中国語の「四百八」は 408 ではない

3月 1st, 2016 | Posted by liang in 小ネタ

'32 Hours in Tokyo' by Freebird

こんにちは!liang です。東京では本当に多くの中国人観光客を見かけるようになりました。お店や駅で彼らがよく話す中国語に、金額の数字があります。彼らが仲間内で話す金額を聞いていると、どの商品に興味を持っているのか、それが彼らにとって高いのか安いのかなど、いろいろな情報を得ることができます。中国語の数字だけでも聞き取れるようになれば、「おもてなし」をするうえできっと役に立つと思います。

中国語の数字は、マージャンをやっている人にはおなじみかもしれません。あるいは飲料メーカーのコマーシャルで「イー・アル・サン・スー・ウーロン茶」というのを聞いたことがあるかもしれませんね。

まず、中国語の 0 から 9 までを見てみましょう(併記しているカタカナは実際の音とは異なりますが、発音のご参考まで)。表記は日本語とだいたい同じですね。いくつ知っていますか?

  • 零 : líng (リン)
  • 一 : (イー)
  • 二 : èr (アル) / 两 : liǎng (リアン)
  • 三 : sān (サン)
  • 四 : (スー)
  • 五 : (ウー)
  • 六 : liù (リウ)
  • 七 : (チー)
  • 八 : (バー)
  • 九 : jiǔ (ジウ)

」(ゼロ)は「」~「」と連用する場合、「」を代わりの表記として使うことができます。「」は中国語の辞典で親字項目にもなっている、れっきとした漢字なのです。なお、2 を表す「」と「」はケースによって使い分けますが、ここでは説明を省略します。

次に、十、百、千、万の位を表す中国語を見てみましょう。

  • 十 : shí (シー)
  • 百 : bǎi (バイ)
  • 千 : qiān (チエン)
  • 万 : wàn (ワン)

こちらもわかりやすいですね。なお、1001,000 を表すとき、中国語では「」「」のように「」が必要で、日本語のように省略しません(日本語でもあえて「一千」〔いっせん〕を使うケースはありますが)。

10,000 はもちろん「」ですが、これは日本語でもふつう「一」を省略せず、「一万」(いちまん)としますね。「」は「」を省略可能で、13 なら「十三」になりますが、数字の途中に出て来る場合は省略しません。

たとえば 1,111 は以下のようになります。

    (イー・チエン・イー・バイ・イー・シー・イー)

では 101 はどのように表すのでしょうか。日本語なら「百一」(ひゃくいち)ですね。中国語では以下のようになります。

    (イー・バイ・リン・イー)

」がありますね。中国語では、三桁以上の数字の間にある 0 は省略しないのです。

では、1,001 はどうでしょうか。

    (イー・チエン・リン・イー)

」は入っていますが、ひとつだけですね。0いくつ続いても、入るのはひとつだけなのです。この「」は、「1,000 と 1」の「」のようなものだと考えるといいかもしれません。

さて次に、以下の中国語を見てください。どんな数を表すでしょうか?

   四百八 (スー・バイ・バー)

日本語なら「よんひゃくはち」(408)と読めますね。でも、中国語では 480 になるのです。「四百八十」と同じなのですが、中国語では最後の桁や単位がなく、なおかつ間に 0 がない場合は省略できるのです。※ 以下の [  ] は省略可能。

   四百八[十] (スー・バイ・バー[・シー])

   一千三[百] (イー・チエン・サン[・バイ])

   一万八千零四十 (イー・ワン・バー・チエン・リン・スー・シー)

上から 4801,30018,040 になります。なお、「四百八十」のように数量・単位を表す語(「」は枚数などを表す)が続く場合は、この「」を省略できません。

いかがでしょうか。ちょっと複雑だったかもしれませんが、中国語の数のルールは英語に比べればはるかに日本語に近いですし、慣れればそんなに大変ではありませんよ!

photo : “32 Hours in Tokyo” by Freebird


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