頭痛の種は、”a Seed of Headache”?

3月 26th, 2012 | Posted by maki in 小ネタ

Seed by the yes man

こんにちは、maki です。人間生きていればいろいろなトラブルや悩みに遭遇します。それが継続的に潜在していると「頭痛の種」と呼ばれるようになります。直訳すれば、”a seed of headache“。しかし、これでは英語では通じません。どうやったらうまく伝えられるかという「頭痛の種」もタンポポの綿毛のようにふわりふわりとどこかに飛んでいってくれればいいんですけどね。

アメリカにいたときに知人に、日本には “a seed of headache” という表現があるんだよという話をしたら、案の定通じませんでした。そこで、

“Suppose you’ve got an annoying issue. This is the seed. You sow the seed and it grows up. And finally you get a fruit called HEADACHE.”(何か煩わしい問題があるとするでしょ。それが種。その種を蒔いておくと、それが育って、最後には「頭痛」っていう実になるんだよ)

……という説明をすると、

“Ah, interesting! We call it A PAIN IN THE NECK“(なるほど、おもしろいね! それなら「首の痛み」と言ってるよ)

……と理解してくれました。

この「頭痛の種」にしても、”a pain in the neck” にしても、先日ご紹介した “(Has the) Cat got your tongue?” もそうですが、日本語や英語の中ではとてもポピュラーな慣用表現(イディオム)です。こうしたイディオムは、直訳してもダメな場合がほとんどです。ターゲット言語(翻訳先の言語)の似通った意味を持つ慣用表現があればそれを使うこともできるでしょうし、パラフレーズ(言い換え)しなくては翻訳できないことも多々あるでしょう。翻訳という仕事には、辞書を調べるだけでなく、どう表現することで正しく意味を伝えられるかを検討するという作業もあるんです。

ちなみに「頭痛の種」は、「心配の元」ということで “a source of worry” というフレーズもよく使われるようです。”a pain in the neck” が適切なのか、”a source of worry” が適切なのかを原文の文脈や文章のトーン、書き言葉なのか話し言葉なのかなどを見ながら判断するのも翻訳というお仕事なんです。

「あの問題は頭痛の種だ。」という文章をウェブ上で使える機械翻訳サービスで翻訳してみました。

  • That problem is a source of worry.
  • That problem is a cause of trouble.
  • That is a headache problem.
  • That problem is the kind of headaches.

精度の高い翻訳結果もあれば、ちょっと???な結果も混じっているという感じでしょうか。機械翻訳だと精度に不安が残る大事な文書の翻訳は、ウェブで発注、ウェブで納品、24 時間 365 日受付中の「スピード翻訳」をご利用ください。経験豊かなプロの翻訳者がお待ちしております。

photo : “Seed” by the yes man


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