こんにちは、maki です。前回、前々回と中国語に関連するエントリーを書いてきましたが、その中で特に説明もせずにいたのですが、「麦当劳」の màidāngláo や、「可口可乐」の kěkǒukělè の母音の上に書かれた記号について、いまさらという気もしますが書いておきます。
これは、中国語の標準語にあるイントネーション(声調)を表わす記号で、四声と呼ばれるものです。中国の標準語で使われる 4 つのイントネーションをマスターすることこそが、中国語学習者にとってとてもとても重要なのだそうです。というのも、日本語の文字で表記すれば同じ「マー」という音だとしても、中国語では声調が違うだけで漢字にするとまったく別の意味の文字になってしまうからだそうです。漢字一文字一文字に声調が決まっていて、それを覚えるだけでも大変そうです。ざっくりと説明すると……
- 第一声 : ̄ : 高い音で平板に
- 第ニ声 : ́ : 中ぐらいの高さで始めてさらに高く
- 第三声 : ̌ : 中ぐらいの高さからいったん低く下げ、最後は尻上がりに
- 第四声 : ̀ : 高い音から低い音に下げる
……というパターンがあります。このように説明するよりは、上の図を見てもらった方がイメージが湧くと思います。
ちょっとした言葉遊びのようにも思えますが、四声の練習用フレーズに「妈妈骂马吗?」というのがあるそうです。ここで用いられている漢字、妈、骂、马、吗は、カタカナ表記すればすべて「マ(ー)」です。
- 妈妈 = 母、お母さん
- 骂 = 叱る、罵る
- 马 = 馬
- 吗? = (疑問文を示す助詞のようなもの)
……で、カタカナ表記すると「マーママーマーマー?」となってしまいますが、声調は māmamàmǎma となります。ちょっと、これはとてもマスターできそうにありません……。
おまけ : 「妈妈骂马吗?」の声調は、māmamàmǎma のようにアクセントのような記号で表記することもできますが、ma1mama4ma3ma のように数字で表記することもできます。1 は第一声、2 は第二声、3 は第三声、4 は第四声に対応しています。また、māmamàmǎma や ma1mama4ma3ma のように漢字を使わず、発音をアルファベット表記したものを拼音(ピンイン)と呼びます。
chart: “Pinyin Tone Chart-zh-hans.svg” by Wereon