただけると、翻訳の仕上がりもよくなるのではと思います。「スピード翻訳」では、翻訳者への申し送りを書き添えていただけるようになっていますので、ぜひご活用ください。
まだ「スピード翻訳」サービスや「オークション翻訳」サービスのようにオンラインで発注から納品までが完了するサービスではないのですが、「コンシェルジュ校正」というネイティブチェックのみのサービスもおこなっております。ご興味をお持ちの方は、ぜひお問い合わせください(03-6425-7189 / お問い合わせページ)。 ※ お電話でのお問い合わせは、平日 10:00 – 18:00 となります
※写真はツアーで訪れた「ジョルジュ・ルース・アート・プロジェクトin 宮城」の舞台(上)と、塩釜仲卸市場(右)です。塩釜仲卸市場では、新鮮な海鮮物を目の前でさばいてもらえます。
photo : NANAE TAKAHASHI
10月 30th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (サマータイムが終了、デイライト・セービング・タイムはもうちょっと はコメントを受け付けていません)
こんにちは、maggy です。先日の日曜日、ヨーロッパではサマータイム(summer time)が終了しました。ご存知の通り、夏の間、太陽が出ている時間帯を有効に利用するために、時刻を 1 時間変更するという制度です。例えば、切り替えのスタート日には午前 2 時が急に午前 3 時になり、終了日は午前 3 時が午前 2 時になる、という日本人にはちょっと取っつきにくいシステムです。
調べてみたら、ヨーロッパでは 3 月の最終日曜日から 10 月の最終日曜日までがサマータイムの期間で、アメリカでは 3 月の第 2 日曜日から 11 月の第 1 日曜日までになるそうです。ヨーロッパとアメリカで違うんですね。
また、アメリカではサマータイムではなく、デイライト・セービング・タイム(daylight savings)と呼ぶそうです。詳しくは Wikipedia などをご覧ください。
電力の節約への期待もあって、一時は日本でサマータイムを導入するかどうかの議論が盛んでしたが、なかなか簡単にはいかないようです。「緯度の低いところでは、苦労の割に効果が期待できない」「日本は東西に長いので、全国画一的に導入するのが難しい」「日本は日没後も蒸し暑いので意味がない」など、地理的・気候的に何かと ”ワケあり” なんだとか。
さらには 1948 ~1951 年の 3 年間、日本でも実施されたけど不評だった、という経緯もあるとか(どなたか、経験された方はいらっしゃいますか?)。
私はサマータイムの切替日に海外にいたことが何度かありますが、慣れないとなかなか厄介です。特にアポイントメントの時間を勘違いしていないかとても不安です。1 時間前行動になっても時間を持て余しますし、1 時間も遅刻しては大変ですから。
実は、大失敗したこともあります。イギリスにて、ある会合に着物を着て行く約束をしていた日が、ちょうどサマータイムが始まる日でした。時計を 1 時間早めなければいけないのに、すっかり忘れていたのです。のんびり朝食をとっていたら、なんと迎えの車が来てしまいました。「パジャマとジーンズ以外なら、なんでもいいから!」と急かされて、ワンピースで代用しました。期待していたイギリス人の皆さん、ごめんなさい。
ホテルやお店の時計が、切り替え日を過ぎても変更されていないこともあり、紛らわしかったことも。仕事で海外とのやりとりを頻繁にされる方は、時差の確認が大変ですよね。私は最近は、スマートフォンの時計が、設定した都市の時刻を表示してくれて、自動的にサマータイムの切り替えをしてくれて便利なので、活用しています。
日本の一部企業では、就業時間にサマータイムを導入しているところもあるそうですが、今後、日本のサマータイムはどうなるのでしょうね。考えを巡らしながら父に話しかけたら「え、サンマがどうしたって?」と返されました。そうですね、もう秋ですよね。
おまけ :「スピード翻訳」の「スピード翻訳」サービスは、24 時間 365 日、お見積りから発注まで承っています。時差を確認しながら海外とやりとりをしている皆さん、翻訳が必要なときはぜひご活用ください。
photo : “Sun Set” by jalalspages
10月 25th, 2013 | Posted by maki in 小ネタ - (リンゴを……磨く? はコメントを受け付けていません)
こんにちは、maki です。すっかり秋になりました。リンゴのおいしい季節です。先月からちょこちょこ長野の方に出かけていますが、長野はリンゴの生産高は全国 2 位。長野のゆるキャラのアルクマもリンゴのかぶり物を着用しています。長野各地で観光客誘致のキャンペーンで見かけたりします。かわいいんですよねー。
|
アルクマ |
長野のリンゴと言えば、「秋映」という甘みと酸味が調和した長野産の品種がお気に入りです。最近売れているリンゴの中でもかなり濃い赤色がきれいな品種です(こちらに掲載した写真は、「秋映」ではありません)。皮の部分のテカりもいい感じです。テカテカ光って、なんとなくペトペトするリンゴがあります。これは、人工的なワックスなどではなくて、オレイン酸とリノール酸などの不飽和脂肪酸が果実本体から分泌されているものだそうです。これはリンゴが熟すほど多く分泌されます。皮ごと食べるのも健康にはよいのだとか。そんな成分が分泌されるリンゴをキレイにやわらかい布で磨き上げたらピカピカになりそう。写真のリンゴもピッカピカ!
……というようなネットニュースを見かけたのでした。
それにリンクしたのか、その日の昼休憩の暇つぶしに読んでいた東海林さだおの丸かじりシリーズ(『ホルモン焼きの丸かじり』)にもリンゴのネタが!
それは、日本人上司と部下を描いたマンガ。そのカットには、「ゴマをする」というキャッチが添えられています。その下には、外国人の上司と部下を描いたマンガがあって、その横には「外国では『リンゴを磨く』」とありました。どちらもふんぞり返った上司と揉み手をするような部下の絵が描かれています。英語では、「ゴマをする」ことを「リンゴを磨く」というんですね。こんな語彙知らなかったなあ……と思って調べてみると、確かにちゃんと辞書にも
apple-polish [動](自)(他)((米略式))(特におべっかを使って)(人の)歓心を買う,ごきげんをとる,ごまをする. [米国の児童が先生にリンゴをぴかぴかになるまでふいてからあげる風習があったことから]
……とありました。「ゴマすりをする人」は “apple-polisher“。こどもが先生に磨いたリンゴをあげるという行為からこの語彙が生まれたようですが、その成立は 1930 年代。いまでも普通に使われているんでしょうかねぇ。何かの映画でも、リンゴを手に取って、洋服の袖でこすって磨いてからかじりつくシーンを見たことがありますね。あれは、表面の汚れを取っているのかと思ったんですが、磨いていたんでしょうか?それにしても、ピカピカのリンゴは喜ばれそうです。
「スピード翻訳」では、リンゴを磨くことなく、依頼者の皆さまに高品質の翻訳をお届けしたいと考えています。
photo : “Apple fruit” by @Doug88888
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