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海外駐在員の心の叫び「OKY」とは?

6月 3rd, 2014 | Posted by maggy in 小ネタ - (海外駐在員の心の叫び「OKY」とは? はコメントを受け付けていません)

'Dream' by Patrik Jones

こんにちは、maggy です。先日、日本企業の海外駐在員の方とお話をする機会がありました。海外駐在員といえば、高い外国語コミュニケーション能力とスキル・経験が認められグローバルに活躍する、日本と各国の橋渡し役!

なぜか私、昔から駐在員に憧れを抱いていました。学生時代の就職活動のときに海外進出をしている中小メーカーなども受けたのですが、面接で「他に質問は?」と聞かれると、きまって「私にも海外駐在員になるチャンスはありますか!?」と聞いていました。

しかし体験談を伺うと、本社と現地の板挟みで、ずいぶんとストレスの多い立場なのですね。本社の人たちに、現場の時間・納期やクオリティに対する感覚の違い、その国独特の文化がなかなか伝わらないなど、トラブル続出のようで……。欧米進出とアジア進出の違いが本社に理解してもらえないことも多いそうです。

駐在員の間では「OKY(オーケーワイ)」という隠語があるそうです。これは、「O(お前が)K(来て)Y(やってみろ)」の略で、駐在員から本社への心の叫びだとか。さまざまな出来事や感情が、すべてここに凝縮している感じがしますね。

海外の日本人心理カウンセラーの方にもお会いしたこともありますが、クライアントさんは駐在員や駐在員のご家族が多いのだとか。生活でさえ大変な海外で、仕事のストレスを溜め込んでしまっては大変ですものね。国内に較べて、相談相手やはけ口も少なそうです。

現地との信頼関係を構築しながら、本社からの任務も全うするのは本当に大変そう。しかしこんなお話を伺った上でも、やはり一度は言ってみたいのです。「まったくさ、OKYだよ!」って、外国のビールでも片手に。

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photo : “Dream” by Patrik Jones


pig が pork(豚肉)、cow が beef(牛肉)―英語では動物と肉の名前が変わるのはなぜ?

5月 29th, 2014 | Posted by maggy in 小ネタ - (pig が pork(豚肉)、cow が beef(牛肉)―英語では動物と肉の名前が変わるのはなぜ? はコメントを受け付けていません)

'Kalbi Beef Ribs - close-up, raw - Win Sam Butcher AUD8.99 per kg' by Alpha

こんにちは、maggy です。「毎月 29 日は肉(にく)の日」という肉屋さんの特売のチラシや看板を見たことがあります。すると本日の 5 月 29 日は「お肉(529)の日」になりますでしょうか? 厳しいかな……。

ただし、わたしはただいま海外に滞在しているので、あいにくこのセールの恩恵をうけることはないでしょう。英語では 29 日は Twenty-ninth で、「肉」にかすりもしませんから……残念です。

ところで英語で豚は pig ですが、豚肉は pork (ポーク)、牛は cow とか ox ですが、牛肉は beef (ビーフ)などと、動物そのものを示す言葉と、その食肉用の肉を示す言葉が違うことがありますよね。

pig (豚) → pork (豚肉)
cow (牛) → beef (牛肉)
sheep (羊) → mutton (羊肉)
deer (鹿) → venison (鹿肉)

どうしてなのか気になり調べたみたところ、これは「動物を調理した人」と「その肉を食べた人」が違う言葉でその動物を呼んでいたという、英語の歴史に由来するそうです。

約 1000 年前から 300 年ほど、イギリスがフランスのノルマン人に征服された時代がありました。いわゆるノルマン・コンクエスト(The Norman Conquest of England)です。当時、動物を育てたり、調理したのが支配されたイングランドのアングロサクソン人、肉を食べたのは支配層のフランスのノルマン人で、それぞれの言葉が動物の名前、肉の名前として別々に定着していったそうです。
※ この時代に大量のフランス語がイギリスに入ってきます。そのため、現在でも英語には、フランス語・ラテン語起源の単語と古くからのドイツ語系の単語がまじりあっています

例えばノルマン人の話した古フランス語と現代の英語を並べると、その影響が分かりやすいかと思います。

古フランス語 → 現代英語
buef (牛) → beef (牛肉)
porc (豚) → pork (豚肉)
moton (羊) → mutton (羊肉)
venesoun (鹿やイノシシなどの大きな狩りの獲物) → venison (鹿肉)

※ 厳密には、buef (現在のフランス語では bœuf) = 牡牛、porc = 牡豚など、牛や豚のすべてではありません。また、古フランス語の moton は、現代のフランス語では mouton となっています

古フランス語なんて難しそうですが、肉に限定して、わたしたちも翻訳要らずで理解できるかもしれませんね。あ、以前、大流行したムートンブーツ。あれも羊の皮でできてるんですね!

おまけ :海外ではしゃぶしゃぶや煮物に使うような、薄切り肉がなかなか手に入りません。海外生活の長い日本人に恋しい食べ物を伺うと、納豆や味噌汁ではなくて、「薄切り肉」という答えが返ってきたことが何度かあります。専用のスライサーを購入する人もいるようです。

「ノルマン・コンクエスト」の時期のフランス語の流入ですが、日本語に古来からの和語と後に中国から伝わった漢語が混在しているのと似た状況かもしれませんね。(前回お伝えしたこちらの記事も言語の混在を扱っています : QUICKTRANSLATE says……「草食男子」と「暴走族」に存在する共通点?!

photo : “‘Kalbi Beef Ribs – close-up, raw – Win Sam Butcher AUD8.99 per kg” by Alpha


Bank Holiday(バンクホリデー)の由来とは? 自然を愛したラボック卿のメッセージ

5月 26th, 2014 | Posted by maggy in 小ネタ - (Bank Holiday(バンクホリデー)の由来とは? 自然を愛したラボック卿のメッセージ はコメントを受け付けていません)

The Bank of England' by James Mitchell

こんにちは、maggy です。 5 月 26 日は、イギリスやアイルランドは Spring Bank Holiday という祝日です。毎年、5 月の最終月曜日がこの日にあたり、日付は年によって変わります。5 月の第一月曜日には Early May Bank Holiday があったばかりで、次は 8 月の最終月曜日には Summer Bank Holiday が控えています。

Bank Holiday(バンクホリデー)というお休みは、1871 年に制定された Bank Holidays Act (銀行休日法)という、イングランド銀行の休業についての法律に由来するそうです。銀行の取引ができないので多くの企業もお休みになり、そして学校もお休みに。今では Bank Holiday = Public Holiday(国民の祝日)のような位置付けになるそうです。

ところでこの約 150 年前に制定された Bank Holidays Act について調べていたら、この法律の制定のために活躍した Sir John Lubbock(ジョン・ラボック卿)という興味深い人物にたどり着きました。

ラボック卿はイギリスの銀行家であり、かつ、自然を観察するのが好きで、チャールズ・ダーウィンと親しく交流した生物学者でもあります。考古学にも精通し、私たちも学校の歴史の時間に習った、石器時代を 2 つの時代に分ける旧石器時代(Palaeolithic)新石器時代(Neolithic)という用語を提案をしたのも彼だとか(詳しくは ジョン・ラボック – Wikipedia をご覧ください)。
※ pal(a)eo- = 旧 / neo- = 新 / lith = 石。『2001 年宇宙の旅』にモノリスなんてのが登場しましたね

さて、ラボック卿の生きた時代、銀行は休みの日がかなり少なかったので、「銀行のハードワーカーたちに、もっと休みを!」と戦い、勝ち取ったのが Bank Holidays Act だったそうです。

ラボック卿は後の 1894 年に出版した著書 The Use Of Life に、こんな名言も残しています。

“Rest is not idleness, and to lie sometimes on the grass under trees on a summer’s day, listening to the murmur of the water, or watching the clouds float across the sky, is by no means a waste of time.”
― John Lubbock (The Use Of Life)

休息とは怠惰とは異なる。時おり夏の日に、木々の下の草原に寝そべること、水のおしゃべりを聴くこと、空に浮かぶ雲を眺めることは、決して時間の無駄ではないのだ。

5 月や 8 月と、気候の良い時期にバンクホリデーが多いのですが、美しい時期に忙しい労働者も立ち止まって自然を愛する時間が取れるようにということなのかもしれませんね。

もっとも、彼の功績やこうした当初の想いについて、今では知っている人は少なく、忙しく過ごす人も多いようです。イギリスでは、ラボック卿のファンや自然愛好家から、バンクホリデーという名前ではなく聖ラボックの日(St Lubbock’s Day)に改名しよう! という声もあるようです(参考:Here’s to a happy St Lubbock’s Day – Telegraph)。

ということで、皆さんもせっかくよい季節ですので、平日はよく働き、そして休憩時間や週末は、自然を愛する時間を楽しんでくださいね!

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photo : “The Bank of England” by James Mitchell


海外で自転車をレンタル♪ ママチャリは英語で何という?

5月 23rd, 2014 | Posted by maggy in 小ネタ - (海外で自転車をレンタル♪ ママチャリは英語で何という? はコメントを受け付けていません)

アラン諸島のママチャリ

こんにちは、maggy です。先日、ホリデーをアラン諸島Google マップ)のイニシュモア島で過ごしました。セーター ※ でも買いたいなというくらいで、これといったプランは立てていなかったのですが、港に着いてみたら「Bike Hire」と書かれた看板をあちこちに見かけます。「島を自転車で一周するのも、おもしろそう!」と思い立ち、急遽、自転車をレンタルすることにしました。
※ アランセーター、フィッシャーマンセーターと呼ばれる手編みセーターが人気

サイクルショップに立ち寄ると、渡された料金表に、下記のような種類のリストがありました。自転車ってこんなに種類があるんですね。それぞれに日本語訳と補足を付けてみました。

Mountain Bike = マウンテンバイク

City Bike = シティーバイク/シティサイクル

Electric Bike = 電動アシスト自転車
pedelec とも呼ぶそうです。
参考:Pedelec – Wikipedia

Tandem Bike = 二人乗り用自転車
参考:Tandem bicycle – Wikipedia

Childs Bike = 子ども用自転車

Buggy = 乳母車

Tag Along = 自転車の後ろに付けて、子どもを乗せる自転車拡張ツール

英語で自転車は bike(バイク)cycle(サイクル)bicycle(バイセクル)といろんな呼び方をします。bike や cycle は bicycle の省略形にあたり、ちょっとカジュアルな印象になります。

日本ではバイクというとオートバイを想像してしまいますが、そちらは英語では motorcycle あるいは motorbike になります。でも、これらも省略して単に bike と言うことがあるので、ややこしいですね。レンタル時には間違わないように、実物を見せてもらうのが良さそうです。

さて、ランニングか登山かというスポーティーな恰好をした人たちが、マウンテンバイクを借りてどんどん出発していく横で、おきらく観光客といった風貌の私は、「あなたには……バスケット付き(with basket)の city bike がいいわよね?」と勧められました。

この city bike(シティバイク)というのが何なのか、唯一イメージが湧かなかったのです。そしてお店の人が持ってきたのは、カゴの付いた、わたしにも大変馴染みのある自転車……いわゆるママチャリ(写真)でした!

調べてみたら、ママチャリというのは(もちろん)俗称で、正式名はシティサイクルや、シティバイクと言うのですね(参考:シティサイクル – WikipediaEuropean city bike – Wikipedia)。意外なところでママチャリに出合えたお陰で、軽快に島を移動して、美しい自然を楽しむことができました。

このように誰でも気楽に運転できるママチャリの良さは、海外でもじわじわと注目されているそうです。イギリスのロンドンでは、ママチャリを販売している、その名も Mamachari Bikes(ママチャリ・バイクス)というお店があるそうです。中東やアフリカ諸国でも人気が高まっており、日本からドバイ経由で中古品が輸出され、現地ではそのまま mamachari という名で浸透してきているのだとか(参考:ドバイで“ママチャリ”が大人気のワケ:ワールドビジネスサテライト:テレビ東京)。

世界の各都市で、自然環境保護のために自動車ではなく、もっと自転車を使おうという動きもあります。ママチャリは、こうしたニーズでも一層に活躍しそうです。ママチャリは世界の mamachari になっていくのでしょうか?

おまけ :日本の便利な製品を海外に輸出したい! でも言葉の壁が……という方は、「スピード翻訳」の「スピード翻訳」にお任せください。24 時間 365 日ご依頼可能。最短 30 分から納品可能です。軽快に海外に飛び出しましょう!


欧州国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン(Eurovision Song Contest)」から見る政治情勢

5月 13th, 2014 | Posted by maggy in 小ネタ - (欧州国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン(Eurovision Song Contest)」から見る政治情勢 はコメントを受け付けていません)

'Eurovision Song Contest Refshaleoen Copenhagen 20140506_005' by News Oresund

こんにちは、maggy です。先日の土曜日、欧州では Eurovision Song Contest(ユーロビジョン・ソング・コンテスト)という、毎年恒例の欧州国別歌合戦の決勝が開催されました。1956 年から開催されている歴史あるコンテストで、これまで ABBA(アバ)やセリーヌ・ディオンをはじめとしたスターを輩出してきました。

主催地は前年の優勝者の国と決まっていて、今年はデンマークの首都コペンハーゲンでの開催でした。今年の優勝者は、オーストリア代表の「黒髭の美女」こと、ドラァグクイーン(女装パフォーマー)歌手のコンチータ・ウルスト(Conchita Wurst)さん。日本のメディアでも取り上げられたので、コンチータさんの写真や映像を目にした方もいらっしゃるのではないでしょうか(cf. YouTube – Conchita Wurst: Rise Like a Phoenix)。

さて、このユーロビジョン、単なる歌合戦ではなく、欧州の政治情勢が色濃く反映されることで知られているとか。例えば、優勝者は各参加国による点数投票の総計で決まりますが、これは純粋に歌やステージのパフォーマンスに対する評価……というわけでもなく、政治的に協力関係にある国や近隣国に投票したりするのだそう。

特に今年は、緊張状態にあるロシアとウクライナの両国が決勝に残ったため、二者の対決に注目が集まりました。ロシア代表のトルマチェフ・シスターズ(Tolmachevy Sisters)は、若手の双子姉妹デュオです(cf. YouTube – Tolmachevy Sisters: Shine)。かわいくフレッシュに歌い上げましたが、会場はなんとブーイングの嵐。逆に、ウクライナ代表のセクシーなマリーヤ・ヤレムチューク(Марiя Яремчук)さんのパフォーマンス(cf. YouTube – Mariya Yaremchuk: Tick – Tock)には各国から点数が入り、優勝には手が届かなかったものの、得点を伸ばしました。これは、各国のウクライナへの同情心からの投票もあったようです。

このコンテストについてもう一つ知られているのが、ゲイ(同性愛者)などの性的マイノリティにとても人気があるということです。今年の会場風景の中継でも、前方で同性同士がキスをしている様子がチラチラと映りました。

ロシアは同性愛に対する差別的な法案の成立で世界中から非難を受けている状態ですが、ロシアへのブーイングには性的マイノリティ(LGBT)に対する人権侵害への抗議も含まれていたとか。

なお、性的マイノリティ(LGBT)とは、下記の頭文字を意味します。

L = Lesbian (レズビアン – 女性同士の同性愛者)
G = Gay (ゲイ – 男性同士または女性同士の同性愛者)
B = Bisexual (バイセクシャル – 両性愛者)
T = Transgender (トランスジェンダー – 生まれもった性と、異なる性別を自認している人)

※ 厳密に言うと諸説あるのですが、便宜上、極力簡潔にまとめさせていただきました

なお、優勝したオーストリア出身のコンチータさんはドラァグクィーンであり、かつ、ゲイだそうです(ゲイではないドラァグクィーンの方もいます)。コンチータさんの優勝は、欧州の一つの意思表示と言えそうですね。

次回のコンテストでは、どんな各国のドラマが繰り広げられるのでしょうか。政治情勢、そして LGBT という観点から注目すると、欧州の未来の”ビジョン”が見えてくるかもしれません。

おまけ :ドラァグクィーンは英語では drag queen と書きます。drag = (スカートなどを)引きずるに由来するという説が主流です。drug(ドラッグ、違法薬物)と関係あるかのように勘違いされないよう、区別するために日本語表記ではドラッグではなく、通常ドラァグと書くそうです。詳しくは ドラァグクイーン – Wikipedia などもご参考ください。

photo : “Eurovision Song Contest Refshaleoen Copenhagen 20140506_005” by News Oresund


欧米セレブにも増えているローフード主義者(ローフーディスト)とは?

5月 9th, 2014 | Posted by maggy in 小ネタ - (欧米セレブにも増えているローフード主義者(ローフーディスト)とは? はコメントを受け付けていません)

'fresh fruits and vegetables yummy!' by Wild Tofu

こんにちは、maggy です。連休はお出かけが続いた方は、週末はゆっくりして食生活を整えて、デトックスしたいですね。
※ detox = de + toxic + (a)tion = (中毒状態から解放する → )解毒

食生活といえば、ロンドン在住の友人は菜食主義者(ベジタリアン)です。久しぶりに連絡を取ったら、肩書(?)に Raw Foodist(ローフーディスト)という一行が加わっていました。

聞けばローフーディスト(ローフード主義者)というのは、ローフード(raw food)、つまり、食材をなるべく生か低加熱で食べ、食材の酵素やビタミン、ミネラルを効率的に摂取しようとする食生活のことだそうです。

なんでも 1990 年代から欧米で提唱されてきたそうで、マドンナなどセレブも実践しているとか。具体的は、主に生の果物、野菜、スプラウト(もやしやブロッコリなどの植物の芽)、海藻、発酵食品などを食べるそうです。

生の肉や魚、海藻、発酵食品と言えば、もしや日本はかなり優勢なのでは?と思いましたが、やはりローフーディストは日本食にとても興味があるようです。ロンドンのノッティングヒルにはローフーディスト向けのレストランもあり、その名も「NAMA(ナマ)」と言うそう(参考:NAMA – Raw Food Restaurant, London)。

もっとも、このローフードレストラン「NAMA」は肉や魚、乳製品も食べないヴィーガン向けなので、正確にはローヴィーガン(Raw Vegan)レストランだそうです。このようにローフーディストのなかには、果物しか食べない主義の Raw Fruitarian(ローフルータリアン)、生食材のジュースしか飲まない主義の Raw Liquidarian(ローリキッダリアン)という、さらなる細分カテゴリも存在するそうで……。
※ vegan ≒ veg(etari)an : 完全菜食主義者(cf. Vegan vs Vegetarian – Difference and Comparison – Diffen

ちなみに私はローリキッダリアンの男性にも会ったことがあります。2010 年公開のドキュメンタリー Fat, Sick and Nearly Dead(アメリカ)を観たことが、食生活を変えたきっかけだったそう。オーストラリア人の肥満気味で不健康な男性(Joe Cross 氏)が 60 日間、アメリカで野菜と果物ジュースだけで過ごし、100 ポンド(約 45 キロ)の減量に成功し、体調が改善した、という内容です。

確かに生野菜やグリーンスムージーをたっぷり採ると、身体がスッキリしますよね。ただ、毎食ローフードだけで過ごすというのは、いささか行き過ぎているような気も。実際に、消化の問題や栄養バランスの問題も指摘されているようです。つい、「気が向いたときに、適宜取り入れるくらいでええじゃないか」と思ってしまった、主義という主義のない私は、あえて名乗るなら曖昧主義者ってところでしょうか。

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photo : “fresh fruits and vegetables yummy!” by Wild Tofu


鯉のぼりは汚い?英語の carp のイメージ

5月 5th, 2014 | Posted by maggy in 小ネタ - (鯉のぼりは汚い?英語の carp のイメージ はコメントを受け付けていません)

'koinobori' by 
kazuletokyoite

こんにちは、maggy です。5 月 5 日のこどもの日といえば鯉のぼりですね。青空を悠々堂々と泳ぐ鯉の姿を見ると、この家には元気な子がいるのだろうと想像させられます。

鯉のぼりを飾る慣わしは、鯉が滝を登って竜になったという中国のお話に由来しているそう。それで鯉に子どもの健康や立身出世の願いが込められているのですね。

さて、英語で鯉は carp(カープ) ですが、なんでも欧米では鯉に対して持っているイメージが、日本と異なるのだそう。欧米では carp は泥の中に住んでいる汚い魚として、あまり良くないイメージなのだとか。carp を動詞として使って、「うるさくとがめだてする、筋違いの文句を言う」という意味もあります(参考:carpの意味- コトバンク)。

しかし、以前お会いした浮世絵に興味のあるアメリカ人は、「carp が大好き」と笑顔で語っていらっしゃいました。これは、日本の歌川(安藤)広重の描いた 鯉のイメージなどを共有しているからなのでしょうか。

池のなかの宝石のような美しいあの錦鯉に関しては、英語では Asian carp あるいは Koi、Koi fish、Koi Carp などと呼んで、一般的な carp イメージと区別することもあるようです。
※ ヨーロッパでは、錦鯉がブームらしく、こんな雑誌があったり、はるばる山古志村にまで買い付けに来る人もいるのだとか

鯉のぼりは直訳すると a carp streamer になるようですが、さて海外の人には、どんな風に聞こえるんでしょうね。

photo : “koinobori” by kazuletokyoite


英文契約書・法律文書で日付の後ろに出てくる inst. ult. prox. とは?

4月 25th, 2014 | Posted by maggy in 小ネタ - (英文契約書・法律文書で日付の後ろに出てくる inst. ult. prox. とは? はコメントを受け付けていません)

'Latin for Lawyers; 2000 Famous Legal Quotations' by umjanedoan

こんにちは、maggy です。欧州の法律事務所で仕事のお手伝いをした話の続きです。

最高裁判所(The Supreme Court)に提出する法律文書やレターのタイピングや印刷をしたのですが、書面の本文に、こんな一節がありました。

on the 25th inst.

内容の文脈からして、日付のことを指しているようでしたが、日付の後ろの inst. とは?

調べてみたところ、この場合の inst. はラテン語を由来とする instant mense の略で、「今月の」という意味になるそうです。

例えば 2014 年 4 月 5 日付のレターや書類の本文に、on the 25th inst. と書いてあったとしたら、それは 「今月の 25 日」、つまり 2014 年 4 月 25日 を意味する、ということになります。

ほかにも、on the 25th ult.(先月の15日)、on the 15th prox.(来月の15日)という表現もあり、それぞれラテン語の ultimo mense、proximo mense の略になるそうです。

どうやらこれらは少し古い英語で、今ではあまり一般的ではないようです。ただ、こうした法律文書や契約書においては、こうしてまだ使われているんですね。すこし調べてみたところ、あるブログにジョージ・ワシントンが

I was very glad to receive your letter of the 31st ultimo, because I was afraid, from the accounts given me of your spitting blood,……

と ultimo を用いて書簡を書いていたという記事がありましたので、ワシントンの時代(書簡が書かれたのは 1792 年)にはアメリカでも使われていたようですね。この当時の教養のある階級では、書簡や法律文書などでは普通に使われていたようです。

そういえばお手伝いをした法律事務所では、同じような裁判事例がないかどうか調べるために、18 世紀の事例まで遡ったことがあるとおっしゃっていました。古い英語に触れる機会が多いので、この業界の皆さんはこうした古い英語表現も使い慣れているのでしょうか。

日付の書き方だけでなく、文章全体でも法的文書のお作法(形式)に沿って、時代を越えて誰が読んでもわかるように論理的に、分かりやすく書くことが求められるそうです。

これから何百年も保管される文書を作るのは、ちょっとしたお手伝いの身とはいえ、緊張しました。

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photo : “Latin for Lawyers; 2000 Famous Legal Quotations” by umjanedoan


英語で弁護士は Lawyer、Solicitor、Barrister、Attorney……どう区別する?

4月 21st, 2014 | Posted by maggy in 小ネタ - (英語で弁護士は Lawyer、Solicitor、Barrister、Attorney……どう区別する? はコメントを受け付けていません)

'New Zealand Representatives at the International Court of Justice in the Hague ' by Archives New Zealand

こんにちは、maggy です。先日、欧州の弁護士事務所にて、英語の書類制作、英日・日英翻訳などの事務仕事のお手伝いをする機会がありました。

Law Office(法律事務所)におじゃますると、代表の弁護士さんがご登場。いただいた名刺には Lawyer……ではなく Solicitor と書いてありました。初めて欧州の Court(法廷)の中にも入りましたが、そこでお会いした別の弁護士さんの名刺には Barrister とありました。

これまで英語で弁護士 = Lawyer だと思っていたのですが、調べてみたら法の世界はもっと奥が深いようです。イギリスおよびイギリスの支配下にあった地域の多くにおいては、弁護士の仕事は内容によって分業が行われているそうで、それぞれの職務名は下記のようになります。

Solicitor(ソリシター)= 事務弁護士
依頼人から直接依頼を受け、法的アドバイスや法廷外の訴訟活動を行う弁護士。

Barrister(バリスター) = 法廷弁護士
法廷での弁論、証拠調べ等を行う弁護士。

お手伝いした法律事務所は、主に bankruptcy(破産)や real property(不動産)を扱っていたので、Accountant(アカウンタント)= 会計士が Solicitor にクライアントを紹介することも多いそうです。つまり、その法律事務所で扱う案件の法廷での申し立て(appeal)では、下記のような分業と連携になっているのですね。

Accountant → Solicitor → Barrister → 法廷

分業にすることでそれぞれの専門性を高め、お互いにチェックしあう体制になっているそうです。

ちなみに法廷では、映画のような白い巻き毛のカツラ、二股に別れた白いつけ襟、長い黒ガウンを身に付けている弁護士(上記写真のような)と、単にスーツ姿の弁護士がいました。前者が法廷で弁論する法廷弁護士なんだとか。

なお、アメリカでは法廷弁護士と事務弁護士の区別は行っておらず一元性で、Attorney(アトーニー)という肩書なんだそうです。それでは Lawyer は一体何者なのかというと、こちらは法律に関わる人全般のことを指す口語で、どの職務の弁護士にも、そして検事(prosecutor)などにも使うそうです。

ちなみにバリスターと聞くと、ついカフェでコーヒーを作る人のことかと思ってしまいましたが、それは barista(バリスタ)。イタリア語から来ており、全然違うスペルでした。ずいぶんややこしいので、ちょっとコーヒー休憩……。こうして調べてみたものの、結局すべて Lawyer と呼びたくなってしまいました。

おまけ :専門的な法務・法律分野も、「スピード翻訳」の「スピード翻訳」サービスならプロの翻訳家が対応します。皆さんはコーヒーでも飲んでご休憩ください♪

photo : “New Zealand Representatives at the International Court of Justice in the Hague” by Archives New Zealand


休暇、断食、 Out of office……イースターにご用心!

4月 18th, 2014 | Posted by maggy in 小ネタ - (休暇、断食、 Out of office……イースターにご用心! はコメントを受け付けていません)

'Happy EASTER, See the fun ?' by Nina Matthews

こんにちは、maggy です。2014 年のイースター(Easter)は次の日曜日、 4 月 20 日(日)です。イースターは十字架にかけられたイエス・キリストが死後に復活した日を祝う日で、キリスト教の国・地域ではとても重要な祝日です。

イースターの日程は、「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」にあたり、毎年変わります。その前後が祝日の国・地域も多く、海外旅行に出かける人も多いそう。そのため、この週は Holiday Week(ホリデーウィーク)とも呼ばれるそうです。

この時期、イースターを祝う国に海外出張に出かける方は、銀行や役所、企業、交通機関などが通常営業ではないので注意が必要です。また、仕事でやりとりのある方も、先方はホリデー休暇中の場合があるので注意しましょう。ちょうど、日本のゴールデンウィークのような感じでしょうか。

本日のイースター前の金曜日は Good Friday(聖金曜日)という、イエス・キリストの受難と死を記念する日にあたります。この日は断食を行ったり、肉やアルコールを控えたりするそうです。最近では、肉などの特定の食べ物でなく、チョコレート、タバコなど、自分の好きなものを選んで節制することも多いとか。会食や接待などでも気を付けたいですね。

私もただいま、欧州の先方からなかなかメールの返事が返ってこない……と思ってリマインドメールを送ってみたら、「Out of Office(不在メール)」の自動返信が着てしまいました。どうやら休暇を取ってらっしゃるようです。相手の文化を尊重して急かさずお待ちすることにしまして、その間に翻訳の手配など、できることを「スピード翻訳」の「スピード翻訳」サービスを活用して進めておくとしましょう!

photo : “Happy EASTER, See the fun ?” by Nina Matthews