食品業界で話題のハラル認証。次はコーシャ認証が来る?

2014/06/17 | Posted by maki in 小ネタ

'New York Kosher' by Thomas Hawk

こんにちは、maki です。食品業界で話題のハラル認証ハラルとは、イスラム教の戒律に従って調理・加工された食品のこと。地方の中規模レベルの食品加工業者がハラル認証の取得に力を入れているという報道を最近目にされることが多いのではないかと思います。イスラム教の食事に関する戒律で、よく知られているルールとしては、豚肉を食べてはいけないというのがあります。豚肉以外の肉でも、食肉加工する際に一定のルールに従っていないとダメですし、食肉として加工するまでの飼料であってもハラル認証を受けていないもので育てられたものも NG です。厳しい審査を経た上で、ようやく承認されるものなんですね。ようやく審査をパスし、ハラル認証というお墨付きを受けたシールを貼ることができれば、イスラム教徒の人も安心して買えるんですね(売る人も安心して売ることができます)。

全世界のイスラム教徒は、15.7 億人。イスラム教と言えば、中近東発祥なので、イスラム教徒の人口が最も多い国もあちらの方かな……と思っていたのですが、インドネシアが最多なんですね。他にも、パキスタン、インド、バングラデシュなどに多く、この国々だけで半分弱ぐらいになるんだそうです。

全世界の 15.7 億人が顧客になってくれる可能性があるとすれば、「ハラル認証を取得して、海外に売り出そう!」と考える企業も増えて当然かなと思います。和食がユネスコの世界無形文化遺産に登録されたこともこの動きに追い風になっているのかもしれません。そして、ハラル認証を受けようという潮流が、コーシャにも波及するかも……?

いまだに忘れられないのですが、留学する前に見かけた KOSHER の文字。寮の申込書の MEAL PLAN という項目の中で聞かれていました。食事付きを希望するなら、普通の食事がいいか、KOSHER がいいか……を聞いているようでした。あまりにも馴染みがありませんでしたし、そもそも自炊をするつもりだったので、特にチェックはしませんでした。そのとき、辞書で調べればすぐわかったはずなのですが、そのときは気にもせずにいました。留学先は New York だったのですが、現地に行ってすぐにわかりました。

'Waiting at West 4th (等待地铁)' by Jens Schott Knudsen

KOSHER とは、ユダヤ人用の食べ物のことだったのです(厳密には、食べ物以外のものを指す場合もあります)。KOSHER でも豚肉は禁じられていますので、イスラム教の戒律に似た部分もあります。ユダヤ教でも、食べてもいいものと食べてはいけないものが規定されています。ハラル同様、コーシャにも細かい規定がいろいろとあります。しかし、全員が食べ物にまで気を使う敬虔なユダヤ教信者というわけではないようです。寮のルームメイトもカリフォルニア州出身のユダヤ人でしたが、服装も普通でしたし、食べ物にも気を配っているようには(それほどは?)見えませんでした。

ニューヨーク近郊には、写真にあるような黒い帽子や服を身にまとい、ひげともみあげを伸ばす身なりのユダヤ教の厳格な教義に従って生きる人たちはかなり多かったですね(データにより異なりますが、ニューヨーク州の総人口の 8 – 9 % の人がユダヤ系なんだそうです)。20 世紀初頭に東欧諸国から移民となって渡ってきた人たちがニューヨーク周辺に定住したようです。寮は 1 年で出て、アパートに住みましたが、大家さんはポーランドからやってきた移民の人でした。生い立ちまでお聞きすることはなかったのですが、彼女もユダヤ系だったのかもしれません。また、アパートは、Manhattan の East Village と呼ばれるエリアでしたが、このあたりでもちょこちょこヘブライ文字の看板を見かけました。あのころはぼんやりと「ああ、ヘブライ語の看板だなあ」と思っていたのですが、実際はイディッシュという言語だったのかもしれません。こんな文字( ייִדיש‎ = Yidish)でまったく読めませんでした……。そんなユダヤ系の人の間ではポピュラーな食べ物で、いまやアメリカ全土、最近では日本でも人気のものがあります。それは、ベーグル!トラッドな食べ方としては、2 つにスライスして、クリームチーズをはさむスタイル。ひとつ 30 – 40 セントぐらいだった記憶があります。安くておいしい食べ物として、朝食にはたびたび登場していました!

脱線してしまいましたが、話題はコーシャに戻ります。日刊工業新聞でも報じられたようですが、ハラル認証に続き、JETRO によるコーシャ認証の調査が始まったようです。ハラルがカバーできる人口は 15.7 億人、コーシャでカバーできる人口は 1400 万人。どちらにも戒律に厳格に従わない生き方をする人もいますが、イスラム教徒に選んでもらえる認証の方が現時点では数で言えば優勢ですね。コーシャは、ユダヤ人だけの食べ物ということではなく、厳密なルールにのっとって加工されている食材ということで、アメリカでは「健康」や「安全」といった印象を持たれているようです。コストコでも積極的に仕入れているようです(日本のコストコでも買えるのでしょうか?)。先ほどご案内した記事にも取り上げられていましたが、加藤吉平商店という「梵」というおいしい日本酒を作っている会社がありますが、加藤吉平商店では、全商品にコーシャ認証を取得したとか。海外での日本酒ブームが高まっていますが、「梵」のコーシャ認証は追い風になるでしょうか。今後に期待です。

おまけハラル認証の申請手続きは、各国によって異なるようです。「スピード翻訳」では、企業の海外進出もお手伝いいたします。プロの翻訳者のご用命は「スピード翻訳」にお任せください。また、「コンシェルジュ翻訳」では、世界 58 言語に対応しています。さまざまな言語への翻訳は、「コンシェルジュ翻訳」サービスをご検討ください。


You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 Both comments and pings are currently closed.