アメリカには、入学式はない?

1月 16th, 2013 | Posted by maki in 小ネタ

'The hat toss' by David Michael Morris

こんにちは、maki です。先日、Back-To-School Sale” についての記事を書きました。この “Back-To-School” は夏休みを終えて、新学期になり、こどもたちが学校にもどってくる状況を意味しています。日本では、新しい学年ごとに大きな買い物やお祝いなどをする習慣は、進級祝いのようなイベントこそ家庭ごとにあったりするものの、そんなにフィーチャーされることはないですよね。それよりは、入学式卒業式が、大きなイベントです。”Back-To-School“ でフォーカスされているのは、すでに学校に通っているこどもが学校に帰ってくることであり、新しく学校に通いはじめるこどもについては、アメリカではあまり語られることがないようなのです。アメリカには、入学式はあるのでしょうか?

アメリカでの入学式について書かれたページをいくつか読んでみました ※ 。在米経験の長い日本人の人たちが書いた記事を読みましたが、やはりアメリカには入学式は基本的にはないようです。
学研出版サイト : 子どもの可能性を引き出す アメリカ最新教育事情 – 第23回 新たな学年の始まり / Rocket News 24 : 日本とアメリカの小学校の違い10個 / 「留年がある」 「先生への謝礼は常識」

温暖化のせいか、最近は 4 月になる前に桜が咲いてしまって、入学式のころには散ってしまっているようなこともありますが、中学の入学式では校庭に桜が咲き誇る中、親に連れ添われてクラスで写真撮影した記憶があります。アメリカだと小学校の場合、親が学校に新入生を連れていきはするようですが、学校に着いてしまったら、あとは担任の先生に引き取られておしまい……みたいな感じだそうです。なんかさびしいですね。きっと小学校から先の入学のときなどは、もう親も行かないのでしょうね。

和英辞書などには、入学式 = enrollment ceremony と記載されていますが、ウェブ検索しても日本の学校の入学式に関するページはいろいろ見つかりますが、アメリカの学校の入学式に関するページはほとんど見当たらないですね。入学式 = enrollment ceremony と翻訳した場合は、「日本では、初等教育から高等教育まで、新入生が入学するときには入学式と呼ばれる式典をおこなう。小学校・中学校では父兄も同伴し、入学を祝う」といったような補足説明を加えた方がよいのでは……と思ってしまいました。
enroll 自体には、「(リストに)登録する」といった意味がありますが、「入学する」といった意味合いは主ではないようです

入学式の代わりというわけではないでしょうが、卒業式は盛大にやるようですね。高校生の卒業式には Prom と呼ばれる正装でのダンスパーティーがおこなわれます。男女のペアで参加することになっているので、Prom までにパートナーを見つけられるかどうかで悲喜交交あるというのが、アメリカの青春ドラマの定番。大学の卒業式では、みんなガウンと頭頂部が四角にかたどられた帽子(square academic cap / graduate cap / mortarboard)をかぶって参加します。最後に写真にあるようにみんなで帽子を投げるという定番のエンディングを迎えます。このガウンや帽子はレンタルが多いので、借りたときと違う帽子を返すことになったりしないんでしょうかね。

卒業に関連する頻出語彙で Class of XX といったフレーズがあります。 XX の部分には数字(西暦)が入り、Class of 9595 年卒業の同窓生)といった使い方をします。日本だと同じ年に入学し、同じ年に卒業することが多いせいか、卒業年を基準に考えることはあまりないですね。学校制度やそこでの生活にも国によって大きな違いがあるんですね。

photo : “The hat toss” by David Michael Morris


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