Author Archives: maggy

日本人の英語プレゼンテーションを考える

3月 7th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (日本人の英語プレゼンテーションを考える はコメントを受け付けていません)

'Questions?' by arturodonate

こんにちは、maggy です。先日、ノンネイティブによる英語のプレゼンテーションを聞く機会がありました。その方の英語はギリシャ語訛りでかなり聴き取りにくく、わたしは冒頭の挨拶のあたりで既に「これは参った!」という感じでした。

しかしながら幸い、事前資料を送ってくれていたこと、個人的な体験のストーリーなど、わたしも共感や想像ができる話を交えてくれたこと、そしてスライドに図表やグラフ、ポイントのキーワードをシンプルに分かりやすく書いてくれていたので、おおよそ内容を把握することができました。また、プレゼンの最後には、交流会で名刺交換した人には、プレゼンの詳細資料をメールで送ってくれるとのアナウンスがあったので、お願いしました。

彼女の工夫には、日本人が英語でプレゼンテーションをするときのヒントがたくさん詰まっていると思いました。非ネイティブが、効果的に英語のプレゼンテーションを行う上でのストラテジーと言いましょうか。

最近、英語で上手にプレゼンを行うためのテクニック本などを見かけます。スティーブ・ジョブズのように、相手を惹きつけるプレゼンの仕方、あるいは写真をたくさん見せ、ジョークを交えた巧みなプレゼンの仕方。確かに、「いつかは、ああいう風にプレゼンしてみたい!」と憧れてしまいますよね。

しかしながら、非ネイティブの日本人が、英語ネイティブのプレゼンをただ真似るのは危険だと思うのです。ポイントが伝わっていないのに、冷や汗を掻きながら、慣れないオーバーリアクションでアメリカン・ジョークを言われても、オーディエンスも困るのでは……。

もっと、ノンネイティブ、あるいは日本人としての効果的な英語プレゼンテーションを考えていく必要があるのではないでしょうか。そのための工夫や、ノンネイティブ同士の意見交換などが、もっと活発になったらいいですよね。わたしも、もっと色んな国の人の英語のプレゼンテーションから勉強したいです。一緒にがんばりましょう!

おまけ : プレゼンテーションのスライドや資料は、英語ノンネイティブにとって強いサポーターです。目的やオーディエンスに合わせた、間違いのない精度の高いものを、しっかり準備したいですね。「スピード翻訳」も上手に使い、チャンスを最大限に活用してください!

photo : “Questions?” by arturodonate


せっかくの研究が埋もれてません? その「日本語の論文」、英語に翻訳お願いします

2月 22nd, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (せっかくの研究が埋もれてません? その「日本語の論文」、英語に翻訳お願いします はコメントを受け付けていません)

'Research' by arturodonate

こんにちは、maggy です。旧友や大学時代の後輩から、修士論文の発表会が終わったとの報告が立て続けにありました。中には、これから海外の大学院に進学するという人も。少し早い春の気配を感じました。

さて、以前、自己紹介でも書きましたが、私はかつてイギリスの大学院に留学しまして、そこで英語の論文を書くハメに遭いました。いや、自ら希望してのことだったはずなのですけどね……。

アカデミック・イングリッシュを頭に身体に叩きこみ、英語で論文を書くことが大変だったのはもちろんですが、さらに海外で日本の文献や資料を手に入れるのも骨折り仕事だったことをよく覚えています。

というのも、研究テーマとして、初めは海外の事例を調べようと思っていたのですが、大学の指導教官(supervisor)より、その分野の研究に貢献するには、君が日本人であることを大いに活かしてほしいと言われました。そのためには、ただ海外の事例を調べるのではなく、日本の研究事例を紹介したり、さらには日本と海外の事例を比較し、両国に提案することまでが求められました。

文献を取り寄せる、あるいは一時帰国をするにはお金がかかりすぎます。そんな状況下で非常に助かったのが、オンラインに公開された学術論文と、それらが検索できる学術ポータルサイトの存在でした。例えば、Google が提供する論文、学術誌、出版物などから検索を行える「Google Scholar」 や、国立情報学研究所(NII)の提供する学術コンテンツ・ポータルの「GeNii」(ジーニィ)、国立国会図書館の「電子ジャーナル検索」などです。

検索してみると、日本語と英語の両方で論文をオンラインで発表してくれている方が少なからずいて、これは本当にありがたかったです。要旨(abstract) だけ英語のものもありましたが、それだけでも助かりましたね。すべて日本語でしか書かれていない場合は、引用したい箇所だけ自分で翻訳しましたが、専門用語を調べるなどしていたら、相当時間がかかってしまいました。解釈などがズレてもいけないですしね。

中には、日本語と英語の両方で、とても興味深い論文を多数、全文公開してくださっていた先生がいて、あまりにありがたくて、直接コンタクトも取りました。その先生とは、今でも交流があるんですよ。論文の内容も大切ですが、こういう物理的、言語的な壁を取り除いて、論文のアクセシビリティを高めておくことは、後世の研究者にとってとてもありがたく、研究分野の発展のためにも大切なのではないかと感じました。

日本語で論文を書き終わった皆さん。少し休んだら、論文を英語に翻訳して、どこかで発表してみてはいかがでしょうか。また、これから海外の大学院に行かれる方は、今後使うかもしれない日本語の文献を、英語に翻訳しておいてはいかがでしょう。

いつか、「やっておいてよかった」と思う日が来ます。さらには、心から感謝する人もいます。絶対! 折角のあなたの血と涙の結晶です。その日本語の論文、英語に翻訳お願いします!

おまけ : 私が留学していた頃にはありませんでしたが、今は便利な「スピード翻訳」もあるので、ご活用くださいね!

photo : “Research” by arturodonate


「ひとり時間」「自分の時間」は英語で 「ミータイム (me time) 」。 「自分へのご褒美」は?

2月 15th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (「ひとり時間」「自分の時間」は英語で 「ミータイム (me time) 」。 「自分へのご褒美」は? はコメントを受け付けていません)

'"Me-time"' by Nelleke Poorthuis

こんにちは、maggy です。最近、自分の時間は足りていますか。

リラックスして、一人で好きなことをして過ごす「自分の時間」のことを、英語で me time と言います。イメージは、画像検索してみると一目でわかります。いかにもゆったりとした感じですね。

“me” time と me の部分を括る人や、 ME time のように、me の部分を大文字にする人もいます。最近はこの言葉が浸透してきたのか、単に me timeme-time と書く人が増えてきているように感じます。口語なので、どの書き方でも大丈夫です。

例えば、こんな風に使います。

■ 「自分の時間(me time)」例文

  • My life is too busy. I need some me time.
  • (I’m) Having some “me” time! Wrapped up with a blanket on the couch, relaxing, watching a movie.
  • (I’m) Ready to get my nails and hair done. It’s time for ME time.

仕事にプライベートに忙しい現代人にとって、自分の時間の確保は重要な課題ですよね。わたしも忙しくなると

“I need some me time!”

と連発しています。

また、「自分へのご褒美」は、(to) treat myself (自分をもてなす = 自分にご褒美をする)と言います。

■ 「自分へのご褒美」の例文

  • I worked hard this week. I need to treat myself!
  • I’ll treat myself with sweets tomorrow.

皆さんは、どんな風に me time を過ごすのがお好きですか? この時期、わたしのお気に入りの me time は、安売りに出る高級チョコを買って、口の中でゆっくり溶かしながら、ミルクティー片手に本を読むことです!

自分の為の時間を確保して身体と心をメンテナスするのも、大切なことですよね。こういう時間があるからこそ、明日も頑張れるというものです。

そうそう、翻訳作業や英文資料の作成に追われているときは、上手に「スピード翻訳」も活用して me time を確保してくださいね♪

photo : “Me-time” by Nelleke Poorthuis


イギリスで日本のイメージといえばSushi、Harakiri そして……Sudoku?

2月 4th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (イギリスで日本のイメージといえばSushi、Harakiri そして……Sudoku? はコメントを受け付けていません)

'Yay, we finished it!' by fling93

こんにちは、maggy です。先週末に AKB48 の峯岸さんが丸刈りで登場する謝罪動画の騒動が話題になりましたが、ガーディアン紙デイリー・テレグラフ紙といったイギリスの大手新聞でも大きく取り上げられたそうですね。

海外から見て、「反省を示すために自ら丸刈りにする」という行為は大変珍しいようです。また、「サムライ」「ハラキリ」といった日本のイメージと重なって興味関心を集めている、という面もありそうですね。

外国人が持つ日本のイメージって、実際の日本在住の生活者からすると、実際とはズレているところもありますが、その独特の世界観がまた面白いものです。また、新たな気付きを得るきっかけになることもありますね。

そういえば、わたしがイギリスに留学していたときのこと。ホストファミリーに「日本から来た」と自己紹介をしたら、こんなことを言われました。

「日本といえば Sudoku よね! あなたも Sudoku はお好き?」

スドク……? 一体なんのことか分からず聞き返すと、説明に困った彼らがあるものを持ち出してきました。それは、新聞紙でした。新聞の隅に数字のパズルゲームがあり、そこに Sudoku と書かれていました。数独(すうどく)のことだったのです。

そのときは、パズル好きのお宅なのかな……くらいに思っていたのですが、その後も何度か、別のイギリス人にも同じことを言われました。

調べてみると、1980 年代に日本で流行した数独は、2004 年にイギリスの新聞紙 The Times に掲載されたことをきっかけに、イギリスで大ブームになったそうです。各新聞のパズル欄に掲載され、さらにはアメリカ、そして世界中に広がったそうです。なお、アメリカでは Number Place とも呼ばれるそうです(「ナンプレ」って、ここから来ていたんですね!)。イギリスでの Sudoku 人気について詳しく知りたい方は、イギリス情報サイト UK INFO の「SUDOKU(数独)イギリスで大人気」をご覧ください。

イギリスでは、「新聞を買ったら、まず初めに Sudoku をやるよ」「脳のエクササイズとしてもいいよね。さすが、優秀な人が多い日本で生まれたパズルだね!」などという声を聞きました。

彼らは現在も Sudoku にハマっているのか疑問に思い、週末にメールで聞いてみたところ、一人からこんな返事が着ました。

“Yes I still do Sudoku. It is in the newspaper every day but I can only manage moderately difficult ones! Killer sudoku is not for me! “

どうやら、現在もイギリスにおける Sudoku 人気は健在のようです。すっかりお馴染み、という感じでしょうか。このように海外の新聞には、Sudoku やクロスワードパズルのようなパズルがよく掲載されています。日本の詰将棋的な感覚なんでしょうかね?

日頃パズルには何の興味も持ってなかったのですが、見回してみると日本でも通勤中に升目に数字を埋め込んでいっている人を見かけたりします。好きな方は本当に好きなんですね。スマートフォン用のアプリも数多く出ているようですから、そちらでお楽しみの方もいらっしゃるかも。日本の新聞には、パズルを掲載しているものはあまり多くないと思いますが、海外の新聞を見習って、Sudoku(数独)を毎日掲載すれば新聞購買数が増えるかも? お年寄りの頭の体操にもよさそうです。

おまけ : 同じ物を指していても、国によって呼称が異なることもあります。「スピード翻訳」に日英翻訳のご依頼などの際には、ぜひコメント欄を活用してください。どんな状況でどういう人に送る文書や資料なのかを記載すれば、翻訳のプロが対応してくれますよ。

photo : “Yay, we finished it!” by fling93


「お大事に」を Get well soon 以外の英語で言うと?

2月 1st, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (「お大事に」を Get well soon 以外の英語で言うと? はコメントを受け付けていません)

'かぜ薬(Cold medicine)' by kanonn, on Flickr

こんにちは、maggy です。インフルエンザが猛威を振るっていますね。わたしの周りでもお休みの人が急増しています。生き残りのわたしにできることは、電話やメールでお大事にと声をかけることくらい……。

ところで、英語で「お大事に」は、 Get well soon と言いますよね。皆さんは、この Get well soon というフレーズばかり繰り返し使っていませんか? 英語には他の言い方もたくさんあるんですよ。そこで今回は、 体調が悪い人に声をかけるときに便利な英語表現をピックアップしてご紹介します。

■ 「お大事に」の英語表現

  • I hope you feel better soon.
  • I wish you a speedy recovery.
  • Hope your recovery is a speedy one.

友達などにはもっとカジュアルにアレンジして、 Feel better soonWishing you a speedy recovery などとも言いますね。

さらには、最初にこんな風に同情を示してくれると一層にうれしいですよね。

■ 体調が悪いと聞いて同情を示すとき

  • I am sorry to hear you are not feeling well. I am also just recovering from a cold.
  • Sorry you’re not feeling well, but hopefully you’ll be back to your best in no time.

さて、寝込んでいたって、仕事は待ってくれないことも。要件を伝える前に、こんなひと言があるとグッときますよね。

  • Are you feeling any better?
  • I hope that you’re recovering and getting better now.

お決まりのフレーズというのは便利ですが、こうしたちょっとした工夫があると、「コピペ」じゃなくて自分の言葉で伝えてくれたんだなという、いい印象を与えるのではないでしょうか。

相手をいたわるべきは、何も病気のときだけではありません。普段の生活や仕事の様々な場面で、そして日本語でも英語でもどの言語でも、ちょっと表現を変えて、誠意や優しさを伝える工夫をしてみてはいかがでしょうか。

おまけ : 体調が悪いとき、あるいはお休みが多くて人員が足りないのに急ぎの翻訳の仕事があるときは、無理せずに「スピード翻訳」もご活用くださいね!

photo : “かぜ薬(Cold medicine)” by kanonn


Mom or Mum どっちのママが本物?イギリス英語とアメリカ英語のスペル違い

1月 24th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (Mom or Mum どっちのママが本物?イギリス英語とアメリカ英語のスペル違い はコメントを受け付けていません)

'Two Mothers of Two Infants' by daveynin

こんにちは、maggy です。最近、仕事上の付き合いの人とも Twitter や Facebook でつながることが増えてきました。どこまで自己開示をするか迷うことも多いのですが、共通の趣味などを見つけると、スモールトークが弾んで仕事が上手くいくことも。英語圏の人とつながると、英語の勉強にもなりますね。

先日、こうして Twitter をのぞいていて気付いたことがありました。アメリカ人の知人が、お母さんのことについて my mom とつぶやいていました。わたしはこれまで、mother の略式の英語のスペルを Mom ではなく Mum と書いていたので、「ずっとスペルを間違えていた!」と、ひとり赤面。

しかしながら、辞書で調べてみたら、大丈夫でした! どうやら、どちらでもいいようなのです。アメリカ英語では主に Mom イギリス英語では Mum と書くようです。地域によって発音が微妙に違い、それに伴ってスペルも違うようです(参考: Yahoo! 英和辞典 – mom [ mˈɑm| mˈɔm]mum [mˈʌm])。

わたしはイギリスに留学していたので、知らぬうちにイギリス英語のスペルを使っていたようでした。ということで、いずれのママでも大丈夫なのです。

なお、Mammy および Mummy は、略式というより幼児語のニュアンスになるようです。

友人・知人の英語のつぶやきから、Mom の話に始まりご家族の様子や、休日の過ごし方など、仕事以外のそれぞれの国や地域の日常の暮らしぶりが見えて面白いものです。

そういえば、どうやらわたしの実家の母は、わたしの Twitter のつぶやきやブログ更新のお知らせを常時チェックしているそうで、「どうしてスピード翻訳 の記事は書いて、わたしのメールの返事はよこさないのかしら」と家族にボヤいていたとか……。暮らしぶりが見えすぎるのも、少々困りものですね!

おまけ :ちなみに mummy には、「ミイラ」という意味も! たまたまの一致だとは思いますが、前から気になっています。Wikipedia いわく、「ミイラ」はポルトガル語からの借用語のようです。漢字では「木乃伊」と書きますが、どうがんばっても「ミイラ」とは読めないですよね。

photo : “Two Mothers of Two Infants” by daveynin


英語の family (ファミリー) の語源は「奴隷」。中世ローマから変化した家族のカタチ

1月 10th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (英語の family (ファミリー) の語源は「奴隷」。中世ローマから変化した家族のカタチ はコメントを受け付けていません)

'(Happy) family car' by Unlisted Sightings

明けましておめでとうございます。maggy です。年末年始はどのように過ごされましたか? わたしは久しぶりに実家に帰りました。ゆっくり過ごすはずが、姉妹の愚痴を聞く相手をし、風呂掃除や皿拭きを言いつけられ……。

「家族って、遠慮がないのよね」なんてグチりながらも、こうしていると実家にいた頃と変わらなくて、まるでずっとここに住んでいたような気持ちになりました。どんなに時間や距離が隔たれても、実家に帰ればお客さんじゃなくて、いつだって家族の一員なんですよね。

不思議ですね、家族って。ふと気になって、英語の family の語源を調べてみました。すると……。

その歴史は 15 世紀に遡り、ローマ人が使っていたラテン語の famulus(奴隷、召し使い)が語源とのこと。famulusfamilia(召し使い、および親族と召し使いを含む世帯メンバー)に変わり、そして family となったそう。family が「血縁がある」「一緒に住んでいる」 の意味で使われるのは、17 世紀からのようです(詳しく知りたい方は、こちらの解説をご覧ください。Family | Define Family at Dictionary.com)。

ど、奴隷ですか……。意外なような、実家の家族のことを思うと妙に納得したような……。

ともあれ、family という言葉が示すものは、その時代や文脈によって変わってきたのですね。

そういえば、わたしにとってイギリスのホストファミリーは、「イギリスの家族」です。東京のシェアハウスに住んでいる友人は、ルームメイトたちと衣食住を共にし助け合って生きていて、彼らを「東京の家族」と呼んでいました。日本の「家族」およびその言葉の意味も、少しずつ変わっていっているのかもしれませんね。

それでは、また忙しい日々になりますが、みなさんにとっての「家族」を大切に、がんばっていきましょうね! 今年もよろしくお願いします。

photo : “(Happy) family car” by Unlisted Sightings


ボクシング・デーとは? イギリスでひと足早い冬のバーゲン

12月 26th, 2012 | Posted by maggy in 小ネタ - (ボクシング・デーとは? イギリスでひと足早い冬のバーゲン はコメントを受け付けていません)

'11am Boxing Day Sale' by I See Modern Britain

こんにちは、maggy です。日本では 12 月 25 日を過ぎたら一気に年末モードですが、イギリスやオーストラリアなどの国々では、クリスマスの翌日はボクシング・デーBoxing Day)という祝日です。

ボクシングといっても、スポーツではありません。ボクシング・デーは、もともとはクリスマスも仕事をしなければならなかった使用人や郵便配達員のための休日で、彼らにも箱(Box)に入れた贈り物が渡されたことに由来するとか。

ボクシング・デーは、冬のバーゲンセールが始まる日としても有名です。わたしも数年前、ロンドンのオクスフォード・ストリートでこのバーゲンに参戦したことがあります。ストリートは袋をいくつも下げた人々でごった返し、少しずつしか歩けないほど大盛況でした。

(とっても余談ですが、イギリス人の女の子2人組が、バーゲンで手に入れたといって、テカテカのマッチョな男の写真集を路上で見せ合って大興奮しているのを見たとき、ここは海外なんだな、と心から実感いたしました)

イギリスの冬の風物詩とも言えましょう、このボクシング・デーのバーゲン。しかし、今年のイギリスは例年とはちょっと違った様子のようです。

今年は、各社がネットでオンライン・セールを、しかもクリスマス・イブからスタートしたそうです。ちょっと Twitter をチェックしてみたら、聖なる夜なのに、ずっと欲しかったあのアイテムが、「最大 70 % オフのチャンス! 早い者勝ち」なんて書いてあるのを見たら、きっと気になって仕方がないですよね。

「クリスマスという家族と過ごす大切な時間が、インターネットに奪われてしまうのでは」という懸念から、「昔はラジオの前に座っていたのが、iPad やスマートフォンといったガジェットに代わっただけ。ショッピングに出かけるのとは違うので、取り立てて騒ぐほどのことじゃない」といったものまで、さまざまな議論が交わされたようです(詳しく知りたい方は、こちらのニュースをご覧ください。Retailers kickstart Boxing Day sales … on Christmas Eve | Business | guardian.co.uk)。

結局、イギリスの皆さんはどのように過ごしたのでしょうね。ここ数年、年末年始に実家に帰っても、お正月のオンライン・セールをのぞいては、マウスやタブレットをボクシングのごとく連打しているわたしにとって、これは他人事ではないニュース。もっとも、福袋を買いに出かけるより楽ですし、家族とどっちがいいかなんてワイワイ話して、なかなかいい時間が過ごせるんですけどね。

どんな風に過ごされるにしても、年末年始が皆さんにとっていい時間になりますように!

photo : “11am Boxing Day Sale” by I See Modern Britain


ひと握りのコショウで奴隷10人分の価値!? 元気になる英語とスパイス

12月 6th, 2012 | Posted by maggy in 小ネタ - (ひと握りのコショウで奴隷10人分の価値!? 元気になる英語とスパイス はコメントを受け付けていません)

'black pepper' by jac099

こんにちは、maggy です。風邪が流行っていますね。こわいことに、ノロウィルスなんかもニュースでよく報道されています。みなさんは、ダウンしたりしていませんか? わたしも鼻やのどの調子が良くありません。そこで今日は、元気になる英語フレーズについてお話ししたいと思います。

英語で「~を元気づける、活気づかせる」という意味で、pep up という表現があります。「」の部分には、人(私、あなた、彼など)が入ることことが多いので、pep one up のように pepup の間に入れることが多いですね。実際には、こんな風に使います。

This drink will pep you up.
このドリンクを飲むと元気が出るよ。

The good news pepped us up.
いいニュースを聞いて元気が出た。

出典 : YOUR DICTIONARY IDIOMS – What does "pep someone up" mean?

ここで pep とは何のことだと思いますか? そう、コショウpepper)のことです。コショウをかけると、ピリッとした辛味が効いて、元気が出ますよね。とても似たような表現で、ショウガ(ginger)に由来する ginger up という表現もあります。

そういえば、現在ではこうしたコショウやショウガなどのスパイスは、どの家庭の食卓にも並ぶ身近な存在ですが、かつては非常に貴重な品。ヨーロッパの国々は、海を渡っての大争奪戦を繰り広げたそうですね。歴史の授業で習いましたね!

嗜好品として、食料を長期保存するために、そして医薬品としても重宝されてきたスパイス。古代ギリシア、ローマ時代では、一握り分のコショウで最高の奴隷 10 人を雇えると言われたほどの価値があったそうです。さらには、乾燥した黒コショウの実は、通貨としても使われていたとか(詳しくは Wikipedia の「コショウ」や 「Black pepper」の項目をご覧ください)。

当時の人たちにとって、スパイスは金銀財宝と同じくらい貴重なものだったんですね。きっとスパイスを見るだけで、それはそれは「元気が出た」ことでしょう!

そんなスパイスが、現代ではこんなに価格崩壊(?)しているなんて、古代ギリシャやローマの人たちは想像だにしなかったでしょう。複数のスパイスが入った「チャイ」なんて、昔だったら、金箔入りのお茶など比でない驚愕のぜいたく品? 嗚呼、この一杯のために、一体どれだけの命が犠牲になったことであろうか……!

ええと、元気になりすぎていささか暴走しましたが、I hope the story above pepped you up! 以上、わたしから皆さんへ、英語のお話という「スパイス」でした。それでは、温かくして元気にお過ごしください。

photo : “black pepper” by jac099


国際的に情報と人を動かす、海外広報(プレスリリース)のお仕事と翻訳

11月 19th, 2012 | Posted by maggy in 小ネタ - (国際的に情報と人を動かす、海外広報(プレスリリース)のお仕事と翻訳 はコメントを受け付けていません)

'lück gehabt - lucky strike' by LeonArts.at

こんにちは、maggy です。前回は、日本のものづくりと海外輸出の現場で伺ったお話について書きましたが、先日は、日本で開催されるイベントを海外に告知するという、 国際的な広報(PR)のお仕事をしている方のお話を伺う機会がありました。

日本からどんな風に海外に情報を発信するのでしょう。海外向けプレスリリース配信代行サービスを使い、お金を払って依頼するという方法もありますが、お話を伺った方は、限られた予算を有効に使うために、広報活動はすべてご自身で行うことのほうが多いそうです。

その方法とは、まず 英文のプレスリリースを用意し、思い当たるところにどんどんメールを送るんだとか。興味を持ってくれそうな海外の人が、どんなところで情報に触れているのかを考えるそうです。例えば旅行雑誌や機内誌、やはり日本に来てもらうとなるとお金が必要なので、ラグジュアリー雑誌など。

さらには、 海外の無料プレスリリース配信サービス(free press release distribution service)を使うという方法も。ひと昔前は、すべて FAX で行っており、通信費がかさむので送り先は厳選しなければいけなかったそうですが、こうしてメールやウェブサービスを使えば無料です。

通称「外国人記者クラブ」と呼ばれる、社団法人日本外国特派員協会(Foreign Correspondents’ Club of Japan)などの報道関係者に連絡をすることもあるそうです。メディア関係者の知り合いとは、対面のお付き合いも欠かさないとのこと。

こうした活動を続けていくと、次第に、どんな案件ならどこにプレスリリースを送ったらいいかというリストもできていくそうです。

こうして情報を動かし、実際に海外から日本に人を動かすなんて、タフだけど大変やりがいのありそうなお仕事ですよね!

これらの一連の広報活動の要になるのは、やっぱり 英文のプレスリリース。そのイベントやサービス、商品の魅力が伝わるものを作りたいですよね。「スピード翻訳」 なら、広告・広報・IR・マーケティング・メディアの分野の翻訳にも慣れた翻訳者がお手伝いできます。

せっかくなら、質の高いプレスリリースを、自信を持って世界に発信しましょう! きっとそこから人の心が動き、行ってみたい! 使ってみたい! という行動につながるのではないでしょうか。

photo : “relaxing together” by soulfish