スマートフォンで効率よく韓国語や中国語を入力!

6月 9th, 2014 | Posted by maki in 小ネタ

'iPad miniでフリック入力' by uka0310

こんにちは、maki です。スマートフォンで日本語を入力するときに、ディスプレイに表示されているキーボードの「」を 5 回タップして「」に変換するような携帯電話で慣れ親しんだ方法もありますが、フリック入力というタッチパネルにぴったりの方法もあります。最初慣れるまでにすこし練習しましたが、いまではこの入力方法にすっかり馴染んでしまいました。「」を入力するためには、「」のキーを指で長押しすると「」のキーの左に「」、上に「」、右に「」、下に「」が表示されます。そのときに指をそのまま下の方にスライドさせると「」が入力できます。入力が短い時間で済むのでとても気に入っていますが、みなさんはどちらの方法で入力していますか?
キーの上に扇状に「」から「」が表示されるタイプの入力法もあるようです

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先日、出勤の途中に隣に座った女性がスマートフォン(Galaxy でした!)でメッセージを入力していました。それは日本語ではなく、韓国語でした。韓国語のスマートフォン用のキーボードはとても楽そうですね。iPhone のキーボードでは、韓国語の場合は、このような配列になっていて、左半分(緑色でハイライト)が子音、右半分(赤でハイライト)が母音に分かれていて、左右の指を使って、子音と母音の組み合わせを作成し、入力を完成させます(日本のように片手打ちの人はほとんどいないようです。携帯ゲーム端末のように両手で持って入力するというのが標準的です)。
※ 右図は、iPhone の韓国語キーボード

たとえば、現大統領の「朴槿惠」の場合は、

朴槿惠 = 박근혜 → ( ㅂㅏㄱ ) + ( ㄱㅡㄴ ) + ( ㅎㅖ ) : 3 + 3 + 2 = 8

のように 8 回の操作で入力が完成します。

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中国語(簡体字)の場合はどうでしょう。中国語の入力方法はピンインというアルファベット入力がポピュラーです。たとえば、現国家主席の習近平の場合は、

习近平 = Xí Jìnpíng = ( x i ) + ( j i n ) + ( p i n g ) + ( 候補選択 )2 + 3 + 4 + 1 = 10

のように 10 回の操作で入力ができました(中国語の場合は、漢字の変換候補が出てきますので、それを選択するというアクションも必要なので、それを 1 操作とカウントしました)。
※ ピンイン表記の中国語には四声と呼ばれる声調を表すイントネーション記号がありますが、これは入力しなくても OK です

こうやって見てみると、日本語は変換に必要な操作が多いような気がします。韓国語、中国語のサンプルには、各国の元首クラスを例にしていますので、日本であれば安倍晋三でしょうか。この場合は、

安倍晋三 = あべしんぞう = ( ) + ( へ ゛ ) + ( ) + ( ) + ( そ ゛ ) + ( ) + ( 候補選択 )1 + 2 + 1 + 1 + 2 + 1 + 1 = 9

となります。習近平よりも 1 文字多くても、1 ステップ少なく完了します!しかも、「あ へ ゛ し ん」に変換候補の選択を加えて 6 ステップの操作で、変換候補が出てきました♪

……と喜んでばかりもいられません。予測変換は、韓国語にも中国語にもあって、

朴槿惠 = 박근혜 → ( ㅂㅏㄱ ) + ( ) + ( 候補選択 )3 + 1 + 1 = 5

习近平 = ( x i ) + ( j i n ) + ( p ) + ( 候補選択 )2 + 3 + 1 + 1 = 7

という予測変換が可能です。

韓国語は強敵でも、中国語と比較すると「あ へ ゛ し ん」は漢字が 1 文字多くても、6 ステップですんでいるじゃないか!……というご意見もあるかもしれませんが、中国語には裏ワザ(?)があるんですね。

习近平 = ( x i ) + ( j n ) + ( p ) + ( 候補選択 )2 + 2 + 1 + 1 = 6

のようにある程度、母音の入力を省いても変換候補が出てくるんですね。強敵です……。

中国語の母音省略入力法で、( m ) + ( z ) + ( d ) + ( 候補選択 ) という入力法があるのも教えてもらいました。これを入力すると……

梦之队mèng zduì) = ドリームチーム(夢之隊)
毛泽东mzé dōng) = 毛沢東
明知道míng zdaò) = (「知っているくせに」といった意味のフレーズ)
民主党mín zdǎng) = 民主党

などの変換候補が得られました。ひとつひとつの文字の最初の音を入力するだけでも、予測変換が可能ということですね。この方法だと、

习近平 = ( x ) + ( j ) + ( p ) + ( 候補選択 )1 + 1 + 1 + 1 = 4

で、習近平は 4 ステップ! 恐るべし……。

今回の例は、著名人などをサンプルに使いましたので、予測変換がかなり有効に働きました。予測変換がさほど有効ではないテキスト(文章)の変換を想像した場合、「中国語には、日本語や韓国語のような助詞がない」、「中国語には過去形などの時制がない」、「日本語はひらがな表記すべき語彙やカタカナ語が非常に多い」といった背景から、日本語は韓国語や中国語と比較して、変換効率がいいとは言えないのではないかな……と想像しています。

どの国の言葉が優れているとかいう話ではありません。各国の研究者が各国語に最適な(変換効率のよい)入力方法を日々模索しているんだなあ……と感じました。人気ドラマの主人公ではありませんが、細かい所まで気になるのが僕の悪い癖……。

※ ちなみに、中国語でも台湾などで使われる繁体字の入力方法は、注音輸入法という方法が普及しています。こちらの記事で繁体字のポピュラーな入力法をご案内しています

※※ 今回ご紹介したのは iPhone の iOS 7 標準の入力方法です。Android や Windows Phone だと、さまざまな入力用アプリがあったり、予測変換用に用意された辞書の収録語数や変換効率の違いがあったりするので、どれが最も便利かとは、一概に言えない部分は残りそうです

おまけ :「スピード翻訳」では、スマートフォンへの中国語・韓国語の入力代行サービスは提供はおこなっていませんが、24 時間 365 日、中日・日中・韓日・日韓の翻訳を受け付けております(もちろん、英日・日英翻訳も)。プロの翻訳者のご用命は「スピード翻訳」にお任せください。


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