マルドワイン、ホットトディ、エッグノッグ…外国に伝わる寒い冬の飲み物

12月 18th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ

'Mulled Wine Sign' by jayneandd

こんにちは、maggy です。寒がりなので、冬場は温かい飲み物を机に置いておかないと仕事が進みません。

以前、ミルクティーが好きなことはこちらの記事(「ミルクティー」はイギリスで通じない? – QUICKTRANSLATE says……)に書きました。でももっと本格的に寒くて、「芯から温まりたい!」というときに飲みたくなるのが Mulled wine(マルドワイン)です。

Mulled wine(マルドワイン)はクローブ、ナツメグ、シナモンといった香辛料と、柑橘類のフルーツ、お砂糖を入れたホットワインです。mull という動詞ひと言で、「sweeten, spice and heat a drink(飲み物を甘くしてスパイスを入れ、温めること)」を意味します。いろんな素材が入って、いかにもおいしそうですね

イギリスではクリスマスの時期が近づいてくると、クリスマスマーケットはもちろん、カフェ、レストラン、パブなど、さまざまなところで見かけます。マルドワインの香りをかぐと、クリスマス気分が盛り上がります。身体が温まるので、風邪気味のときにもよく効きます。最近では、日本でもホットワインは人気が出ているみたいですね。

しかしこの体験をスコットランド人に話したところ、あまり共感していない様子。「スコットランドで冬の飲み物といえば hot toddy(ホットトディ)ですね」と、違う飲み物の名前が出てきました。

toddy とはウイスキーやブランデーなどのアルコール飲料に、砂糖やシナモン、柑橘類を加えた飲料のこと。これを温めたのが hot toddy というわけです。寒い日や風邪気味のときにお母さんがよく作ってくれたそうです。さすがスコットランド、ワインではなくウイスキーを使うんですね。見た目はこんな感じ

では、アメリカではこの時期、身体を温めたいときはどんなものを飲むのでしょう。北米では、eggnog(エッグノッグ)という牛乳、ラム酒などのリキュール、クリーム、砂糖、溶き卵にシナモンとナツメグで味を付けた飲み物が広く親しまれているそうです。

もともとイギリスから伝わりましたが、アメリカではワインには関税がかけられていて高かったこと、農場が多く乳製品が豊富だったことから、マルドワインよりも牛乳を使ったエッグノッグの方が一般的に広がったようです。ちなみに nog とは、小さな木彫りのマグカップを指す中英語 noggin に由来すると言われています(詳しくは Wikipedia などをご覧ください)。

エッグノッグは、日本の卵酒に似ていますよね。そのため日本酒ベースの卵酒は sake-nog とも呼ばれることもあるとか。

世界には、他にどんな寒い日の飲み物があるんでしょうか。せっかくなんでも手に入れやすい現代の日本ですから、海外の飲み物も楽しく取り入れて、元気に過ごしましょう!(ただし、飲みすぎにはご注意ください!)

photo : “Mulled Wine Sign” by jayneandd


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