インタビュー前日、英語の論文を大量に送りつけられました

8月 9th, 2012 | Posted by maggy in 小ネタ

'Bodleian Library, Oxford' by jimmyharris

はじめまして、maggy です。落ちこぼれ研究者のたまごから、ライターに転身したアラサー女子です。これから、自身のイギリス大学院留学の経験談から、役立つかサッパリわからない小ネタまで、翻訳や外国語にまつわる記事をお届けしていきます。どうぞよろしくお願いします。

さて、改めて「スピード翻訳」を見ながら、「あの時、こんなサービスを知っていたら良かったのに!」と思うイギリス留学時の苦い経験が、走馬灯のように頭の中を駆け巡りました。自戒の念と、皆さんにはもっとうまくやっていただきたいという気持ちを込めて、今回はひとつ、私の経験談をご紹介します。

イギリスの大学院で修士論文を書いていた当時の私は、リサーチに必要なインタビューのために、オックスフォード大学まで、ある教授の話を聞きに行くことになりました。教授は、「日本の学生さんがわざわざ来てくれるとは!」と、依頼を快諾してくださり、さらには、似た研究をしている大学院生さんも紹介してくれるとのこと。

「インタビューの後は、ハリー・ポッターのロケ地に行くぞ~!」などと、のんきに観光情報を調べていた前日のこと。大学院生さんから 1 通のメールが届きました。「僕が今まで書いた論文を、ぜひ読んで!」。大量の英語の論文が送られてきたのです。

道中で読もうと急いで印刷しましたが、短そうな論文 3 つの abstract(要旨)と conclusion(結論)だけ読んだあたりで、オックスフォードに着いちゃいました。

そんなこんなでキャンパスに到着。教授へのインタビューは、事前に送っておいた質問項目に沿って行うだけだったこともあり、つつがなく終わりました。その後、例の大学院生さんが登場。イギリス人かと思っていたら、タイからの留学生でした。

自分の研究の話をしていたらしいのですが、英語は訛ってるわ、専門用語をバンバン出してくるわで、正直、何を言ってるのか 5 % くらいしかわかりませんでした。苦痛の 1 時間を過ごしました。

「彼の論文の内容がもうちょっとわかっていれば、話していた内容もわかって、いい時間を過ごせただろうな……」。自分の修士論文の参考文献としても使えそうだったので、誰かがさくっと翻訳してくれて、お会いする前に大まかにでも内容を把握しておけば、全然違っていたんだろうなと思いました。

オックスフォード大学を後にし、訪れたハリー・ポッターのロケ地は、イギリスには珍しく天気こそ良かったものの、暗雲がかかっているかのように見えました。まるで悪役の登場シーンのように。

後悔先立たず。海外で過ごす限られた時間を有効に使い、リサーチや仕事のチャンス、観光のチャンスのどちらも逃さないようにしていただきたいと思います。そんなときにすこしぐらい「スピード翻訳」を使ってみてもよいのでは?
※ 通常、イギリスの修士課程は 1 年間。ホントにあっという間なんです!

おまけ : 論文の abstract は、論文の冒頭に書き添える、その論文の要旨です。日本では、そのままアブストラクトや略してアブストと呼ばれることも多いようです。200 – 300 語程度の英文で記述され、論文を読む査読者が内容を短時間で把握できるように記述しなければならないため、学術論文では非常に重要なパートになります。「スピード翻訳」にもアブストラクトの翻訳のご用命は多数いただいております。(BLOG ADMINISTRATOR 談)

photo : “Bodleian Library, Oxford” by jimmyharris


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