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国際運転免許証を取得!なぜ日本は左側通行?

5月 28th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (国際運転免許証を取得!なぜ日本は左側通行? はコメントを受け付けていません)

'Drive' by timo_w2s

こんにちは、maggy です。ドライブが気持ちいい季節ですね。先日、初めて国際運転免許証(International Driving Permit)を取得しました。最寄りの免許センターにて、申請書の記入と写真撮影などの、ごく簡単な手続きで即日発行してもらえました。

海外で運転できるようになるなんて一大事なのに、特に試験ががあるわけでもなく、割と簡単にもらえるんですね。そういえば証明写真を撮ることを忘れていてスッピンで行ってしまい、出来上がりのソバカスと不造作に伸びた黒髪がいかにも海外で車を乗り回していそうな様だったので、まさか顔パスしたわけではない……ですよね?

もっとも、これは免許証の翻訳のような扱いで、国によっては国内免許証も併せて提示する必要があるので、必ず持参しておくべきなのだとか。また、国際運転免許証の有効期間は発給から 1 年間のみで、期限が過ぎたら返納しなければいけないそうです。

ところで日本の道路では車両は左側通行(右ハンドル)ですが、海外ではイギリスと旧イギリス領などのイギリスの影響を受けた国以外は、右側通行(左ハンドル)ですよね。一体なぜそうなったのか、以前から気になっていたので少し調べてみたのですが、どうやら諸説あって、はっきりと分からないようです。

江戸時代頃から、武士が馬に乗るときに左側から乗って右手で武器を持って戦うのに便利だったという説、あるいは武士が左腰に指している刀が触れ合うことを避けて自然と左側通行になったという説や、明治政府がイギリスの交通制度を参考にしたという説があるそうです。

どの説が有力にせよ、国境を越えて人が行き来する時代でありながらも、その背景には多様な歴史と文化があって、画一的にはいかないのは、やや煩わしいけれど大変興味深いことですね。

そういえば先日、カナダから日本に来たばかりの女性が、自己紹介で「まだ時々、車は逆方向で走っちゃいます」と言っていたのが、恐ろしすぎてちょっと笑えませんでした。海外での運転はもちろんですが、今や国内でも周りの車に気を付けるべき時代なのかもしれませんね。

photo : “Drive” by timo_w2s

アイスクリームよりホットなデザート!froyo(フロヨ)とは? 

5月 15th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (アイスクリームよりホットなデザート!froyo(フロヨ)とは?  はコメントを受け付けていません)

'yoforia @ Ipanema' by keetr

こんにちは、maggy です。 5 月 15 日は明治乳業がヨーグルトの日としていて、なんでもブルガリアの長寿の秘訣としてヨーグルトを紹介したロシアのお医者さん、メチニコフの誕生日なんだとか。

もう夏のような暑い日が続いていて、ヨーグルトもいいけどアイスクリームが食べたい! でもメタボが気になる……。それでは、今、アイスクリームよりもホットな froyo(フロヨ)はいかがでしょう。

froyo とは frozen yogurt (フローズンヨーグルト)の略語で、ヨーグルトを凍らせた冷菓のことです。アイスクリームに似ているのに低脂肪で、欧米ではヘルシーでオシャレなデザートとして近年人気が高まっており、froyo(あるいは fro-yo)と呼ばれて親しまれています。専門店には色とりどりのフルーツをトッピングしたものや、何種類ものフレイバー、脂肪分ゼロの商品もあります。

もっとも、その人気の裏舞台には、メーカーによるブランディングの努力が。アイスクリームよりも健康的で、流行りでオシャレな体験ができる、そんなイメージ戦略が功を奏しているようなのです。例えば、イギリスのフローズンヨーグルトブランドである Snog のウェブサイトを見てみてください。ファッションブランドのウェブサイトをかと見まごうほどオシャレですね。

Twitter を見ていると、froyo が食べたいとか、食べたことを Twitter で逐一報告する英語のツイートを見かけるのですが、ちょっと health-concious(健康志向)でオシャレなチョイスでしょ? という自己表現も含んでいるんでしょうね。

日本でも、ここ数年でオシャレなフローズンヨーグルトの専門店が海外から進出してきて、人気もじわじわ高まってきているようです。でも、日本人は言葉を略すのが好きなのに、どうして「フロヨ」という言葉はあまり浸透していないのでしょうか? 宣伝文句にも使ったら、「フロヨなう」「フロヨってます」なんて、ちょっと流行りそうなものなのに。

しかしながら、この記事を書く際に「ふろよ」を変換したら、「風呂よ」が第一候補に出てきてしまいました。「フロヨ」と呼ばないのは、まさか日本人にとっては、「フロ」と聞けば「風呂」をイメージしてしまうから、とか……?

おまけ : 言葉は商品やサービスのイメージを作り、消費を動かす大切な要素です。製品説明やウェブサイトの宣伝文の翻訳は、「スピード翻訳」でプロの翻訳者にお任せしましょう。

photo : “yoforia @ Ipanema” by keetr

「良いメタボ」も存在する?英語の「metabolic(メタボリック)」の真実

5月 10th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (「良いメタボ」も存在する?英語の「metabolic(メタボリック)」の真実 はコメントを受け付けていません)

'Obese canine from New Orleans' by Mr TGT

こんにちは、maggy です。連休中に少し、いえ、かなり食べ過ぎてしまい、メタボ予防のためにエクササイズを再開しました。

そういえばこのメタボという言葉、最近よく耳にしますよね。メタボはできれば避けたいものですけれど、英語ではそんなに悪いものではないんですよ。

というのも、正式名はメタボリックシンドローム(metabolic syndrome、代謝症候群)。内臓脂肪型肥満に高血糖・高血圧・脂質異常症のうち2つ以上を合併した状態を指します。この医学用語を省略して、単にメタボと言っているわけです。

ここで、英単語のメタボリック(metabolic)は、(新陳)代謝のという意味の形容詞で、それ自体は病態を表していません。metabolic の名詞は metabolism(メタボリズム=新陳代謝)です。

例えば、good metabolic rate と言えば、良い代謝率という意味になります。良いメタボ……なんて、ちょっと変な響きでしょうか? なお、「食事に気を付ける」は、英語では keep my diet などと言います。

それにしても、こうした医学用語が浸透し、日常的に使われているなんて、日本国民の健康意識の高さの表れなのかもしれませんね。日本の健康的な食生活は世界から注目を浴びていますし、いずれは、Metabo という和製英語として、世界に広がったりして?

昨夜の夕食は、ヘルシー志向が進む欧米で人気が高まっているという Edamame を使ったサラダにしました。ビールがほしくなりましたが……メタボが気になるので我慢ですね!

おまけ : メタボ対策は万全だけど、専門的な医学・薬学分野の翻訳で困っているという方は、「スピード翻訳」にお任せください!経験豊富な翻訳者が揃っています。翻訳も代謝も、効率を高めていきましょう!

photo : “Obese canine from New Orleans” by Mr TGT

「日本語かくれんぼ」は終わりに。会社概要(会社案内)を英語に翻訳

4月 30th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (「日本語かくれんぼ」は終わりに。会社概要(会社案内)を英語に翻訳 はコメントを受け付けていません)

'Emma counting for hide and seek' by shawnzrossi

こんにちは、maggy です。お休みの間、ずっとやろうと思ってできていなかったことに手を付けています。積読本のそびえ立つ山を切り崩し、「生きてる?」と友人から心配されたブログを更新 。頭の片隅で気になっていたことを終えるのは、気持ちのいいものですよね。

この勢いで仕事も……と、ふと思い出したことがあります。以前、ウェブサイトに「会社概要の英語版を載せたい」とおっしゃっていたあの人達は、その後どうされたのかな、と。

仕事やプライベートで海外の人と話しているとき、話の流れで「日本にはこういう製品やサービスを作っている会社がありますよ」と紹介すると、「とても面白いので会社のリンクを送っておいて」と頼まれることがしばしばあります。しかしその後ウェブサイトを見たら、日本語しか情報がないので困った……。そんな経験もよくあります。

こうしたとき、せめて会社概要だけでも英語に翻訳しておいてほしい!と心から思います。思わぬビジネスチャンスが舞い込むかもしれません。せっかくインターネットで発信するのに日本語だけでは、まるで「隠れんぼ」をしているかのよう。本当にもったいないと思うのです。こうした経験を日本の会社の人に話すと、「実は、ウチも対応がまだで……」と口ごもる様子を見たりします。

スピード翻訳」を使えばプロの英訳がスピーディーに手に入ります。掲載場所は、現在のウェブサイトに新しいページを1枚作って、トップページに「English」というリンクを付けてもいいですし、ひとまず日本語の会社概要の下に英文を追加しておくのでもいいと思います。

「まぁだだよ」と言っているうちに、世界のどこかで出会いを逃しているかも。会社概要の英語版、ぜひ早めに作ってしまいましょう!

photo : “Emma counting for hide and seek” by shawnzrossi

「北のポンペイ」発掘!ロンドン中心部でローマ時代の品々が見つかる

4月 19th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (「北のポンペイ」発掘!ロンドン中心部でローマ時代の品々が見つかる はコメントを受け付けていません)

'Roman London' by Matt From London

こんにちは、maggy です。ロンドン中心部のビル建設予定地で、古い硬貨や壺、お守りや靴などの品々が 1 万点も発掘されたそうです。場所はテムズ川に程近い Walbrook。発掘物は AD47 年頃のものだと推定され、「ロンディニウム(Londinium)」と呼ばれたローマ帝国時代に作られた都市のものだそうです。

ロンドンで一箇所からこれほど多くの発掘物が見つかったのは初めてで、調査隊はここを「北のポンペイ(Pompeii of the north)」と呼んでいるとか。

グラディエーターのヘルメットを形どった、美しい琥珀のお守りも見つかりました。大変高価なものだったはずです。また、ここはかつて川底だったため、柔らかい泥に守られて、革靴や木製品がとても良い状態で保存されていたとのこと。

さらに興味深いのが、文字が刻まれた平板が 100 以上も見つかったことです。記載内容はまだ翻訳されていませんが、当時の人たちが何を考えて、どうコミュニケーションをしていたのか、そうした日常生活が明らかになる資料として、とても重要なものであるはずです。ラブレターもあったそうですよ!

このニュースについてもっと詳しく知りたい方は、BBCロンドン歴史博物館の記事をご覧ください。

皆さんが「スピード翻訳」に翻訳をご依頼いただいているレターや資料、論文なども、数千年後に偶然こうして発掘されて、重要な歴史資料になる、なんてこともあるかもしれません。日本語の原文に加えて、英語や中国語の翻訳文もセットで見つかったら、調査隊は大助かり!?

ロンディニウムの人々の生活が早く知りたくてたまりません。早く翻訳されますように!

photo : “Roman London” by Matt From London

もう一人の「鉄の女(Iron Lady)」

4月 12th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (もう一人の「鉄の女(Iron Lady)」 はコメントを受け付けていません)

'Eiffel Tower' by idreamofdayligh

こんにちは、maggy です。先週、マーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)元英首相が 87 歳で亡くなりましたね。葬儀は 17 日に行われるそうです。

その強硬な政治姿勢から、サッチャー元英首相は「Iron Lady(鉄の女)」というあだ名で呼ばれてきましたが、民衆の支持は賛成派と反対派に大きく分かれ、イギリス現地ではその死を悼む人と、喜ぶ人に分かれている様子です。

なんでも彼女の死後、映画『オズの魔法使い(The Wizard of Oz)』に出てくる「鐘を鳴らせ!悪い魔女は死んだ(Ding Dong! The witch is dead)」という歌が、イギリスの音楽ダウンロードチャートで急上昇したというニュースまで……。好きか嫌いかが大きく分かれる人や物事を、英語で「Love or Hate」と表現しますが、「鉄の女」は「Love or Hate」といったところでしょうか。

ところでこの鉄の女というあだ名ですが、何もサッチャーさんだけのあだ名ではないようです。もともとは意志の強い女性を示す英語の表現で、これまでも他の女性の政治家などに使われており、現在、最も多く言及されるのがサッチャー元英国首相、ということ。

さらにもう一人、サッチャーさんと同じくらい有名な「鉄の女」がフランスにいるそうです。厳密に言えば人ではないのですが、それはフランス・パリのランドマーク……と言えばもうお分かりでしょうか。「エッフェル塔」です。

鉄の塊のエッフェル塔。フランス語では「La tour Eiffel」ですが、パリ市民から「La Grande Dame de Fer(鉄の女)」というあだ名で呼ばれているとか。これは「塔」のフランス語にあたる「Tour」が女性名詞であるところから来ているようです。

そういえばエッフェル塔も、建設時はその斬新な見た目から、賛成派と反対派に分かれ、ずいぶん議論されたそうですね。

Iron Ladies の後世への影響が気になりますね。

photo : “Eiffel Tower” by idreamofdaylight

海外に持って行きたい魅力ある日本のおみやげ

4月 5th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (海外に持って行きたい魅力ある日本のおみやげ はコメントを受け付けていません)

'... Cats ...' by mlle-madeleine

こんにちは、maggy です。思っていたよりも早くやってきた桜の開花を急ぎ足で楽しみ、今は夏の海外旅行の計画作りに夢中です。現地の友人・知人、元ホストファミリー、仕事の取引先と、挨拶にまわりたいところがたくさんあります。

いつも頭を悩ませるのが、日本からのおみやげは何を持って行こうかということです。そこで、観光庁が今年 2 月に主催した「魅力ある日本のおみやげコンテスト2013」の審査結果を参考に見ていました。

応募総数 636 品目の中からグランプリに選ばれたのは、京都の工房が作った和紙のランプだそうです。その他の受賞商品は、外国人が見てストレートに「日本」を感じることができる「TRADITIONAL JAPAN」賞折り紙こけしの商品、日本の文化・技術を先進的な感覚で取り入れている「COOL JAPAN」賞に蒔絵の iPhone ケースが選ばれるなど、受賞が部門に分かれているのも興味深いです。

なんでもこのコンテストでは、下記のような観点で受賞商品が選定されたそうです。

魅力ある日本のおみやげを発掘・育成し、地域ブランドの振興を図るとともに、「おみやげ」を通して日本の魅力を海外に伝え、日本への来訪を促進することを目的として、外国の方々から見た品質やデザイン等の観点から、魅力ある日本のおみやげを選定しています。

おみやげ一つを取っても、それは日本と外国の文化および経済の交流。小さな日本の親善大使として、こんな視点を持っておみやげを選ぶのもいいですね。

相手の国の文化を踏まえて、どんなおみやげが喜ばれる傾向があるかという視点も大切にしたいですよね。この「魅力ある日本のおみやげコンテスト2013」では、各国・地域の方々の思考や感覚にもっとも適したとされるものを選定した「各国・地域賞」という部門もあるそうです。例えば、アメリカ賞は先の蒔絵の iPhone ケース、中国賞は富士山の形のカラフルな石鹸だそうです。詳しくはこちらの各部門賞の審査結果ページを見てみてください。

せっかくなら、お渡しする時には、どうしてこのおみやげを選んだのか、それが、どこで作られたどんな物なのか、そうしたストーリーを説明できるようにしておきたいですね。説明する機会がないかもしれないし、押し付けがましくなると悪いので、説明書レターをそっと添えておくのもお勧めです。もしも、その商品の説明が日本語でしか手に入らなかったら、「スピード翻訳」を活用してくださいね。

では、出発までまだ時間があるので、じっくりと、わたしの「おみやげ審査」を続けたいと思います。

photo : “… Cats …” by mlle-madeleine

効率化とスローライフ

3月 29th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (効率化とスローライフ はコメントを受け付けていません)

'hida wide view train' by skvidal

こんにちは、maggy です。先週末、JR の「青春 18 きっぷ」を使って、電車でトコトコと各駅停車の長旅をしました。往復で本を 4 冊読み、ときに物思いに耽り、ときにウトウト。

読んだ本は、宮沢賢治や英国詩人の詩集です。学生の頃は、こういう本が大好きだったのですが、働き出してからは、まったく読まなくなってしまっていたんです。部屋の隅に高く積み上げてしまったビジネス書や新書を、少しくらい片付けようか迷ったのですが、持っていかなくて正解でした。こんなにのんびりと、豊ないい時間を過ごしたのは、すごく久しぶりでした。

「これからは、ちょっと立ち止まる。そんな豊かな時間を意識的に取ろう」なんて、心に誓ったのも束の間。旅から戻れば、仕事が山積みです。溜まったメールに返事をしたり、むしろ、いつも以上に忙しなく過ごしてしまいました……。嗚呼、これが現実です!

でも、わたしは諦めません! 目先の仕事を終わらせたあと、ライフハッカーなどを参考にしながら、手持ちのスマートフォンにタスク管理など仕事を効率化するアプリを入れて、To do リストを見直し、そして、そもそもの仕事の内容ややり方を見直しました。

一日は 24 時間、誰にも平等に与えられていて、増やすことはできません。仕事は好きで、続けたいです。そのためには、あるところで時間をゆっくりと豊かに過ごしたかったら、どこかで効率化もする必要があると感じているのです。その方法として、文明の利器を活用するのもいいですし、自分でやると時間ばかりかかっていた仕事を、プロにお任せするのも一つの手段ですよね。自分でやるより、クオリティも確かです。

もうすぐ 4 月ということで、これを機に仕事や生活を見直してみてはいかがでしょうか。どこが効率化できるか、どんな時間をもっと取りたいか、考えてみましょう。もしも見直してみて、どうやら翻訳に時間がかかりすぎているようでしたら、「スピード翻訳」を活用してみてくださいね!

  

photo : “hida wide view train” by skvidal


翻訳フレンドリーな日本語を書こう

3月 22nd, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (翻訳フレンドリーな日本語を書こう はコメントを受け付けていません)

'About Mt. Iwate, aka Ganju-san, etc.' by born1945

こんにちは、maggy です。先日、翻訳者さん向けのセミナー「生き残る翻訳者になる」の様子をレポートしましたが、セミナー後の交流会で、こんなお話を伺いました。

日本語から英語への翻訳で、翻訳者さんたちは、意外なところで思ったよりも時間がかかってしまっているそう。それは、ご依頼の原文の 日本語に関係することなんだそうです。

例えば、海外の地名や会社名の固有名詞が「カタカナ」で書いてあるとき。聞こえたままに書いてくださったのかもしれないのですが、検索してもどこにも出てこないし、検討もつかない……なんてことも。英語でどう書くか、調べるのに時間がかかってしまった、というケースがよくあるそうです。

あるいは、日本語と英語の違いによるものも。例えば「スミスさん」という方が文中に登場する場合、Mr. Smith なのか、Ms. Smith なのか分からないことがあり、翻訳作業では、それに付随する his や her といった表現の使い分けに困ってしまうらしいのです。

さらには、そもそも言いたいこと、伝えたいことが不明瞭というケースも。日本語に比べて、英語は結論やポイントをしっかり書くのが流儀です。主旨が分かりにくくても成立する日本語の文章は、ときに翻訳しにくい文章になってしまうんでしょうね。こうした場合、翻訳者さんの方で、文章全体から、これはつまりどういうことを伝えたいのか推測して、ポイントを一度整理してから、翻訳作業に入るそうです。

必要な場合は、翻訳者さんは依頼者さんにコンタクトを取って、確認をされていますが、至急の案件はスピードを優先して、補足のコメントを付けての納品など、流動的に対応していらっしゃるとのことです。

お話を伺ってみて、わたし自身も「これは気が付かなかった!」ということばかりでした。翻訳を依頼する際には、 日本語と英語の違いを踏まえて、翻訳しやすい日本語を書くように気を付けたいですね。そうすれば、翻訳者さんの作業が軽減されるだけでなく、スピーディーに、かつ確実な翻訳をしてもらえますから。

そして、なんといっても「スピード翻訳」は、依頼するのも、翻訳するのも「人」、翻訳文を読むのも「人」です。読む人への配慮を忘れないようにしたいですね。依頼時にコメント欄もぜひご活用ください。

photo : “About Mt. Iwate, aka Ganju-san, etc.” by born1945


生き残る翻訳者とは? セミナーレポート

3月 15th, 2013 | Posted by maggy in 小ネタ - (生き残る翻訳者とは? セミナーレポート はコメントを受け付けていません)

スピード翻訳 - 「生き残る翻訳者になる」セミナー

こんにちは、maggy です。2013/03/09(土)、「スピード翻訳」の主催で、翻訳者向けのセミナー「生き残る翻訳者になる」が開催されました。講師は、翻訳者であり「スピード翻訳」の監修を務めるクリス・ハリントン氏。ライターのわたしもお邪魔してきましたので、当日の様子をレポートします。

参加者は、「スピード翻訳」の翻訳者の有志 15 名。若手の翻訳者の方から、翻訳歴 40 年のベテランまで、さまざまな世代・経歴の翻訳者が集結しました。

「みなさんは普段、翻訳の仕事以外で、どれだけ英語に触れていますか?」。ドキッとする質問から、クリスさんの講義がスタート。生き残る翻訳者の人物像として、 「常に世界を見ている翻訳者」「常に勉強している翻訳」「幅広い分野に関心のある翻訳者」の 3 条件が挙げられました。

具体的な実践例として、クリスさんは翻訳の仕事以外に、必ず寝る前に約 2 時間、世界のニュースや雑誌、小説などの多様なソースで、いい文章に触れるようにしているそうです。

また、言葉は時代や文化を反映して常に変化する「生き物」なので、常にアップデートする必要も。クリスさんは、Facebook や reddit に積極的に参加し、最近の言語の使用法を観察しているそうです。ただし、「ネイティブスピーカーが英語のプロとは限らず、インターネット上には間違った英語がはびこっているので注意してください」とのことです。

さらには、この実践を効率化するため、タブレットやオンラインツールなど、最先端の IT 技術を活用術として、Google や英辞郎 on the WEB Pro、翻訳作業をサポートする、CAT (Computer Aided Translation)と呼ばれるツールの活用事例も紹介されました。

スピード翻訳 - 「生き残る翻訳者になる」セミナー

後半は「実践編」として、日本人が苦手な 定冠詞 The と不定冠詞 A および 複数形と単数形の使い分けについて、実際にあった依頼から抜粋された文章でトレーニング。鋭い質問も相次ぎ、さらなる精度の向上を目指して、熱心に取り組む参加者の姿が見られました。

セミナー後の懇親会では、本日の感想や日頃の業務について、カジュアルに情報交換を楽しみました。「納品後にフィードバックをもらうと、励みになりますよね」「日本語の名前だけでは、女性か男性か判断がつかずに困ることがあります」「いつも時間と精度との真剣勝負……」と、翻訳の喜び、難しさ、そしてやりがいを語り合っていらっしゃいました

セミナーではスパルタ講師(?)だったクリスさんは農業も営んでいるそうで、「収穫の時期は翻訳業をお休みしているんです」と、仕事以外の顔が見えるシーンもありました(収穫を手伝いたい人も募集されていました)。解散時には、長丁場だったにも関わらず、「次のセミナーはいつですか?」「明日からもっと勉強します」などといった声が上がっていました。

わたしは本セミナーに参加させていただきまして、改めて「スピード翻訳」が一人一人の翻訳者の皆さんの日々の絶え間ぬ努力に支えられていることを感じました。

このレポートを書いている今も、翻訳者の皆さんが真剣な顔でメモを取る横顔、そして懇親会での笑顔が瞼に浮かんでいます。今回お会いできなかった翻訳者の皆さん、そして日々の業務に励む依頼者の皆さんの顔も、想像してみています。

生き残る翻訳者、生き残る事業、そして世界で生き残る日本を目指して……日々向上ですね! わたしも生き残るライターになるために、日々努力します。これからもよろしくお願いします。