ウェブサイト、アニメ、漫画……文化も翻訳するコンテンツの現地化(ローカライゼーション)

2014/08/04 | Posted by maggy in 小ネタ

こんにちは、maggy です。ただいま欧州を拠点とする企業の英語サイトの日本語版を作成するお仕事に携わっています。いわゆる現地化(localization/ローカライゼーション)です。

コンテンツのローカライゼーションは、ただ単に英語を日本語に訳せばいい、というわけではありません。ロンドンのローカライゼーション専門の会社とやりとりをしているのですが、緻密な分析に基づき、日本のマーケットや文化、トレンドに合わせてコンテンツを取捨選択し、デザインやコピーを決めて……と、かなりの手作業です。

自動翻訳が発達してきていますが、こうしたターゲットに合わせた編集を伴うローカライゼーションは、やはりマンパワーの方が効果的なのでは、と感じています。

さて、ふとニュースを見ていたら、先日、日本の国民的アニメ「ドラえもん」が全米デビューを果たしたという記事が目に入りました(参考:朝日新聞デジタル – ドラえもん、どら焼き減らし全米デビュー 企業も熱視線)。こちらも、ただ日本語を単に英語に吹き替えたのとはわけが違います。米国に「現地化」するために、食卓の和食を洋食に、箸をフォークに代え、日本のお札はドル紙幣にしたそう。さらには、米国で肥満が問題になっていることを受けて、米国版の番組ではドラえもんがどら焼きを食べる量を減らしたのだとか。

コンテンツの徹底的な現地化でもう一つ思い出すのが、2012 年から 2013 年にかけてインドで放送された「巨人の星」のリメイクアニメです。「スーラジ ザ・ライジングスター」(Suraj: The Rising Star)は舞台を日本からインドに移し、テーマのスポーツを野球ではなく、インドの国民的に人気スポーツであるクリケットに変更しています。各所でも文化の違いなどを考慮した工夫がなされました。クリケットは、試合が 5 日間も続くこともある世界最長の長さのスポーツですが、スーラジ( = 星飛雄馬)は耐えられるのでしょうか? ニコニコ動画で配信中とのことですので、ご興味のある方はぜひ!(ちょっとイメージ違いますが、飛雄馬や一徹、明子、花形満らしき人物も登場しますね)
※ ご存知の方もいらっしゃると思いますが、クリケットは野球にすこし似ていて、イギリス発祥のスポーツで、インドやバングラデシュ、オーストラリアやニュージーランドなどイギリスと長い交流の歴史のある国で人気のスポーツです

このようにコンテンツの現地化とは、言葉だけでなく文化も翻訳することだと言えるのではないでしょうか。

ただ、わたし自身の経験を振り返ってみると、海外のアニメや映画をきっかけに、衣食住の違いや週末は教会に行くこと、複雑な家族構成といった、海外の文化を知りました。果たして、どこまで現地化すべきなのか……ちょっと考えこんでしまいました。こうした観点も議論して社会を作っていくのもまた、機械でなく人ですね。

おまけ : 各種コンテンツの現地化(ローカライゼーション)には、どこまで徹底するのかといったちょっと面倒な問題もあります。「コンシェルジュ翻訳」サービスまでお問い合わせください。弊社のコーディネーターがご相談に乗り、適切な翻訳者のご紹介などもいたします。お急ぎの案件の場合は、「スピード翻訳」の「スピード翻訳」もご利用いただけますが、発注時に翻訳者への申し送り事項に依頼の背景などをお書き添えください(背景、目的などが明確でない場合は、よい翻訳に仕上げることができない可能性もあります)。

photo : “Dorayaki Doraemon” by phuongkim1981


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