桁数を揃えるために数字の先頭に書いておく、あの「ゼロ」

12月 20th, 2012 | Posted by maki in 小ネタ

'007' by Andy Polaine

こんにちは、maki です。しばらく前にあるプログラム言語の関数について書かれた説明書を読んでいたところ leading zeros というフレーズを見つけました。「あ、これはもしや、日本語でも何て呼ぶのかわかんないけど、桁数を揃えるために数字の先頭に書いておく、あのゼロ」のこと……などと思いながら調べてみたら、まさにそうでした。

123
45678

だと桁数が揃っていないので、それを整形するために、最大の数値の桁数や規定の桁数に合わせて

00123
45678

の赤字部分のように書いたりするあのゼロのことです。これを leading zeros と呼ぶのだそうです。 「先導するゼロ」ということで leading なんですね。leading zeros ついでに、日本語では何と呼ぶかも覚えました。「先行ゼロ」と言うんだそうです。

そうなると、

0.12300
0.45678

のゼロについても知りたくなります。こちらは、trailing zeros と言うんだそうです。 「追跡する(引きずる)ゼロ」で、trailing ということのようです。こちらの日本語での呼び方は、「後置ゼロ」だとのこと。

ついでに、「千の位の次など 3 桁ごとに打つカンマ」を何というかも調べてみました(興味の赴くままに言葉のつながりで調べていくのが好きなんです)。これは、thousands separators というのだそうです。まさに「1,000 単位の区切り」ということなんですね。日本語では、「桁区切り」。でも、これでは、何桁ごとに区切るのかがよくわかりませんよね。これは、日本では、万、億、兆……と 4 桁での区切りがなじみやすいため、4 桁ごとに桁区切りをするのが日常的におこなわれていたようです。3 桁区切りが主流になった現在でも 4 桁区切りは必ずしも間違いとはされていないということが背景にありそうです。

世界的に見てみると、桁区切りの , と小数点(10 進小数点 = decimal point)の . が逆になっていることもあるようです。日本と同じ「桁区切り = , 」、「小数点 = . 」の国は、アメリカ、イギリス、カナダ(英語圏)、スイス、オーストラリア、中国、台湾、香港、韓国、マカオ、インドメ、キシコ、ネパール、ボツワナ、レバノン、イスラエル……などなど。日本と逆の「桁区切り = . 」、「小数点 = , 」の国は、フランス、ドイツ、オーストリア、ベルギー、デンマーク、ロシア、ベラルーシ、カナダ(フランス語圏)、アルゼンチン、ブラジル、キューバ、インドネシア……などなど。どの国でどちらのセットになっているかについては、Wikipedia の Decimal mark の項目が参考になります。

スピード翻訳」で扱っている日本語・英語・中国語・韓国語は、すべて日本語と同じ桁区切り・小数点のシステムですが、多言語翻訳となるとこういった部分にも気をつけなければならないのですね。ちなみに国際商取引においては、「桁区切り = (空白)」、「小数点 = . または ,」なのだそうです。

おまけleading zeros は preceeding zerostrailing zerosfollowing zeros という表現もあるようですが、leading / trailing zeros の方が正式名称のようです。

photo : “Roger .. over and out.” by Niels Linneberg


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