台湾で中国語を学ぶ際に注意したい辞典の話。

10月 3rd, 2014 | Posted by xiaofan in 小ネタ

大家好! 立秋が過ぎましたね。そういえば、留学して授業が始まったのはこの時期だった、と思い出す xiaofan です。

台湾で中国語を学ぶ際、一つ問題になるのが辞典選びです。紙の辞典、電子辞書、WEB 辞書、アプリなど、今ではさまざまなツールがありますが、このうちどれを選ぶのかは実は悩ましいのです。

というのも、繁体字の辞典は残念ながら選択肢が多くなく、中国語学習者向けの中日辞典の多くは簡体字が使用されています。言語情報も中国大陸がベース、記載されている例文もすべて簡体字というのは、繁体字圏の中国語学習者には大きなハンディです。

電子辞書はどうかというと、紙の辞典のデータが元になっていることが多く、作っているメーカーは違っても情報や内容は原典が同じ紙媒体ということが往々にしてあります。辞典はピンイン検索が基本で、文字の読み方を正確に知らなければたどり着くことができませんでした。ただ、最近は手書き機能が追加されて、だいぶ解消されてきましたが。

反対に、WEB 上の辞典やスマートフォンのアプリは、手書きで文字を検索し、その文字の音を表記から確認することはできます。ただ、問題なのは意味です。ざーっくりとしたなんとなくの理解に役立つことはあっても、信頼性という観点から現時点では少々心もとない。そこで、語彙がどんどん増えていく中級以上の学習者におすすめの選択肢が日本語の漢和辞典台湾の国語辞典です。

日本語の漢和辞典は、入門から初級の学習者におすすめです。日本で使用されている漢字は、中国から渡って来て長い長い間に日本でローカライズされ、使用法や意味が違っていることがあります。ただ、漢和辞典を引いてみると(あ、元々こんな意味があったんだ!)と漢字の理解を深める瞬間が少なくありません。以前お伝えした「当」の字もその一例。高校の漢文の授業でしか引かなかった漢和辞典、一度ひっくり返してみてください。思わぬ発見がありますよ。

中級以上の学習者におすすめなのは、台湾の国語辞典、つまり中中辞典です。語彙が増え、一つ一つの違いを厳密に理解していくには、ある語の言い換えも含めてやはり繁体字で触れていく機会を増やしたいものです。ただし、ここで立ちはだかる問題があるのです。それは、台湾の国語辞典は注音符号(ボポモフォ)の理解が必要だ、ということ。

以前の記事(台湾に「ひらがな」がある?!)でもご紹介しましたが、台湾には台湾のひらがな、といえる文字があります。それが注音符号です。文字を探したいときは部首引きと画数でたどりつけますが、音の表記が注音符号です。したがって、発音を知りたい、となると、この注音の理解は欠かせません。ただし、子ども向けの辞典の中には、注音だけでなくピンインも併記されているものがあります。

いずれにしても、学習段階や自分の語学力、あるいは興味にあわせて辞典を選ぶこと。これは語学学習者にとって自分の力をより確かにしていくためにも必要な技かもしれません。

繁体字どころ台湾から xiaofan でした。再見囉~!

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