赤いケシの花(ポピー)を胸元に?「Remembrance Day」とは

2013/11/08 | Posted by maggy in 小ネタ

'Lest We Forget' by RHL Images

こんにちは、maggy です。秋が深まるこの時期、イギリスやカナダ、オーストラリアなどでは、胸元に赤い花を付けている人をよく見かけます。これは来たる 11 月 11 日の「Remembrance Day(リメンバランス・デー/戦没者追悼記念日)」を迎えるためだとか。

というのも、11 月 11 日は第一次世界大戦の終戦記念日にあたります。亡くなった人びとに想いを馳せ、二度と戦争を繰り返さないように……という願いを込めた意思表示なのです。赤い花はケシの花(ポピー)なので、「Poppy Day(ポピー・デー)」とも呼ばれるようです。

イギリスではこの時期、駅前や大型スーパーの前で「Poppy Appeal(ポピー・アピール)」という募金活動が行われています。そこで現役および退役軍人の支援金のための寄付をすると、造花がもらえます。

さて、道行く人、テレビに登場する人たちがことごとくこの花を付けているのを見ながら、どうしてケシの花なんだろうと考えを巡らしました。赤いケシの花といえば、わたしが一番に浮かんだのは映画『オズの魔法使い』。悪い魔女が主人公ドロシーの行く手を阻もうと、魔法で辺り一面をケシの花畑に変えます。その花からは毒が出ていて、ドロシーたちは眠くなってしまい……。というシーンを覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

「永遠の眠りにつく」ということの象徴なのかな、などとひとり納得していたのですが、調べてみたら、全然違いました。「ポピー(ケシの花)」と一口に言っても、ケシ科の花には園芸用に栽培されている無毒のヒナゲシ(Corn poppy)と、その本種にあたる有毒のアヘンケシ(Opium poppy)の 2 種類があるのだとか。

みんなが付けているのは、ヒナゲシ(Corn poppy)のほうなんだそうです。これは軍医であり詩人だったジョン・マクレー(John McCrae)が、戦没者を埋葬した地に真っ赤なヒナゲシが咲き乱れた様子を見て残した詩に由来するそうです。詳しくは Wikipedia などをご覧ください。

よく考えたら、悪い魔女が好んで使う毒の花を付けるなんて、おかしいはずでした。思い込みとは恐ろしいものです。スッキリとしたところで、皆さんも少し仕事や翻訳の手を止めて、一緒に祈りを捧げましょう。

photo : “Lest We Forget” by RHL Images


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