『スティーブ・ジョブズ I・II』の翻訳者、井口耕二さんにお会いしてきました!

5月 7th, 2012 | Posted by chicchi in 小ネタ

こんにちは、chicchiです。今回は、ちょっと自慢話(?)をさせていただきたいと思います。

なんと、あの『スティーブ・ジョブズ I・II』(Walter Isaacson)の翻訳を担当された井口耕二さんにお会いしてきました! 発売された公式伝記『スティーブ・ジョブスI・II』は、死期を悟ったスティーブ・ジョブスが 3 年もの間インタビューをさせて書かせた自伝です。ジョブズの急逝を受け、刊行予定を約 1 月前倒しして全世界同時発売された作品でもありますね。そのため、翻訳期間もかなり短く、かなり大変な作業だったとのことです。しかも、上下 2 巻をおひとりで訳されているので、本当にお疲れになられたようで、今でも体調が十分に回復していないとお話になられていました。売れっ子翻訳者は、本当に大変ですね。

井口さんは、他にも『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン – 人々を惹きつける 18 の法則』『スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション – 人生・仕事・世界を変える 7 つの法則』でスティーブ・ジョブズの関連書籍の翻訳もされています。また、最近の訳書としては、『閉じこもるインターネット – グーグル・パーソナライズ・民主主義』(Eli Pariser)や最近話題の『リーン・スタートアップ』(さっき書店を見てきたら平積みになってました!)などでご活躍中です。

その井口さんが登壇される翻訳フォーラム主催のシンポジウム「翻訳者の頭ん中 翻訳中の思考プロセス」の開催に弊社会議室をお使いいただくことになりました。そのお打ち合わせで、井口さんにお会いできたわけですが、いろいろ興味深いお話をお聞きすることができました。

井口さんの、お話でも実感しましたが、やはり翻訳業というのは体力的にも、精神的にも強くないとできないお仕事だと思いました。仕事の量にもよるかと思いますが、一日中机に向かって頭をフル回転させて作業に取り組むというのは、根気も必要ですし、気を抜けないというのがあると思います。依頼された作業が終わってない場合は、在宅の場合どこにいてもそのことばかり頭にありますし、締め切りのことを考えちゃいますよね。

翻訳業って、在宅で自分の時間も持ちながら楽に仕事ができるのでは……という印象をお持ちの方も多いと思いますが、実際は自宅でのデスクワークということで、仕事と日常生活のメリハリをつけるのが難しいという部分はありそうです。しっかり自己管理していないと、日常生活も翻訳業務も互いに影響を及ぼしあって、グダグダになってしまう危険性もありそうです。最悪の場合、健康に悪影響を与えることもありそうですね。どんなお仕事にも「仕事の大変さ」はあるかと思いますが、翻訳のお仕事の大変さは、すべて自分で責任を取り、すべて自分に返ってくるということでしょうか(自営業やフリーランスに共通する性質かもしれません)。

ところで、今度開催される「翻訳者の頭ん中 翻訳中の思考プロセス」。翻訳者ならとても気になる題目のシンポジウムですよね! しかも、いま最も注目されている翻訳者の井口さんのお話が聞ける貴重な機会ということで、東京までわざわざお来しになられる参加者の方もいらっしゃるようです。講演後には、翻訳者同士の交流会として二次会も用意されているようですので、普段おひとりで作業をされている翻訳者の方同士、いろんな情報交換やお話ができるよい機会になればよいと思います。また、こうした形で弊社として翻訳業界のお役に立てることも光栄に思います。

井口さんの登壇されるシンポジウム「翻訳者の頭ん中 翻訳中の思考プロセス」は、翻訳者の方限定のイベントなのですが、後日そのレポートもお届けしたいと思います。


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