株式会社は英語で「K.K.」?「Inc.」や「Ltd.」「Co., Ltd.」との違いとは?

12月 27th, 2016 | Posted by maggy in 小ネタ
TOEI ANIMATION Co.,Ltd.

こんにちは、maggy です。今年は JK(Joshi Kosei)という略語を覚えたのに、一度たりとも使う機会のなかった1年でした。日本の女子高生の制服ファッションやカルチャーは、今や海外でも知られていて、まるで一つのブランドみたいだと以前から思ってましたが、いよいよ呼び名までそんな感じになってきましたね。

もう一つ、私が今年覚えた言葉が KK です。あるビジネス文書の英訳を読んでいたら、外資系企業の日本法人の名前が、こう書いてあったんです。

ABC株式会社 → ABC K.K.

なんの略だろうかと調べてみたら、まさかの直球でした。株式会社(Kabushiki- Kaisha)のローマ字読みの頭文字を取った言葉なんだそうです。こちらの方がわたしも使いそう。

国際的な日本企業さんのホームページの英語版を見てみると、確かに「Tonen General Sekiyu K.K.(東燃ゼネラル石油株式会社)」「SHOWA DENKO K.K. (昭和電工株式会社)」などと書いてありました。

ピリオドを省いた、こんな書き方もありました。

ABC株式会社 → ABC KK

「かぶしきがいしゃ(Kabushiki-Gaisha)」で KG ではないの……? と少し疑問に思いましたが、法律の世界では Kabushiki-Kaisha とローマ字表記するのが習わしなんだとか(参考:法務省「日本法令外国語訳データベースシステム – 会社法」)。

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ただ、会社名の英語表記には Ltd.Inc. なんかも見かけますよね。さらには「TOEI ANIMATION Co., Ltd.(東映アニメーション株式会社)」「Nintendo Co., Ltd.(任天堂株式会社)」などに見られる Co., Ltd. という書き方も。これらと KK との違いは何でしょうか?

英語ネイティブに聞いてみたところ、Ltd.Limited の略で主にイギリスで使われていて、Inc. は主にアメリカやカナダで使われる Incorporated の略、そして Co., Ltd.Company Limited の略で、主に日本語の「株式会社」、「有限会社」の英訳として使用されているそうです。
※ ただし、日本の有限会社は、2006 年施行の会社法から廃止されました(商号としての利用は認められています)

  • K.K. / KK = Kabushiki-Kaisha : 日本でのみ使われる
  • Ltd. = Limited : イギリスでよく使われる
  • Inc. = Incorporated : アメリカでよく使われる
  • Co., Ltd. = Company Limited : イギリスやアメリカではあまり使われなくなったが、日本ではまだ使われている

いろんな言い方があるんですね。

というのも、各国で少しずつ会社設立のための法律が違うので、日本の会社法における「株式会社」を直訳できる英語がないのだそう。株式会社 = K.K./ KK で通じれば簡単なのですが、「株式会社」という言葉を知らない英語圏の人には何のことかサッパリで、通じません。

そこで英語から言葉を借りることにしたとき、それぞれの会社の形態に最も近い英訳を当てはめるなどの工夫をしてきたため、現在のようなさまざまな形になっているのだとか(詳しくは 株式会社 (日本) – Wikipedia などもご覧ください)

ところで KK が海外に通じないなら、JK もかなりドメスティックな言葉でしょうか。わたしも初めはわからなかったくらいでしたが……。なお、英語圏では若者のスラングで、“Just Kidding(冗談だよ)”JK と書くことがあります。ソーシャルメディアなどで見かけますが、JK ビジネスが世界的に流行しているわけではないので、どうかご心配なく。

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