「アイアイサー」の語源とは?

8月 6th, 2014 | Posted by maggy in 小ネタ

こんにちは、maggy です。しばらくイギリスとアイルランドに暮らしていましたが、日本に帰国しました。日本の夏は暑い、暑い、とにかく暑い! シャワーをしても、すぐに汗でベットリ。なんだかもう船乗りになって、ずっと塩水でも浴びていようかという気分です。

ところで、アイアイサー!という返答を聞いたことがありますか。日本ではちょっとふざけた風に使ったりしますが、これはもともとは船乗りの言葉なんだそうです。上官の命令に対して、「承りました」と確認したときに使う返事として使われてきたそうです。

英語では Aye, aye, sir! と書きます。調べてみたら、この Aye とは Yes が訛ったもので、特にスコットランド、アイルランド、北イングランドで確認できるそうです。普段でも Yes の代わりに、ただ Aye(アイ)と言うことがあるそうですよ(日本語で「はい」と返事するとき、ちょっと気が抜けると「あい」になりますが、スコットランドあたりでは通じちゃうってことでしょうか)。

この「アイ」という訛りについて、ちょっとしたエピソードが残っています。1993 年 12 月、スコットランドの裁判所にて、執行官の質問にアイと答えた目撃者がいました。執行官は、彼にイエスノーのどちらかで返事をしなさいと諭します。再び名前が呼ばれたとき、目撃者はまたもやアイと答えました。このため、この目撃者は裁判を軽視した罪として 90 分の懲役を受けることになってしまいました。釈放されたのち、彼はこう言ったそうです。「私は誠実に答えていたんですが……」。つまり、ただ訛っていただけなんですね。かわいそうに!(詳しくは Aye – Wikipedia をご覧ください)。

ちなみに、アイアイ(aye-aye)という動物もいますよね。アーイアイ♪という童謡でおなじみの、丸い目をしたサルの一種です。こちらはアイアイが原生するマダガスカルで話されるマダガスカル語の「ハイハイ」が語源で、意味は「よく知らない」(参考:日本アイアイ・ファンド)という説と、現地人がこの動物を見て上げた驚きの声に由来する(参考:アイアイ (童謡) – Wikipedia)という説があるようです。現地では、生態のよくわからない、不吉な動物とされているのだとか。

アイアイ = Yes Yes と、まるでオノ・ヨーコさんの作品のように、ポジティブなパワーあふれる、愛と平和の象徴のような動物なのかしら?……と思いきや、違いました。ちょっと残念です。

おまけ :あわせてこちらもご覧ください。
「ラジャー!」は何語?

photo : “Aye, aye Sir!” by Éole Wind


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