ボイコット、ストライキの意味と語源―ボイコットされたボイコット大尉

2014/09/24 | Posted by maggy in 小ネタ

こんにちは、maggy です。「今こそ民主主義を」―香港では 22 日より、大学 20 校以上の多数の学生が一週間に渡る授業のボイコットを行っています。次期行政長官選挙に民主派の立候補を認めない決定を下した中国に対する抗議活動です。

大学教員もこの授業ボイコットを支持する声明を発表し、期間中に教室の外で、民主主義に関する講義を学生向けに行う意向も表明したそうです。しばらく緊迫した状況が続きそうです。

さて、このボイコットという言葉。英語では boycott と書きます。考えや要求を実現させる目的で不買、拒否、排斥などを行うことですよね。

語源は、人名に由来するそうです。どんな人かというと、19 世紀のアイルランドで土地の管理人だったイギリス貴族のチャールズ・ボイコット大尉(Charles Boycott)です(左の画像の人物)。

農民の地代引き下げの要求に応じなかったボイコット大尉に対して、農民たちは一致団結して彼に抗議。彼の一家や関係者に対する労働と食料供給を拒否して、コミュニティで孤立させたのだとか。この出来事から、こうした事態を boycott と呼ぶようになったのだそうです。ボイコット大尉はアイルランドを去り、そのまま戻らなかったとか。

すると語源では排斥されたのがボイコット大尉だったはずですが、いつの間にか、排斥する側の運動のことが、ボイコットと呼ばれるようになったのですね。ボイコット大尉がボイコットされる……とは、よく考えたらちょっと不思議です。

似たような言葉でストライキ(strike)があります。こちらは、働いている人たちが自分たちの働く条件をよくするために、わざと仕事をしない行動のこと。ストと略すこともありますね。

ストライキの語源は、ストライキ大尉……ではありません。英語で to strike the sails = 帆を降ろすという表現がありますが、ロンドンの港にて、待遇に不満のある水夫たちが帆を降ろして船主に抗議したことに由来するのだそうです。

こうした言葉が日本語にはなく、翻訳された借用語だというのも興味深いですね。

photo : チャールズ・ボイコットの肖像画 – Wikipedia


You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 Both comments and pings are currently closed.