こんにちは、maki です。アメリカの留学先の学校では、いろんなフォーム(書式)を書かされたなあ……などと思い出していたのですが、署名欄などに Print Name、Printed Name、Name in Print といった指示が書いてあるのによく出くわしました。
Print Name:
Signature:
Date:
こんな感じです。「Print Name って何?」といった疑問は Q&A サイトでもたくさん投稿されています。Signature は、いわゆるサインなので、アメリカでは印鑑代わりだったりするもので、本人以外には読めないことも多々あります。名前が読めないのでは使えないので、「名前をブロック体(活字体)で書きなさい」ということなんですよね。ある辞書には、「印字名」という訳が掲載されていましたが、これから手書きしようかというフォームを前にして、ホントに印刷しないまでも、パソコンのプリンターで打ち出したりできないよね(当時はまだパソコンはいまほど普及していませんでしたが)……などと思ったものです(でも、タイプライターならけっこうきれいに打てちゃうんですよね)。
オーストラリアのビザの申請フォームにはとてもわかりやすく、 “Please use a pen, and write neatly in English using BLOCK LETTERS.”(ペンを使って、英語のブロック体でていねいに書きましょう)と書かれていました。
中学校で筆記体の練習をさせられましたが、知り合いのアメリカ人で日常的に筆記体で書いている人なんていませんでした。彼らが使わないのなら、もう教えなくていいんじゃない……と思っていたら、いまの学習指導要領では、筆記体は必修ではないんですね。読めれば読めたでいいんでしょうが、実生活では必要とされるシーンはまずありません。
Wikipedia の記述によると、2008 年のアメリカでの調査では「小学校の教師のうち、筆記体の教え方について習ったことのある者はわずか12%」とか、2006 年の大学受験の共通テストで「小論文を筆記体で書いたのは受験者のうちの15%に過ぎなかった」といった記述もありました(Cf. Wikipedia – 筆記体)。逆に思ったよりはいるんだな……と感じました。また、ヨーロッパでは、まだ普通に使っている国もあるようです(Cf. らばQ – アメリカ人「英語の筆記体ってどこで使うの?習ったけど一度も使ったことない」)。
そのうち筆記体も、日本の草書体のように「読めたり、書けたりする方がかなり珍しい」レベルになってしまうでしょうか。
photo : “Cursive worksheet” by Pearson K-12 Technology