台湾で車内アナウンスが長い理由。

10月 3rd, 2013 | Posted by xiaofan in 小ネタ

'Taipei's MRT' by Pedro Angelini

大家好! 皆さん、こんにちは!
繁体字どころ台湾から記事をお届けすることになった xiaofan です。

台湾といえばここ最近、女性誌でたびたび特集が組まれ、旅行サイトの調べではソウルやホノルルと並ぶ人気の海外旅行先のひとつ。飛行機なら、沖縄から約 1 時間、羽田から約 3 時間半で到着というすぐ近くのお隣、台湾にまつわる小ネタをお伝えしていきます。

台湾で使われている言語は、一般的には中国語といわれます。けれども、街を歩くと、それだけではないことばが聞こえてきます。

たとえば台北の街を東西南北あちこちに走る市内鉄道 MRT。MRT は、原宿表参道のような賑わいをみせるオシャレな街・永康街、市内一古くからある龍山寺、中国大陸から運ばれた宝物を所蔵する故宮博物館など、多くの人気観光地へ行くのはもちろん、台北市民の暮らしにも欠かすことのできない公共交通機関です。

'@Taipei MRT' by Slayer

さて、この MRT の車内に流れるアナウンス、旅行で利用した方の中には、(やけに長いな)と気づいた人もいるのでは? そう、実は 4 つの言語で案内されているんです。

1 つめは台湾の公用語、いわゆる中国語です。台湾の教育は、北京語もしくは普通話ともいわれる標準中国語で行われ、現在では子どもから大人まで大多数の人が理解する国語です。発音は中国大陸南部に近く、文字は日本でいう旧漢字、つまり繁体字を使います。

2 つめは台湾語。17 世紀から 18 世紀に中国の福建省閩南みんなん地方から台湾に渡ってきた人たちが使っていた方言で、現在の人口のうち 7 割近くは当時渡ってきた人たちをルーツにもつそう。普通の買い物でもテレビドラマでも、日常のあらゆるところでよく耳にします。台湾の南部に行けば行くほど、台湾語を聞く機会が増えます。
※ Wikipedia : ビン南語(台湾語)

3 つめは客家はっか。広東省から渡ってきた「客家」と呼ばれる人たちのことばです。人口構成でいうとおよそ 15 % を占めており、現在の台湾発展を築いたといわれる李登輝元台湾総統も客家の出身だそう。
※ Wikipedia : 客家語

そして最後の 4 つめのアナウンスが英語です。

このように公共交通機関で 4 つの言語を使ったアナウンスがあるということは、4 つで案内しなければならない事情がある、ということを意味しています。

ちなみに、MRT 車内の電光掲示板は、漢字とアルファベットの 2 種類で案内があります。アナウンスをうっかり聞き逃しても、文字で確認できますので、どうか安心してご乗車くださいね。

繁体字どころ台湾から xiaofan でした。再見喔~!

おまけ :「スピード翻訳」の「スピード翻訳」サービスでは、台湾で使われている繁体字の翻訳も承っております。ご発注の際は、「中国語(繁体字)」をお選びください。

photo : “Taipei’s MRT” by Pedro Angelini / “@Taipei MRT” by Slayer


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