ひと握りのコショウで奴隷10人分の価値!? 元気になる英語とスパイス

12月 6th, 2012 | Posted by maggy in 小ネタ

'black pepper' by jac099

こんにちは、maggy です。風邪が流行っていますね。こわいことに、ノロウィルスなんかもニュースでよく報道されています。みなさんは、ダウンしたりしていませんか? わたしも鼻やのどの調子が良くありません。そこで今日は、元気になる英語フレーズについてお話ししたいと思います。

英語で「~を元気づける、活気づかせる」という意味で、pep up という表現があります。「」の部分には、人(私、あなた、彼など)が入ることことが多いので、pep one up のように pepup の間に入れることが多いですね。実際には、こんな風に使います。

This drink will pep you up.
このドリンクを飲むと元気が出るよ。

The good news pepped us up.
いいニュースを聞いて元気が出た。

出典 : YOUR DICTIONARY IDIOMS – What does "pep someone up" mean?

ここで pep とは何のことだと思いますか? そう、コショウpepper)のことです。コショウをかけると、ピリッとした辛味が効いて、元気が出ますよね。とても似たような表現で、ショウガ(ginger)に由来する ginger up という表現もあります。

そういえば、現在ではこうしたコショウやショウガなどのスパイスは、どの家庭の食卓にも並ぶ身近な存在ですが、かつては非常に貴重な品。ヨーロッパの国々は、海を渡っての大争奪戦を繰り広げたそうですね。歴史の授業で習いましたね!

嗜好品として、食料を長期保存するために、そして医薬品としても重宝されてきたスパイス。古代ギリシア、ローマ時代では、一握り分のコショウで最高の奴隷 10 人を雇えると言われたほどの価値があったそうです。さらには、乾燥した黒コショウの実は、通貨としても使われていたとか(詳しくは Wikipedia の「コショウ」や 「Black pepper」の項目をご覧ください)。

当時の人たちにとって、スパイスは金銀財宝と同じくらい貴重なものだったんですね。きっとスパイスを見るだけで、それはそれは「元気が出た」ことでしょう!

そんなスパイスが、現代ではこんなに価格崩壊(?)しているなんて、古代ギリシャやローマの人たちは想像だにしなかったでしょう。複数のスパイスが入った「チャイ」なんて、昔だったら、金箔入りのお茶など比でない驚愕のぜいたく品? 嗚呼、この一杯のために、一体どれだけの命が犠牲になったことであろうか……!

ええと、元気になりすぎていささか暴走しましたが、I hope the story above pepped you up! 以上、わたしから皆さんへ、英語のお話という「スパイス」でした。それでは、温かくして元気にお過ごしください。

photo : “black pepper” by jac099


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