『スティーブ・ジョブズ I・II』の翻訳者、井口耕二さんご登壇の「翻訳者の頭ん中 翻訳中の思考プロセス」は 06/15 開催です

6月 14th, 2012 | Posted by maki in 小ネタ

こんにちは、maki です。先日、Mountain Lion 関連で Apple の OS X について書いたことで思い出しました。ちょっと前にアナウンスさせていただいた『スティーブ・ジョブズ I・II』の翻訳者・井口耕二さんの登壇される翻訳者の方向けのイベントがついに明日 06/15 13:00 開催です! このイベントのテーマは、スティーブ・ジョブズにも、Apple にも関係ありませんが、「翻訳者の頭ん中 翻訳中の思考プロセス」にご興味をお持ちの方は、Ustream での配信や Twitter での実況配信もあるとのことですので、お時間が許せば覗いてみてください。

イベントの詳しい内容は、翻訳フォーラムのページをご覧いただきたいのですが、ここでは講演内容をすこしだけ……。

「翻訳者の頭ん中 翻訳中の思考プロセス」 : 2012/06/15 13:00 – 18:00

  • 基調講演「翻訳とは何か」(高橋さきの氏)
    翻訳は単なる言葉の置き換えとどう違うのか。翻訳者にはどのような能力が必要なのか。原文から訳文に至る思考プロセスはいかにあるべきか。ベテラン翻訳者が今こそ語る、これだけは言っておきたいこと。
    高橋さきの氏 : 特許翻訳者、大学講師、翻訳フォーラム主宰。1984 年に大学院修士課程修了後、特許事務所を経由して 1987 年独立。訳書に『猿と女とサイボーグ』『科学者とし て生き残る方法』など。日本語、人間と機械との関係などについて考察している。
  • 「翻訳メモリの功罪」(高橋聡氏)
    原文と訳文を文単位で組み合わせて保存し、訳文を再利用することで効率化を図る。しかしこのやり方では、文脈を無視して訳文を当てはめてしまう罠に陥らないだろうか。翻訳力の向上を妨げる危険性を、翻訳メモリの使い手が喝破。
    高橋聡氏 : IT 翻訳者。塾講師プラス雑多な翻訳の時代を経て、1998 年からは翻訳会社で主にローカライズ翻訳に従事。2007 年からフリー。分野の特性から、Trados とはバージョン 2.0 の頃からの長い付き合い。
  • 「ツールに使われないためのツールの使い方」(井口耕二氏)
    電子辞書、インターネット、秀丸マクロ、SimplyTerms …さまざまなツールを駆使する講師が、ツールを生かした翻訳方法を伝授。一連の翻訳作業を画像で示しつつ、なぜここで辞書を引くのか、Google の検索結果をどのように読むのか、置換する語と置換しない語をどのように分けるのかなどを解説。
    井口耕二氏 : 技術・実務・書籍翻訳者、翻訳フォーラム主宰。会社員との兼業を経た後、1998 年から翻訳専業となる。訳書は 10 冊を超え、2011 年には『スティーブ・ジョブズ I・II』がベストセラーとなった。自作の翻訳支援フリーウェア「SimplyTerms」を公開している。

残念ながら、イベント自体は満席となってしまったようですが、イベントの様子は、TwitterUstream でチェックできます。おもしろそうな講演内容なので、翻訳者の方、翻訳者を目指して勉強中の方、翻訳者ってどんなふうに仕事をしているの?……と興味をお持ちの方は、ぜひチェック / フォローしてみてくださいね。

このイベントは、弊社も加盟している社団法人・日本翻訳連盟で井口さんが常務理事をされていることがご縁でスピード翻訳株式会社として、会場提供という形でご協力させていただいております。これからもさまざまな形で翻訳業界、言語・文化の架け橋として貢献できればと思います。

※ イベントの打ち合わせ中のショットです。写真の向かっていちばん右が井口耕二氏。お隣がシンポジウムの事務局担当の曽我邦裕氏


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