ナイス・ボケ! ナイス・ツッコミ?

7月 30th, 2012 | Posted by maki in 小ネタ

'Josefina with Bokeh' by carlosluis

こんにちは、maki です。「ナイス・ボケ!」……こんなフレーズをネット上で見かけることがちょくちょくあります。ここでいう「ボケ」は、漫才の「ツッコミ」に対する「ボケ」ではなく、bokeh という言葉になります。どこで見られるフレーズかというと、Flickr のような海外の写真共有サイトが多いですね。写真で bokeh と言えば、それは日本語の「ボケ(味)」になります。被写体の人物だけに焦点が合っていて、背景がぼけている写真ってよくありますよね。そのボケ具合がいい雰囲気の写真に Nice bokeh!Great bokeh! というコメントが付いているのをかなりの頻度で見かけます。日本語の写真用語が英語に借用語として取り入れられた例のひとつです(英語版の Wikipedia にも bokeh で立項されています)。

この bokeh は、DoF と言う人も多いようです。これも bokeh と同じぐらいよく見かけます。これは、Depth of Field (Focus) という写真用語で、日本語では被写界深度と呼びます。「被写界深度」とともに用いられる形容詞は、「浅い」と「深い」になります。「被写界深度が浅い」写真の中の被写体のピントの合っている部分が限定的でそれ以外はボケているもの、「被写界深度が深い」写真は画面の中のボケが少なくてどこもピントが合っているようなものということです。写真へのコメントで Nice DoF! などと言う場合は、ほぼ間違いなく「被写界深度が浅い」写真になります。被写界深度の深い写真はドラマチックなところが洋の東西を問わず人気のようです。浅いのか深いのかがわからないニュートラルな DoF よりも被写界深度が浅いボケ味のある写真を明示的に bokeh と呼ぶのはなんかわかるような気がします。

写真関連の文献であれば、bokehDoF被写界深度など専門用語を熟知している人が翻訳すれば、質の高い翻訳に仕上がります。「スピード翻訳」では、数多くの各種専門分野に通じた登録翻訳者が待機しています。専門性の高い翻訳はぜひ「スピード翻訳」までご用命ください。

おまけ : コンパクトデジタルカメラだと難しい場合も多いですが、一眼レフなどのレンズ交換ができるカメラで、焦点距離の長いレンズ(望遠レンズなど)で、絞りを開いて撮影すると nice bokeh な写真が簡単に撮れたりします。ズームレンズがあれば、90mm 以上の焦点距離にして、絞りを開放にする(最大に開く)とかなりのボケが得られます。涼しくなったら、ひさしぶりに写真撮影しようかな。

photo : “Josefina with Bokeh” by carlosluis


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