John Doe は、山田太郎?

6月 7th, 2012 | Posted by maki in 小ネタ

Meet John Doe

こんにちは、maki です。架空の人物の名前の代表例に山田太郎はよく使われますね(実在の山田太郎さん、申し訳ございません)。女性なら山田花子ですね。書式などの記入例などによく使われている名前です。「山田」では実在の方の迷惑になるからなのか、自治体ではその自治体の名称(私の住んでいる練馬区の役所では練馬太郎練馬花子など)を使ったり、企業であれば社名(の一部)を使ったりする場合もありますね。スピード翻訳株式会社であればスピード太郎とか。

英語では、John Doe が代表的な架空の人名とされ、日本語の山田太郎(××太郎)にぴったりなのではないかと思います。Wikipedia には John Doe は「名無しの権兵衛」で紹介されていますが、書式の記入例にはやはりちゃんと姓と名が必要ですから、やはり山田太郎(××太郎)がよさそうです。女性の名前はどうなるかというと、Jane Doe となるようです。

Wikipedia にも書かれていますが、名無しの権兵衛山田太郎と違って、John DoeJane Doe は訴訟などのフォーマルな場にも登場します。関係者の権利の保護などのために匿名にしておきたい場合に使うようです。Google で John Doe v で検索すると、数多くの訴訟がヒットします。

John Doe v は日本語に訳すと「John Doe 対」となります。アメリカの訴訟では、「(原告) v. (被告)」という訴訟名が使われます。v.versus の略です。ちょっと昔の映画で『クレイマー、クレイマー』(1979)という離婚・こどもの養育権をめぐる訴訟を描いた映画がありましたが、原題は Kramer vs. Kramer でした。離婚訴訟だから、原告も被告も Kramer という同じ姓になるわけですね。

John Doe 以外にも、いろんな山田太郎がいるようで、苗字が Roe だったり、Poe だったり。名前の方もいくつもバリエーションがあるようです。Average Joe(平均的な・普通のジョー)といったちょっと違うテイストのものもあります。訴訟に登場する John Doe は、イギリスなどだと Joe Bloggs になったりするようです。ミドルネーム付きだと、John Q. Public が有名。こういう架空の人名で広く知られているものは世界中にあるようで、世界各国の山田太郎が Wikipedia に掲載されています。なかなかおもしろいですよ。

おまけ : 今回の記事に添付した画像は『群衆』(1941 / 監督 : Frank Capra / 原題 : Meet John Doe)という映画のポスターです。John Doe について調べているあいだに見つけたものですが、なかなかおもしろそうなストーリーの映画です。リメイクしたらヒットしそうな気もします。ちょっと見てみたいかも。

photo : Meet John Doe


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